アクレ様とヨリヲ様
菜都の言葉を聞き取れた桜は
微笑ましそうに2人を見つめていた。
「でも、菜都いいかい
これからはもう正装の時はピンをしないこと
じゃないとそのピンを誰かに没収されてしまうぞ」
菜都に言い聞かせるように桜は言った。
「分かった、今回だけにする...」
菜都はしっかりと反省をした。
さあ、菜都にも言い聞かせたし、
3人で帰ろうとしたその時...
「3人ともちょっとよいか」
いつも以上に気難しい顔をした
村長が3人を呼び止めた。
「...なんでしょうか村長さん」
村長のそんな様子に
桜は怪訝そうな顔をしながら村長に聞いた。
「クレデコ様の眷属である
アクレ様とヨリヲ様から瞬と菜都を呼んでくるようおっしゃられたのだ、
だから2人とも早くお二方の所に行ってこい」
瞬と菜都は村長の言葉を聞き真っ青な顔をした。
なぜならクレデコ様の眷属の2人は
村長や村の重役としか話さないためほとんどの村の住人は直接2人と話したことがないのだ、
だから、2人は何か自分達がしでかしたのではないかと泣きそうにもなった。
「村長さん、私も瞬と菜都に同行してもよろしいですか」
桜は村長に対して強めに言葉を放った。
「な、なんじゃと...
それはならんアクレ様とヨリヲ様は瞬と菜都だけとおっしゃっていた」
「それでは私がお二人に直接話せば構いませんね」
桜は続けて強い口調で村長に向かって言った。
村長はそんな桜の様子にため息をつき、
それならばと許可をだした。
2人は大好きなお兄ちゃんと一緒に行けると知りとても喜んだ。
その後、3人は村長に挨拶をし、眷属が待つ部屋へと向かっていった。
「..全く桜の奴はワシを脅しおって...
あやつほど裏と表が激しい奴などおらんわい
クレデコに報告し、始末せねばならないな....」
そこにはニヤリと笑う悪魔のような人物がいた...
村長と別れた後、3人はアクレ様とヨリヲ様が待つ、部屋へやってきた。
この部屋は聖堂で一番奥の部屋で普段はクレデコ様と眷属の2人しか許されていない。
その部屋に入ることもあって3人は緊張していた。
菜都が代表して扉を叩き
2人に声をかけることになった。
「アクレ様ヨリヲ様菜都です、
瞬と一緒に来ました。」
中から、入ってきなさいという声が聞こえた。