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綺麗だった物体

作者:



夏…8月に入り暑さも本格的になり始めた時期、あまりの暑さに蝉さえもジージー鳴いている。

部活として外で運動をしていたとき、ふいに僕はそれを見つけた。



傘、だ。



雨を防ぐために生まれてきたあの物体。umbrellaだ。



ただの傘じゃない。

問題だったのは色だ。



オレンジ色、だった。



綺麗なオレンジで、マンションのベランダにまるで日差しを防ぐかのように取っ手を下にして置いてあった。壁の色が肌色だったため、余計に色が映えて見えた。


「昨日、雨なんて降ったっけ…」と考えたがそんなことは一切なかった。


「じゃあ、雨が降ったときの準備かな?」とも考えたが、「雨が降ったときの準備って…」と思った自分で可笑しくなってしまった。



ちょうどその時、そのベランダからこっちを見ている小さい子が見えた。

それで、「あぁ、きっとあの子の傘なんだろうな」とわかった。


新しい傘なのかな?

オレンジが好きなのかな?どうしてベランダに置いてあるのかな?


いろんな疑問があったけど…、どれ1つとしてわからないままだった。



その翌日も相変わらず、二階の右から二番目のベランダに置いてあったのを見て、余計に謎は深まった。


干してあるんだったら一日でいいよな?

なんで二日連続なんだ?


まず……なんで置いてあるんだろう……


そこまでいろいろ考えさせるほど、あれは不思議で目を惹いた。



その日の午後、

急に夕立が来た。

ゲリラ豪雨と言えるくらい。雨がボタボタと地面を叩いていた。


降水確率なんて0%に近かっただろうし、それまで太陽の日だって、ギラギラと差していた。



傘なんてもっていなかった僕は、当然その打撃を地面の代わりに受けたし、服も濡れてもう、最悪だった。


でも…あの子は…

オレンジの傘の子は雨が降ってくれて嬉しかったのかな?

夕立を予知して前日から用意してたのかな?


いやぁ……やっぱりそんなことはあの子と無関係な僕にはわからないことなんだけど……


それにしたってあの色の傘のことは知りたいと思った。ホントに綺麗だった。目を奪われた。まさに、一目惚れというやつだったのだろう。




また明日、あのオレンジ色を見れることを期待しながら、僕は部活に向かうのだろう。




ちなみに次の日は片付けられていました(笑)

だとしたら使ったのかなー……

結局わかりません!!

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