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プロローグ
世界はお金がある者に有利だ。
お金さえあれば、なんでも買える。
なんでも買える、ってことは幸せってことだ。
極端な話、命だって、気持ちだって買えてしまう。
買えないモノがあるとしたらそれは。
時間ぐらいだろう。
季節は冬。
人々は恋人と街を歩き、雪が人々を祝福していた。
「あのね」
街外れの大きな屋敷。
その中の一部屋には艶のある黒髪と雪のように真っ白な肌の少女。
真っ白なレースとフリルがついたワンピースを着ている。
そして、隅の方にはボロボロの汚い服を着た少年が座っていた。
彼女は暖かい部屋の中で窓越しに外を見ていた。
「私、死ぬんだ」
少女は悲しくも嬉しくもない様だった。
その言葉は、明日の天気ぐらいの意味しか持ってなかった。
少年はその言葉に反応を示さない。
それは、『どうでもいい』、と言うよりは『知っている』と言う様な様子だ。
「もう、次の雪は見られないのかな……」
少女は窓の外を見て呟く。
雪はただ静かに降っていた。
オリジナルキャラ、バンバン出ますよ!




