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プロローグ
どうして……
どうして……
わたくしは、こんな事をしてしまったんだろう。
本当に出来心だったんです。信じて下さい。
辺り一面に砂埃が舞い、その中心には墨と化した何か。
皆が静まり
驚いた顔をした者
唖然とした者
第三者の立場でワクワクしている者
ここに居る全ての者がわたくしを見ていた。
わたくしの額には冷や汗が滴り落ち、どうにか誤魔化せないかと考える。
あああああ…神様…どうして私にこんな…
私は!!この物語りが見たいだけだったのに!!!!!
そうして私は意識を手放す事にした。
あわよくば夢でありますようにと願いながら…