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イザベラ・デュセ・カラベル

「アイリーンは見つかりましたか!?」


レオンと2人で出かけたわたくし達は屋敷に帰って来ると、アイリーンはどこにもいませんでしたわ。


どこか、散歩に行ってるのだと思って暫く待っていましたの。


でも、待っても待っても帰って来ず、探しに行ったレオンの騎士の方が持って来たのは、血が付いたバック…。


わたくしの頭に瞬時にお父様のお顔が浮かびます


お父様が何かしたのだと…


唇を噛み締め、血が滴り落ちる。


守ると誓ったのにわたくしは今まで何をしていたのです!自分の事が許せなく、手にも力が入る。


「イザベラ、大丈夫だ」


そう言ってレオンがそっとハンカチでわたくしの血を拭いてくれましたわ。


「レオン、何が大丈夫なのですか!アイリーンが拐われたのですよ!しかも、血がこんなに付いて、すぐに、アイリーンを探さなければ!いえ、わたくしのお父様に連絡を!必ず知ってますわ」


わたくしは捲し上げる様に言葉を発します。


「落ち着け!まだお前の父上か分からないだろう!」


「いいえ、レオン、わたくしのお父様だと思いますわ。お父様はまだ殿下の婚約者を諦めておりませんの。どんな手でも使いますわ。このまま、居なくなった事が公になったとしたら、アイリーンは殿下の婚約者になれませんわ。純潔を奪われたと、謂れのない事をでっち上げられ王妃に相応しくないと…傷つくのは彼女ですわ…それだけは、阻止しなければなりません。今アイリーンが消えた事を知っているのは一部の騎士とわたくし達だけです。だからこそ、早急に助け出す事が肝心ですの!

お父様が例え捕まろうとも、わたくしが出来る事をするまでですわ!」


「はぁ…多分、お前の父上じゃないと思うんだけど、そこまで言うなら聞いてみなよ」


そうして、わたくしはお父様へ連絡を入れます。


例え、お父様が犯人で、

爵位を失う事になっても

最悪一族の命を奪われたとしても

わたくしは、アイリーンを救えればそれで良いのですもの。後悔はありませんわ。


1度目を閉じ、深く溜息を吐きます。

ガチャリと言う音と共に、繋がったお父様とわたくし。


さぁ…お父様…覚悟なさいませ!

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