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桜の木が懐かしくて、わたくしが遠くから見ていたら、近くでシートをひいて、そこでお話しましょう!と提案してくれた、イザベラ様。


それから、わたくし達は沢山のお話を致しました。


「アイリーンは、覗きが趣味ですの?」


「なっ!!誰からそれを!」


「この間、ジル殿下からお聞きしましたの!出会った時の事を話してくれて、初めてあの方が大声で笑っている所を見ましたわ。そして、気になったの。もしかしたら、わたくしもただのイザベラとして受け入れてくれるんじゃ無いかと」


だから、お手紙を出したのと花のように彼女は笑う。


わたくしは、頭を抱えた。

何を話してるんですか!第一王子殿下!!


「それで、何を覗いていましたの?」


言葉を詰まらせる。(小説の中では)貴女様の婚約者様と少女が抱き合う所を見て悶えていたなど、言えるはずが無い。


「えっと…その…人様を観察するのが趣味でして…」


「そうなのね!あれからアランの様子がおかしいと殿下が言っておりましたの!」


「えっ、その話詳しく教えて下さい!」


「えっと、なんでも噴水で出会った少女の事が忘れられないなどと仰っておりましたわ。少しボーとしている事も増えたと。なんでも、名前も知らない方みたいですわね」


おおお!!小説の場面ではジル殿下×ヒロインだったけど、この世界では、あの場面はアラン様×ヒロインと変わっているのですね!


それはそれで、いいですわ!!

もし、ジル殿下とアラン様が変更されたのであれば、これから起こる事は、


もしや!!!


ジル殿下の代わりにアラン様がなさるのでは!!??


た、た、楽しみですわ!


ジル殿下×ヒロイン、そして、悪役令嬢として恋の邪魔をするイザベラ様は、もう見る事は出来ないですが、

キャストが変わっただけの事!


イザベラ様が悪役令嬢を降りた今、違う方が悪役令嬢として立ち上がるかも知れません!


まだまだ、これからが楽しみになって来ましたわ!


わたくしは、これから起こるであろう場面を想像してうっとりとしてしまう。


イザベラ様が、寝転んでみたいと仰ったので、わたくし達は、誰の目もない事をいい事に、ゴロンと寝転び微笑み合います。


暫くすると、イザベラ様から規則正しい息が聞こえて来ました。


その寝顔は女神の如し!!!


なんと神々しいのでしょう!!


女のわたくしでもドキドキしてしまいます。


悪役令嬢とならなかったイザベラ様は、性格も素晴らしいお方となるでしょう。

この方に、縁談が殺到する事間違いなしですわ。


守らなければ!なんとしても…そんな感情が沸々とわたくしに芽生えます。


その決意を胸にわたくしも、イザベラ様の隣で目を閉じ、いつの間にか寝てしまっていました。



次回は、少し甘め?になるかもです!

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