クロイツとルイス
遅くなりました。時間があれば、もう一本投稿しますね。(* ´ ▽ ` *)ノ
俺は、クロイツ。ドイツ人で、ゲーム大好きな大学生だ。日本の学校に、留学するために最近はログインを疎かにしていたが……やっと、ログイン出来る!
皆、元気でやっているだろうか?
※彼は、何も知りません。
さて、俺のホームにログイン!
ん?何か、皆バタバタしているな。
「お久しぶりだな。どうした?」
「回復職業が、うちには居ないだろ?だから、解決策を思いついたんだ。それで、動いている。」
ふーん、そうなのか。それなら、嬉しいけどな。それで、解決策とやらを聞き出そうか………。
「解決策とは?」
「breezeに、ランク戦を仕掛けてみた。」
「……………は?」
うぉおおおおお!何しとんじゃワレ!馬鹿か!馬鹿なのか!信じられないぞ!よりにもよって、あの鬼才の名匠に喧嘩を売るなんて………ヤバい。
「バカヤロウゥー!(※大泣きしながら)」
俺は、反射的にそいつを殴り飛ばした。
「ぐほっ!すみません、でも勝てば大丈夫だし?」
「舐めすぎじゃ、ボケェーエエエ!相手は、あの鬼才の名匠だぞ!アホか!(※叫びながら)」
もはや、クロイツご乱心であった………。
※一応、ドイツ人
「でっ、でも人数じゃ勝ってるし……」
「少数精鋭って、言葉を知らんのか?ルイスの周りには、あの攻撃職最強の業火のグレンなどの精鋭がメンバーなんだぞ!しかも、同盟クランは少ないが何処も有名有力クランで技術者も多い。数だけが、取り柄の俺達じゃ分が悪過ぎるんだよ!」
ヤバい、姉御。約束、守れんかった………。
回想
「良いね、クロイツ。ルイスは、弱くない。しかもだ、あんたより経験を積んでる。はっきり言って、魅力的な存在だけど敵対するのだけは止めときな。あれは、絶望的な戦況を覆す理不尽な存在なんだ。何より、集団戦闘になれば鬼だね。ちなみに、ルイスは対人戦より魔物戦の方が得意だそうだ。」
「分かった、敵対しないと約束する。姉御。」
クロイツは、頷くと姉御と呼ばれた女は笑った。
「じゃあ、クランを任せたよ。」
そして、姉御はもうゲームには戻らなかった。
どうする?まずは、回復職業を教会で借りるか。そして、ポーションをNPCのお店で買い集める必要があるな。あとは、参加するクランの確認だな。
「大変だ、リーダー!」
「どうした?」
すると、青ざめてルガが言う。
「教会に、回復職を借りに行ったら断られた!」
なっ!やられた………、元教皇ランコルの最後のクエスト『現教皇が、偽物と証明する。』だな!
それと、聖職者限定クエスト『選定者』間違った人選をすれば、神罰として1つスキルを封印される。
※ルイスは、ランコルを安心させるために聖王の権力があると説明してました。選定クエストは、知らなかったので完全にラッキーです。
※ですが、聖王が教皇と同じかそれ以上の発言力を持つのは本当。しかし、一定の基準があり乱用したり基準を越えたら運営が許しません。勿論、他の王にもそれぞれ近い権力があります。
「なら、神殿はどうだ?」
「駄目です、追い返されました。」
まじか……。こうなったら、ポーションだけでも!
「リーダー、NPCのお店のポーションの品数が少なすぎる。買い集めは、無理だろうな……。」
最悪だ!
おそらく、激怒したプレイヤー達が買い占めて行ったんだろう。ルイスは、あの穏やかで優しい性格なので好感度がとても高い。てか、ルイスって本当にヤバい奴だ。おそらく、ルイスが命令している訳じゃないだろう。と言うか、確実に無関係なはず。
本人の性格からして、そういう事はしないだろうし無意味だ。作戦しだいで、ポーションなんて無駄消費させる事くらい簡単だからだ。
「会議は、いつなんだ?」
『…………。』
黙り込む、メンバー達。
「いつなんだ!」
「あ、明日……です。」
最悪じゃないか!これじゃあ、作戦も練れない。
はぁー、さて………冷静になれよ俺。まずは、ルイスさんに謝る事をしなければ!日本風の謝り方、そうだ土下座だな!うんうん。さて、後は集団戦をさせないように運営をどうにか巻き込んで交渉しよう。
会議当日
ルイスは、真剣な表情でマッキーを見てからいう。
「ついに、クロイツさんが参戦しました。」
「だな。んで、どーする?」
マッキーは、珈琲を飲みながらニヤリと笑う。
「どうもしません。まあ、相手の行動しだいですしね。下手に、動くのも避けたいのですよ。」
「確かに……。じゃあ、会議室に行くか。」
ルイスは、暢気に会議室のドアを開き、土下座しているクロイツを視界に入れた瞬間にドアを閉じた。
「ルイス?」
えっと………、何故に土下座?
マッキーは、ため息を吐き出してドアを開ける。3秒くらい固まってから、仲間が見れないように素早くドアを閉める。そして、チャットを素早く打つ。
マッキー:あれ、何なんだ?
ルイス:僕にも、さっぱりです……。
マッキー:そういう、作戦とかか?
ルイス:うーん、違う気がします。
マッキー:とっ、取り敢えず入るか。
ルイス:お先にどうぞ!
マッキー:嫌だわ!ルイスが、リーダーだろ!
ルイス:僕も、嫌ですよ!
マッキー:同時に入るか。
ルイス:同時に入りましょうか。
二人:せーの!
ルイスは、戸惑いつつもクロイツに言う。
「クロイツさん、取り敢えず近くの椅子に座ってください。えっと、どうしたんですか?」
「いや、ランク戦の話だが無かった事には………」
うーん、それは無理ですね。運営が、出てきたからにはキャンセルは不可能です。さてさて……。
「無理ですね。運営が、出てきたので。」
「本当に、すまん!俺が、頼りないばかりに!」
ルイスは、困ったように笑うと暢気に言う。
「気にしてませんよ。そもそも、名前こそクロイツさんでしたが、確実にメンバーの独断ですよね?」
「だが、俺の名で登録したならば俺の問題だ。」
うーん、真面目さんですかね?
「では、互いに頑張りましょうね。」
「……そうだな。」
さて、運営さんは来ていませんでしたね。
「その、話を始めて良いか?」
「?」
「実は、急だったのでリアルが……」
どうやら、本当に困っているみたいですね。
「そうですか。」
でも、だから?って話なのですよ。
「ここは、お願いします!」
でた、土下座……。
「あの、日本人として言わせて貰いますが。軽々しく、土下座を使うのは良くないです。」
「え?」
ルイスは、笑顔を消して無表情に言う。思わず、クロイツは固まる。マッキーも、頷いて同意する。
「それなら、僕にだって考えがあります。」
そう言うと、ルイスはクロイツに向かって土下座をする。すると、青ざめてクロイツは言う。
「何をしてるんだ!?」
「土下座に、土下座を返す行為の意味を知ってますか?一応、教えておきますね。この場合は、土下座された相手が謝絶を示すために同じ礼を行うことがあるそうです。つまり、許さないので運営を待ちましょうか。早く来たのは、僕達の勝手です。そういう場合、代役を立てても良かったんですから。」
素晴らしい笑顔、そして目が笑って無いし声は少しだけ苛ついた雰囲気。でも、言っている事に間違いは無いので、思わずクロイツも少しだけ黙り込む。
「………すまん。日本文化を、勘違いしてた。」
「理解してくれて、嬉しいです。」
ルイスは、立ち上がり埃を払う仕草をして椅子に座る。クロイツも、静かに椅子に座る。
その場を、沈黙が支配する。その沈黙は、運営が会議室に入って来るまで続いたとさ。
「それでは、会議を始めます。」
「「よろしくお願いします。(お願いする。)」」
こうして、会議が始まった。
ルイスは、本当は土下座について注意する気はありませんでした。しかし、クロイツが同じ失敗をしないように言いました。意地悪じゃないです。
β時代、一緒に戦った事があるメンバーだから。
それと、土下座したから許されるとか勘違いさせない為ですかね。外国人と、話した事が余りないので『知ってるよ!』という外国人の皆様。
本当に、ごめんなさい!
これは、作者のイメージなので偏見とかあります。なので、クロイツがそうだっただけと認識してください。ちなみに、クロイツはネタではなく本気で土下座してました。ネタ風に、書いてますが。
ちなみに、交渉を先に始めるのはクロイツの作戦。
それを、ルイスは見抜き拒否。
運営が、居ない場合の交渉は記録に残らない。なので、戦闘中に約束を覆される恐れがある。不確かな約束なら、しなければ良い。下手に、頷けば証拠が無いので人数と証言数で負ける場合がある。
そこで、反論しても証拠が無いので泣き寝入り。
運営は、自分達が居ない場合の交渉の責任を持たないので、結局は頷いて損するプレイヤーが多い。
変な所も、多いと思いますがアドバイスください!




