もしも生まれ変わったならそっとこんな声になって
●ボーカルを変えて、「癖」を取っ払ったトリビュートアルバム。
【収録曲】
1.栞(SEKAI NO OWARI)
2.憂、燦々(ヨルシカ)
3.手と手(10-FEET)
4.イト(UNISON SQUARE GARDEN)
5.社会の窓(ano)
6.ABCDC(indigo la End)
7.キケンナアソビ(WurtS)
8.ナイトオンザプラネット(東京スカパラダイスオーケストラ)
9.二十九、三十(ウルフルズ)
10.ただ(My Hair is Bad)
11.バンド(back number)
クリープハイプの楽曲を11組のアーティストがカバーしたトリビュートアルバム。全体的に見ると、それぞれが趣向を凝らしたものが目立つ感じでしょうか。SEKAI NO OWARIによる『栞』は彼ららしい賑やかなアレンジになっていますし、UNISON SQUARE GARDENによる『イト』は所々に『シュガーソングとビターステップ』のフレーズが入っているのがユニーク。anoによる『社会の窓』はヘビーな演奏が強調されていますし、ウルフルズによる『二十九、三十』は曲全体のリズムが大きく変わっています。
また、今作は『ナイトオンザプラネット』を除けば尾崎世界観がボーカルを担当していないので、彼の独特なハイトーンボイスが使われていないという観点からすると、基本的にどのカバーも原曲と雰囲気が大きく異なる……と言えるでしょう。それゆえに原曲と比べてインパクトが抑えられた印象も。まあ、良く言えば「癖」を取っ払った聴きやすい出来になっているので、クリープハイプというバンドに苦手意識を持っている方でも、結構楽しめるアルバムかと思われます。
評価:★★★★