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私は香川なるみ。1人の少年を助け、代わりに車に跳ねられた…はず。
「ここは、どこ?」
気がつけば、真っ白な空間に私はいた。状況が把握出来ない、混乱する私に声が聞こえた。
「なるみ、貴女の魂を無くすのは惜しい」
「へぇ?」
「こちらですよ、なるみ、貴女の上にいます」
私は言われるがまま上を見るとそこには、神々しい程の美しい輝きを放つ女性が居た。
きれい…
「ふふふ、ありがとう」
えっ?私声に出した?
「いいえ、貴女の心の声をわたくしが聞いているのです」
私はびっくりしたが、納得した。だって人間にあんな神々しい程の美しい人は居ないもの。
「貴女様は神様ですか?」
「そう、呼ばれる事もあるわね、わたくしの名はエルカーネル、わたくしの世界ではエル様と呼ばれているわ、好きに呼んで」
「はい、ではエル様と呼ばせてもらいますね。エル様、私は死んでしまったのですか?」
私がそう聞くと眉を下げエル様は悲しそうな顔をした。
その瞬間、私はああ…やっぱりと納得した。
「あの子は助かりましたか?」
「なるみ、貴女のお陰で彼は助かりました」
エル様のその言葉で私は安堵した。
「ならいいです、私はこれからどうなるのですか?」
「それなんですが、通常、人はその生を終えると輪廻の間に運ばれ次の生が来るまでそこで魂の修復を行いつつ眠りにつく事になります。どうしても人の魂は汚れていってしまうので…。
ですが!貴女の魂は綺麗なのです、それこそ神になれるぐらい…」
「はぁ…」
「なるみ、貴女は神になる気はありませんか?」
「ありません、輪廻?という所に行くのが通常であれば私もそれで構いません」
「そうですか…では、なるみ、一つ伺います、何か心残りはありませんか?」
そう言われた瞬間私の頭の中に浮かんだのは、あの小説の続きが読みたい!!それだけだった。
それを覗いた神様はふふっと笑い私に提案した。
前書いてたものが終わって無いのですが、違う物語りが浮かんでしまい、それしか考えられなくなった為、この話を書いてから前作に戻ります。