本当の理由
ハルは、1度世界をリセットし
やり直す事を決意した。
ツェシカがハルの額を触りこう言った
「ハル、頑張れ〜!」
と、ハルの視界は真っ白になった
「ん…ん?」
ハルは辺りを見渡す。
「見覚えがある。始まりの場所だ。服装も。全部全部。ほんとに戻ったんだな」
ハルは本当に戻ってしまった事に少し後悔している。
「阿修羅とは会えるのかな。」
と呟く。すると、森の奥から悲鳴が響く
「ぎゃぁぁぁぁあ!」
ハルはこの声に聞き覚えがあった
「やっぱり。このイベントあるんだ。」
渋々森へ足を運ぶ
「やっぱりこの臭いは苦手だ。」
ハルはそう、呟きながら辺りに散らばる臓物を眺めた。
「この死体は一体誰なのか。調べるか」
死体をくまなく調べる
「こいつは、木こりか。」
そう判別する鍵になるのは木に刺さっていた斧
ハルは斧を抜き取り叫ぶ
「おい!居るんだろ!怪物がぁ!」
と草をかき分ける音
近ずいて来るにつれ、獣の臭い。
「名前はぁなんだったかな?えぇっと。あ!そうだ、ガルバンスだったかな?」
とハルは余裕な表情で呟く。
ガルバンスは物凄いスピードでこちらに向かってくる
ハルは斧を振る
「はぁぁぁあ!」
獣の首が宙を舞う
ベチャッと音がした。
と背後から老人と少女が走ってきた
「だ、大丈夫ですか!?」
老人が声を掛けてきた
「あっ。」
ハルは涙を堪えきれなかった。
それは失ったはずの、リーズルとルイールだった
「辛い思いをされたのでしょう。もう片方の方は友人ですかな?」
とリーズルはハルに聞く
「いいえ、違います。悲鳴が聞こえたので森に入ってきました。」
と震えた声で答える。
決して、怖いからとかではない。嬉しいのだ。ハルはリーズルやルイールの顔を見る事が出来て。
「そうですか。森は危険です。迂闊には近づかない事です。」
リーズルは相変わらずの優しさ
「ねーねー!君名前は?」
とルイールはハルに聞く
「梶谷 瑶だよ」
とハルは答えた
「あぁ!じゃあハル君だね!」とルイールが答えた「こら!ルイール!失礼でしょ」とリーズルがルイールに言った
「大丈夫ですよ、リーズルさん」
とハルは答えた。
前にもこんなやり取りあったなぁとハルは嬉しくなった。
「とにかく1度城に戻りましょう」
とリーズルはハルに言った
「私も行きたい!」ルイールはリーズルの目を見て言った
「わかったよ」とリーズルはルイールに答えた
ルイールは「やったぁ!」と喜んだ
ハル達は城へ向かった。
「また…あの王か。」
とハルは呟く。
ハルはツェシカが言っていた事を頭に浮かべた
「私がハルをこの世界に呼んだのはね……」
ハルは怒りを隠せなかった。
「クソが。」
と言い放つ。
ハルはやり直し
本当の理由に迫りつつある。
残りの皆には会えるのか。
次回 2度目の悪夢




