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「アイリーン、本音は?」


わたくしはアタフタし、後ずさっては、詰められ

ついに、逃げ場を無くしたわたくしは壁に追い詰められてしまいました。


ジル殿下はグルッと辺りを見回し、


「君達との話し合いは終わったね、少し2人っきりにして貰ってもいいかい?」


そうジル殿下が言うと、皆様、そそくさと出て行ってしまいました。


勿論、ドアは開けっ放しである。婚約者でも、部屋に2人っきりは駄目なので、外には護衛、メイドがいますよ。


しれっとわたくしも後に続こうと試みましたが、ジル殿下の手が壁につき、通ることが出来ませんでした。


わたくしは恐る恐る、ジル殿下を見上げると、そこには、笑顔なのに怒っていると言う器用な顔をした殿下がいました。


怖いはずなのに、天使の様に神々しいお姿を間近に受け、わたくしは場違いな事を考えてしまいました。


なんて…美しいのでしょう

まつ毛凄く長いわ

女装させたら、凄い美人になりそうね

こんなに、肌が綺麗なんて、本当罪な男ですわ。


はっ!気付くのが遅くなりましたが

これは噂に聞く、壁ドンと言うやつでは!?


くぅぅぅ…是非とも、ヒロインにやってる姿を見たかったですわ!


いや、この際、わたくし以外であれば、誰でも良いのですが、何故…何故…何故…何故…わたくしなのでしょうか。


「アイリーン、聞いているのかい?」


ジル殿下が屈み、わたくしを覗きます。


あまりに神々しいお姿にわたくしはクラクラし、足が震えて来ましたわ。


「えっえっ、ジル殿下、ち、ち、近いですわ」


「こうでもしないと、アイリーンは逃げちゃうでしょ」


「うっ、に、に、逃げませんわ」


ジル殿下の目を一瞬見てわたくしは告げます。

その瞬間、お顔を見ましたが先程とは打って変わり

楽しんでいる殿下のお顔。


「まぁ、逃げても捕まえるんだけどね」


そう、舌を出し、わたくしに、はに噛みながら微笑み

その姿を直撃したわたくしは力が入らなくなり、崩れ落ちます。


「おっと、大丈夫かい?」

さっとジル殿下に抱えられそうになるが、ジル殿下もバランスを崩し、その場に2人して倒れます。


くっ、何故こんな事に。


一瞬悔しそうな顔をした後、楽しそうに笑う殿下。


「僕もまだまだだね。アイリーン、大丈夫かい?」


そう言ってわたくしに手を差し出し、起こして下さいます。そのまま、ソファーにエスコートされ、座らされました。

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