昔の話
この作品は、恋愛を交えたミステリー作品にする予定です。
残虐表現もあると思いますのでご注意下さい。
よく天気が晴れたある日ある村から男の子と女の子の声がよく響きわたった。
「おい、待てよ菜都!」
「捕まえられるなら捕まえてみなさい、瞬!」
村が柵で囲われている変わった村に住んでいる12歳になったばかりの大代瞬とその幼馴染の平井菜都
2人は家がお隣同士の幼馴染でいつも一緒に遊んでいた。
「おい、また村の柵を乗り越えようとしているのかよ、また村長さんや村の大人達に叱られるぞ」
お転婆な菜都は面白いことを探したり
冒険をするのが大好きな女の子だった。
そのため、村の大人達から
毎日のように怒られていた。
「ふ〜んだ、それでもいいもん、
私ずっと憧れていたの村の外に
ある景色を見ることを...
瞬は村の外に行きたいと思わないの」
「行きたいと思うわけないだろ
村の外は怖いことがいっぱいあって
...それに猛獣もたくさんいるって
村長さんが言ってた
そんなとこに行きたいって
思うわけないだろ」
一方の瞬はお転婆な菜都とは違い怖がりで、
村長や大人達が言ったことをきちんと守る
真面目な性格をしていた。
「瞬の怖がり」
「怖がりじゃないや、お前また村長さんに叱られても知らなぞ」
「大丈夫よ!この時間村の大人達は会議があっ
て集まっているはずよ
だから、だいじょ「これ、菜都!」」
「げ、村長さん...」
白い毛むくじゃらの腰がまがった
気難しそうなおじいさんが
菜都に向かって怒鳴っていた。
「げ、とはなんじゃ馬鹿者!
お主また柵を登りよって
駄目じゃと
いつもいつもいっておるじゃろう!!」
村長が怒ったとたん、菜都は頬を膨らませ
村長に抗議をした。
「いいじゃない!いつもいつも
たまには外に出てみたいの
なんで村の外に出ちゃいけないの!?
私村の外に行きたい!」
村長は菜都が言った言葉に少し動揺したが、
今度は真っ赤な顔で菜都に向かって怒鳴った。
「なんでもじゃ!またお主には話をするが...
今日はなんの日か忘れたわけじゃあるまいな」
菜都はポカンとした様子で立っていた。
その隣で瞬が思い出したように
村長に慌てて言った。
「村長さん、
確か今日はクデレコ様にお祈りをささげる日
でしたよね」
瞬の言葉に村長はうなずいた。
「あ!そうだった
クデレコ様に
お祈りしなきゃいけないんだった!」
菜都も思い出したように言った。
「じゃから、お主ら2人がいないと
みんなてんてこ舞いじゃった
ひとまず服を正装に着替えてこい」
と、村長はまた顔を真っ赤にし
2人を怒鳴りつけた。