3.森の泉と毒リンゴ
異世界キター!
流石にスキルなしはまずい
走るぞうおお!!!
スキル生えた!!! ←今ここ
距離は100mくらい、ロクの記憶では高校の頃やった体力テストでの100m走の記録は大体14秒くらいだったはずだ。ロクは軽く走った。そう、軽く。
「確かに早くなってるな、これは」
軽く走ったのに記録は13秒くらいだった。自分で数えてたから正確な秒数は分からないがそれでも明らかに早くなっている。体力テストの時なんて全力で走って14秒だったのだから、さすがスキルである。確かにスキルを覚え、それを行使できたことを確認できた。疾走なんて誰でも持ってそうだがロクはそれが嬉しかった。初めてのスキルなんてそんなものである。確かに覚えることができたことが重要なのだ。これからどんなスキルが覚えれるのか、ロクはワクワクした。と同時にロクのお腹が鳴いた。そういえばここに来てから何も食べてないし、飲んでもいない。喉もカラカラだったロクは何かあるだろうと思い、離れたところに見えた木の生えている方へ向かうことにした。
木の生えている場所ついた、遠くから見た時は林くらいかと思ったのだがかなり奥行きがあることに気付いた。ちょっとした森くらいはありそうだ。ロクは木の上や木の根元を適当に流し見しながら森に入っていく。木の実とかキノコとか生えてないか確認しながら森の奥の方へ。
木の実を探しながら森をしばらく歩くと少し開けた場所に出た。そこには小さな池くらいの澄んだ水溜まりがあった。近寄ってみると深さはなく、水溜まりの底の方から水が滾々と湧き出ているようだ。知らない世界の水とか細菌あったら一発アウトだが、喉が渇いていたのでとりあえず一口飲んでみた。
「あ゛ー、生き返る…」
飲んでもどうやら今は問題ないようだ、苦しむとしたら数時間後のロクである。頑張れ数時間後の俺、そう思いながら思う存分湧き水を飲んだ。これでしばらくは空腹を紛らわすこともできるし、飲み水は重要だと思ったのでしばらくはこのあたりで過ごそうと思う。
そうと決まればこのあたりの散策をしよう、近くに動物とか魔物の巣とかあったらたまったもんじゃないし。
現在いる開けた場所を中心にしばらく探索してみた、普通こんな感じの泉が森の中にあったらその周りには動物がいた痕跡が残る物だけど、見つけられなかった。とりあえずの安全を確認したロクは泉に戻ることにした。
泉に戻る時にリンゴのような赤い木の実を見つけた。割ってみると可食部と思われる部分も赤く、アボカドみたいなでっかい種が真ん中にあった。水を飲んだとはいえ少しお腹が空いていたので食べてみることに、口に入れたら若干しびれたが動けなくなるようなことはなく、普通に食べれた。味はスイカみたいな味がした。食べれるっぽいし何個か摘んで帰ることにした。
泉に戻ってから2時間くらいだろうか、クソ腹が痛い。絶対にあの木の実のせいだ。知らない植物は食べちゃダメだな、と思ったがロクにはあのリンゴみたいな木の実しか食べる物がないし、腹痛で収まるのならあれを食べないという選択肢はなかった。しばらく腹痛に耐えていると痛みが治まった。状態異常だったのだろうか、ステータスを確認してみるとHPがちょっと削れていた。どうやら毒だったらしい。しかし収穫もあった。
【名前:ロク】
【職業:---】
【HP】8/16
【MP】2/2
【攻撃】3
【魔力】1
【防御】3
【技術】1
【敏捷】3
【運】50
【称号】
【スキル】
『疾走』Lv1 『毒耐性』Lv1
【魔法】
毒耐性のスキルが生えてきていた。絶対あのリンゴじゃん、毒リンゴと仮称することにした。そしてつかさず毒耐性のスキルを確認する。
『毒耐性』Lv1...少量の毒なら耐えることができる。
これであの毒リンゴを食べても大丈夫になったと思いたい。それに何が食べれるのかさっぱり分からないロクにはこの耐性はとてもありがたかった。そしてちゃっかり防御のステータスが1上がっている。スキルを取ることでもステータスが上がるのか、これは要検証だな。




