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ワールドクエスト

急展開!(; ・`ω・´)

ルイスは、真剣に考えている。あの、白銀髪の青年の顔………何処かで、見た事があるような記憶が……。取り敢えず、落ち着いて探索して行こう。


「ルイス、本当にカリオストロが映像に?」


「………はい。青年も、カリオストロと呼んでいましたし間違いないかと。でも、何で映像に?」


「でも、β時代で死んだNPCはこの世界には居ないみたいだってマッキーさんは言ってた。そして、死んだ事にされていたとも。それって…………。」


グレンは、マッキーを見ると頷くマッキー。


「もしかして、死んでなかった可能性がある。」


トキヤは、考えるように言う。


「それか、過去の映像かだけど。俺達が、来たことに気づいてるってのも気になるな。」


では、姿を消したのは何故?取り敢えず、進むしかありませんね。もしかしたら、錬金術を持つプレイヤー限定のクエストの可能性がありますし。


何故なら、カリオストロの弟子は僕だけではありませんでしたから。さて、気にしても仕方ないです。


「お、宝箱発見だな。」


グレンは、罠が無いか確認して開く。


「マジックアイテム【茨の結界】だってさ。ルイスなら、使えるんじゃないか?」


「まぁ、俺達は使う所がないからな。」


ルイスは、受け取ってストレージにいれる。


「僕も、使うかは不明ですが。」


「ルイス、探索は全てじゃないんだよな?」


ルイスは、頷いてから笑って言う。


「はい。出来る範囲で、歩き回り地図を埋めていくクエストですね。勿論、モンスターとのエンカウントもあるので警戒は怠らないでくださいね。それとですが、ボス部屋は回避でお願いします。」


「「「了解。」」」


※エンカウント……敵に遭遇する事。


さて、そろそろ罠が配置される位置ですね。


「グレン、ここから罠が本格的になります。」


「了解、慎重に進もうか。」


グレンは、真剣な表情で頷く。ルイスは、周りを見渡し隠し部屋が無いか探す。そして、見つける。


「あ、ありましたね。」


そこには、虹色の宝箱……。ルイスは、罠だと気付き慎重に下がる。そして、安いナイフを投げれば上から槍が部屋を埋め尽くすほど落ちてくる。


ルイスは、元の道に戻りグレン達と合流する。


「ハズレか?」


「お待たせしました、ハズレです。」


ルイスは、笑って最後を歩く。次の瞬間に、腕を強く引っ張られ仕掛け扉に入れられてしまう。


「………っ!?」


「ルイス!?」


トキヤが、振り向くとカリオストロが立っている。


「ルイスを、何処にやった!」


「ちょっくら、クエストに放り込んだだけだ。」


カリオストロは、そう言うと別の隠し扉に入って行った。トキヤ達は、慌てて追いかけたが見失ってしまう。カリオストロは、ルイスをクエストに放り込んだと言っていた。なら、大丈夫なはず……。


「取り敢えず、クエストを進めよう。ルイスは、錬金術のクエストに切り替わったんだろう。」




ルイスは、落下ダメージを受けてしまう。


「あ痛たた……。」


「初めまして、強引にクエストに引き込んで済まないね。僕は、この世界の主神ゲレティー。」


ルイスは、思い出したように驚く。神殿の石像、その真ん中の像に似ていた。ゲレティーは、ルイスを見てから真剣な表情で問いかける。


「君は、何のために蘇生薬を欲するんだい。」


「………自分の為に。」


すると、予想していた答えとは違ったのか驚くゲレティー。そして、険しい表情でルイスを見る。


「それは、危険な意味で言っているのかな?」


「僕はただ、仲間に死んで欲しくないという、自分のエゴイズムの為に動いていますが。」


すると、ゲレティーはキョトンとする。


「秘薬で、蘇生薬を作らないで欲しい。」


「秘薬って、再生の秘薬ですか?」


てっ、あれで蘇生薬が作れたんですか?


「そう、あれは神さえも蘇らせる代物だよ。太古の昔に、それを使われて予想より早い時期に邪神が復活してしまった。だから、強い彼らに守るように渡したのだけど。どうして、君がその1つを?」


うわぁあああ………、何を渡しているんですか太陽龍様ぁー!待って、1つ?つまり、いいえ考えたら厄介事に……絶対、巻き込まれる!聞きませんよ!


「太陽龍様に、軽い雰囲気で渡されました。」


「そう、それなら話は違うね。」


ゲレティーは、嬉しそうに微笑む。


「取り敢えず、ゲレティー様に返せば良いのですか?出来れば、持っていたくは無いのですが。」


「別に、それでも良いのだけどね。」


ゲレティーは、茶目っ気な表情でルイスを見て笑っている。うわぁ……、嫌な予感しかしないです。


「まぁ、取り敢えずはクエストかな。」


「そうですね。」


よし、全力で終わらせます!


「これは、秘薬のレシピだよ。」


ちょっ、ちょいと待ってください!神様?ゲレティー様?これは、いったい何のつもりですか!?


クエスト:秘匿の薬


「もし、僕が死んだ時の為に作っておくれ。」


ゲレティーは、悲しそうに笑って言う。


ワールドアナウンス

『ワールドクエストが、錬金王によって進みました。1ヶ月後に、邪龍討伐戦を開始します。』


なるほど……、やらかしました!よりにもよって、ワールドクエストとか回避不可能じゃないですか!と言うか、蘇生薬はワールドクエスト絡み!?


たっく……、やるしかありません!


ルイスは、道具を取り出して作業を開始した。






『ワールドクエストが、錬金術師によって進みました。1ヶ月後に、邪龍討伐戦を開始します。』


「え………。まさか、ルイス………なのか?」


「しかし、ワールドクエスト。」


マッキーの言葉に、トキヤは険しい表情で言う。ワールドクエストが、絡むとなればルイスであっても辛いはずだと。ここで、七王の称号が解放された。


トキヤは、情報を真剣に見る。


《剣王》《魔術王》《聖王》《拳王》《盾王》《暗殺王》《錬金王》の七王である。


すると、グレンが驚いてから言う。


「俺、剣王の称号がある。」


「なるほど、ワールドクエストが進んだ事で制限が解除された。それにともない、適した称号が送られた感じだろうな。さてと、どう行動しようか。」


そう、トキヤは呟いて笑うのだった。





うーん、失敗。何が、失敗の原因なのでしょう。


素材は、少ないので失敗は最小限が良いですね。分量も、質も問題ないのですが………。


となると、やはり僕の技術でしょうね。


何処でしょう、やはりヒントが少ない。


「ルイス、これを読んでみろ。」


ルイスは、驚いて振り向く。すると、カリオストロが分厚い本を渡す。ずっしり、重みを感じる。


「カリオストロ……、生きていたのですか?」


「いいや、俺は死んでる。」


ルイスは、困惑した表情をする。


「説明するから、本を読みながら聞け。俺は、蘇生薬を作れなかった。だが、どうしても蘇生薬が欲しかった。そこで、禁術を使って作ろうとした。」


「え……?あの、禁術って?」


ルイスは、思わず聞き返す。


「魔術にも、禁術があるように錬金術にもあるんだよ。有名なのは、《賢者の石》だったな。」


「でも、レシピにはありますよね?」


「あれは、偽物だ。あんな、弱い効果だしな。」


カリオストロは、鼻で笑って言う。


「なるほど……」


「禁術は、失敗した。俺は、死にたくなかった。だから、禁術を使ってドールに俺の人格を移した。だから、今の俺は人に見える人形だ。まぁ、禁術はプレイヤーであるお前達には使えないがな。」


ルイスは、その設定を聞いて納得する。


カリオストロは、この世界では錬金術師であり、付与術師でもあったんですね。何か、納得しました。


師匠と弟子   クリア


さて、内容ですが………。


「カリオストロ、鉄はありませんか?」


「まずは、神代錬金術と古代錬金術の取得か。」


ルイスは、頷いてから渡された鉄板に筆で錬成陣を模写する。この世界、まだチョークが無いんですよね。筆だと、書き難い錬成陣もあるので困ります。


「【古代錬金術:錬成壁】」


なるほど、これは戦闘でも使えますね。


「やるな、一発成功か。」


「思ったより、MP消費が多いですね。」


ルイスは、ため息を吐き出してMPポーションを取り出す。すると、カリオストロは素っ気なく言う。


「お前は、まだ慣れていないからな。まぁ、何度も錬成すれば効率良く使えるはずだ。筋は良い、後はどう効率良く発動させるかだな。それと、錬成陣をもっと綺麗に書く必要がある。」


うっ……、チョークが欲しいです!と言うか、カリオストロは厳しいんですよ。βでも、そうでしたが。更に性格が、クールで笑わないし無愛想。でも、何処か暖かい優しさを感じる青年姿の1500歳。


髪は、赤毛で目が緑の錬金王。


ちなみに、苦手なタイプです。あぁー、無理です!でも、やるしかありません………。


秘匿の試練   クリア


こうして、何とか【古代錬金術】と【神代錬金術】を習得しました。そして、3つの秘薬を作る事に何とか成功しました。そして、それら3つを調合して《秘薬:蘇生》を作る事に成功します。


秘匿の薬   クリア


「ふぅ~、疲れました。」


「ルイス、君にもう1つお願いがあるんだ。」


さて、何を考えてるんでしょう。


「残りの、2つの秘薬を集めて欲しいんだ。」


「それを、ゲレティー様に渡せば良いのですか?」


すると、ゲレティーは首を横に振る。


「君が、邪龍討伐まで預かっててくれるかい。」


「分かりました。終わったら、ここに持ってくれば良いのですか?それとも、神殿でしょうか?」


クエスト:聖神獣から秘薬を預かろう。 1/3個


すると、ゲレティーは頷いてからルイスの肩に手を置く。すると、龍人の姿になる。ゲレティーは、納得したように頷きカリオストロは驚く。


「君は、龍人だったんだね。しかも、試練を終えている。七龍に、認められた事を示す龍紋もある。」


「人に、戻りたいのですが。」


ルイスが、そう言うとゲレティーは手をどける。


「よし、錬金術師ルイス。君を、真の錬金王だと僕が認めよう。それと、君は聖職者だね。」


「…………もう、どうにでもなぁ~れ!」


ルイスは、はっちゃけた雰囲気で言う。


「もし、良かったら僕を信仰してくれても良いんだよ?一応、主神だし損はしないはずだよ。」


「………分かりました。なので、そろそろ仲間の所に帰らせてください。する事も、増えたので戻らなければ。早く、仕事に手をつけたいですし。」


祈祷師クエスト:我主に祈りを捧げる。 クリア


このぉ………、仕事を増やしてくれましたね。本当にもう、終わるんでしょうか?


「そうだね、時間も無いし頑張ってね。」


そう言うと、ゲレティーは嬉しそうに言う。カリオストロは、道を案内してくれる。


「俺とは、ここでお別れだ。頑張れよ、錬金王にして聖王。これから、忙しくなるぞ。」


んー?聖王?


ルイスは、慌ててウィンドウを開き称号を見る。


「それは、主神に認められた証しでもある。何かしら、お前の役に立つはずだ。」


カリオストロは、ヒラヒラ手を振り隠し扉に戻ってしまう。これは、籠るどころじゃありませんね。


あーもう、早く籠って生産したいのにぃ………。


「ルイス、お帰り。大丈夫か?」


「予定変更です。まさか、蘇生薬がワールドクエスト絡みとか。いつになったら、籠れるんでしょうかね。でも、邪龍討伐戦まで時間がありません。」


すると、3人は真剣にルイスを見ている。ルイスは、珍しくイライラを隠しておらず少し焦ってもいたからだ。ルイスは、深呼吸をして考える。


「………劣化版でも、蘇生薬は必要です。でも、間に合いません。ここは、中断してワールドクエストを優先します。3人は、どうしますか?」


すると、トキヤは冷静に言う。


「その前に、ルイスはどうするんだ。」


「僕は、クエストを与えられたので。バタバタと、国々を移動します。邪龍討伐戦が、始まる迄に終わらせないといけないので。出来れば、3人にも手伝って欲しいですが、邪龍討伐戦に備える必要もありますしね。個人の意見を、尊重します。」


すると、トキヤは楽しそうに笑う。


「ふーん、面白そうだな。俺は、ついて行く。」


グレンは、ワクワクしたように言う。


「俺は、何処にだって着いて行くぜ。」


マッキーは、申し訳なさそうに言う。


「俺は、仲間が居るから無理だ。」


ルイスは、頷いてから真剣に言う。


「では、取り敢えず解散です。マッキーさん、またパーティーを組みましょうね。では、竜国へ行きますよ。確か、まだ僕しか行けてないですけど。」


2人は、驚いてから頷くのだった。

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