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俺は不幸の固まりだ!!

とりあえず始まりました。これがこのサイトでの初めての作品ですので暖かく見守ってください。

また、レビュー等をもらえるととても嬉しいです!応援お願いします!

人は皆幸福になる権利があると偉人は言う。その言葉の通りほとんどの人は幸せになっているのだろう。しかし、俺はそんな言葉に騙されない。


俺に言わせれば本当に幸せになれる人間など世の中の半分もいない!……と思う。自分が幸せだと思っているやつこそ本当は幸せではない状況だったりするのだから。


現に昨年までの俺がそうだったから今言えるのだが、その話は少し置いておこう。今は昨年のことを考えている余裕はないのだ。何故って?そりゃ、どっかの馬鹿のおかげで俺だけが不良っぽい奴らに囲まれているからだ。


「やっと見つけたぞ!我らが敵め!」


「ここで会ったが百年目!覚悟はできてんのか!」


不良達がどんどん迫ってくるが、全く怖くない。何故ならこいつらは一度俺がシバいた奴らだからだ。あと、こいつらをシバいたのは一回だけで実際は百年もかかわっていない。


「はぁ……めんどくさいな……」


俺は呟くと、不良の一人の目の前まで行き攻撃をしかける。まずは腹を蹴る。


「ぐはぁぁぁぁーー」


訳の分からない呻き声をあげて不良は倒れる。しかし、それだけじゃ終わらせないのが俺の美学。

不良の髪を持ち顔をあげさせ往復ビンタを繰り返す。


「あべし!ばビビビ!」


またもや変な声をあげている不良に対して追い打ちをかけようとしたが、不良は白目を向いて危ない状態だったので髪から手を放す。


「てめぇ!よくも仲間をやってくれたなーー!」


今度は別の不良、ややこしいから二号でいいか。二号がかかってきた。二号は俺の懐に入り込み、鳩尾あたりを拳を握りしめて殴ってきた。だが、俺には普通の人間とは違う能力があるため何も臆することはない。俺は瞬間的に高速移動し、二号の後ろに回った。


「残念だったな二号君!」


渾身の力で二号の背中を蹴り飛ばした。その勢いで二号は白目を向いて倒れていた不良に突っ込み、二人とも倒れて動かなくなる。

うわぁ、死んでないよな?あれ……

まぁやってしまったものはしょうがないか。


あっさりと倒した不良達をスルーして腹に力をこめ残りの不良に叫ぶ。


「これは忠告だ!俺にやられたくない奴は今すぐ大人しく家に帰りやがれ!」


しばらくシーーンとなる。そして、慌てたように不良達が逃げだすが、ただ一人だけ残った不良がいた。


「お前は俺にやられたいのか?」


「なんつーか、仲間がやられてただ逃げるってのも味気ないでしょ?」


俺が冷たい目線で言ったのにもかかわらず目の前のそいつは微動だにせず、しかもこの状況で強い意思を持った目で俺を見ていた。

そんな奴は今まで見たことはなかったが、ここにきて俺の力に臆さない奴が現れた。まぁ、ここいらが引き時かな。


「おい!今日は見逃してやるからその二人連れてさっさと帰れ」


「いいのか?」


不良っぽくない不良が俺に聞いてくる。


「いいからさっさと帰れ。俺は今日は疲れたんだ」


それだけ言うと俺は不良三人に後ろを向けジョギングしながら帰る。

俺の力は一回使う度に身体に過度な負担がかかるため本当に危なくなった時にしか使わない。


今さらだが俺の名前は海道和樹。ちょっとだけ特殊な魔術を使うことができる普通とは言い難い高校生だ。俺が魔術の力に目覚めたのは去年の夏だった。偶然、家の地下室を見つけて入ってしまったのが運のつき、突然部屋が赤く光り俺はそれをモロに受けてしまった。


思えばあの時から全てが変わった。当時俺には沢山の友達がいた。しかし、この魔術を手にいれてしまってから皆の俺を見る目が変わった。まるで化け物でも見るかのような目で俺を見てきやがる。


だが、変わらない物もあった。普段から付きまとってくるハーレム王こと夕凪真也と美少女揃いのヒロインズ達……この二つだけは俺の側にずっと残っている。


「おーい!和樹!大丈夫だったか?」


「このハーレム王が!いつも面倒ごとは俺に押し付けやがって!」


前から手を振って近寄ってきたハーレム王こと夕凪真也の頭を掴みそのまま力を加えていく。


「痛い!痛い!和樹!ギブギブ!」


「やかましい!少しは反省しろ!」


もうしばらく続けてやろうとしたが、そろそろヒロインズ達が止めにくる頃なんで止めることにする。俺は掴んでいた頭を離して真也に言う。


「あれ?さっきまでヒロインズ達と一緒だったよな?」


「ああ。だけど皆には帰ってもらったんだ」


その後説明を聞くと、さっきの不良みたいな奴らがヒロインズを襲ったら危ないから理由を言って帰らせたらしい。


「お前はなんで帰らなかったんだ?俺なんて放っておいてよかったのに……」


「放っておく訳ないじゃないか!」


真也は軽く言った俺に対してものすごく怒っていた。まぁこいつが怒ったところで俺には全く怖く感じないんだけどな。でも後々面倒くさいからここは無難な返事で対処するか。


「悪かった。冗談だ」


俺がそう言うと真也は満足そうに頷いて「さぁ行こう!」と俺を促し、久しぶりに二人で歩いて帰った。


しばらく歩くと住宅街に二つの大きな家が現れる。一つは隣にいる真也の家でもう一つは前までは俺の家だったが、俺一人では暮らすのが広すぎたため、真也のヒロインズの一人であり大金持ちの家の娘である九条院愛華に譲った家だ。つまり今は九条院愛華の家だ。


「じゃあ俺はここで」


「あっ、待ってよ!」


この後起きるであろうイベントに巻き込まれる前に早く逃げてしまおう。そう考えた俺は少々足速に自分の家へと足を運ぶ。


すると、案の定後ろでは九条院愛華の声と真也の声が響いていた。

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