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旅の準備

ギルドを出た二人は、街の商店街を歩いている。

大体の物はここで揃うため、ここを拠点とする冒険者はここで準備を行う。

「レイナ、何を仕入れるのですか?」

「そうね、まずは野盗に狙われやすくなる大荷物かしら。」

「大荷物ですか、それならまずは、バックパックからですね。」

革製品を扱う防具屋に入る二人。そこで、それなりに大きめのバックパックを二つ購入する。

「これに、かさばりそうな物を入れてダミーにするわ。」

購入したバックパックを背負うレイナ。次は、ダミーの道具を仕入れるのだが、そこで問題が発生した。

「どれも、数があると重そうですね。」

防具屋の側にある道具屋に足を運んだ二人。そこに並んでいる商品を見て、ロムが呟いた。

「そうね・・・。」

ロムの言う通り、道具屋にあるのは瓶詰されたポーションや、かさばりそうにない薬草と言った類のものが多い。

そもそも、かさばる道具を持つ事が、冒険者にとってはリスクのため、小さくまとめられたものが多いのが現状だ。

「かさばる物となると、どうしても重さは仕方ないかもね。」

瓶に入ったポーションを手に取るレイナ。いくらかはバックボケットに入れるが、それ以外はダミーの予定だ。

「背負ったバッグが、膨らめばいいのよね・・・。」

そして、レイナはハッとした表情を見せる。

「そうよ、そうだわ。何も道具じゃなければならないってことはないわね。」

そう言って、ポーションの瓶を棚に戻し、道具屋を出るレイナ。

「ちょ、ちょっと待ってください!」

ロムもあわてて手にしていた商品を棚に戻して、レイナの後を追いかけた。

「急にどうしたんですか?」

置いて行かれそうになったロムは、その理由をレイナに尋ねる。

「ええ、道具じゃなくてもいいって事に気付いたの。」

「あぁ、確かにダミーなら何でもいいですよね。」

「程よく膨らんでいて、かさばりそうなもの。ちょうどいいものがあるわ。」

レイナが立ち止まった店。そこは、普通なら冒険者には縁のない店。

「寝具店?」

「そう、ここにあるわ。」

レイナが、寝具店に足を踏み入れる。頭に大きな疑問符を浮かべたまま、ロムは後ろについていく。

「あったわ、これよ。」

そう言って、レイナが手にしたものを見て、ロムは納得の表情を浮かべた。

「なるほど。枕ですか。」

レイナが手に取ったのは、中が空洞となっている編み枕だ。

「これなら、かさばる上に重くない。最適ね。」

その枕を5つほど重ねて、バックパックと並べてみる。

「十分に、大きな荷物になりそうですね。」

「これにしましょう。」

その枕を10個買い求めるレイナ。不思議そうな顔をする店員に笑顔を見せた。

「店員さんも、不思議がってましたね。」

「そりゃあ、大家族ならともかく、宿屋関係じゃなければ、一度に10個もいらないでしょうし。」

5個に分けた枕を、それぞれのバックパックに詰めた二人。傍から見れば、十分に重そうな荷物に見える。

「それもそうですよね。他には、何か準備はありますか?」

「ダミーの荷物は準備できたから、後は携帯食料と水かしら。」

「それなら、明日の朝にでも道具屋で準備した方がいいですね。」

「そうね。」

ロムの意見に同意したレイナは、他に準備するものがあるかを考える。

「出発前に消耗品の準備をするから、今日はもう終わりかな。」

「では、レイナ。このまま、食料品街までお手伝い願えますか?」

「え?」

ロムの突然のお願いに、一瞬戸惑うレイナ。

「お客様の食材を仕入れないといけませんから。お客様、食べたいものはありますか?」

その言葉に、レイナはそう言う事かと笑顔を見せ、ロムに答える。

「そうね、ロムの手料理・・・肉のスープとか?」

「かしこまりました、お客様。」

そのやり取りが面白かった二人は、思わず笑っていた。


食材を商店街で買い揃え、教会に戻って来た二人。

「そう言えば、今日は姿を見てないわね。」

教会内を見回したレイナが、ロムに尋ねる。

「あの子は、最近学校に通い始めましたので。」

「学校かぁ。もうそんな年なのね。」

そう言いながら、客室に入る二人。明日の作戦会議のためだ。

「でも、そろそろ帰ってくる時間ですね。」

ロムの言葉通り、教会の扉を勢いよく開ける音が聞こえた。

「お姉ちゃん!ただいま!」

肩まで伸ばした茶色の髪を揺らしながら、小さな女の子が元気よく教会の中に入ってくる。

「レーミュ、お帰りなさい。」

「あれ?お客様?」

ロムの声が聞こえた客室をそっと覗くレーミュ。そこで、レイナの顔を見たレーミュは、客室の扉を開け、レイナに飛びついた。

「レイナお姉ちゃん!」

「大きくなったわね、レーミュ。元気そうで良かった。」

レイナは、飛びついてきたレーミュを受け止め、その頭を撫でる。

「レーミュ、帰ってきたら、手洗いとうがいでしょ。」

「はーい!」

元気よく答えるレーミュは、教会の奥にある手洗い場に向かっていった。

「相変わらず、元気そうね。」

「ええ、いい子に育ってます。」

ロムが目を細めてレーミュの後姿を見守る。

「さて、作戦会議は夜にしましょうか。」

「そうね、これから忙しくなりそうだし。」

そんな会話をしてる間に、再び客室の扉が開き、レーミュが駆け込んできた。

「レイナお姉ちゃん、今日はどうしたの?」

そう言いながら、レーミュはレイナの膝にちょこんと座った。

「今日はね、ロムのお手伝いに来たのよ。」

「そうなの?何のお手伝い?」

首を後ろに向けて、レイナの顔を覗き込みながら訪ねるレーミュ。

「街の外のお掃除よ。あ、そうだ。明日一日、ロムを借りてもいいかな?」

「うん!いいよ!」

「ロム、良いって。」

そう言って、レイナとレーミュは笑っている。

「仕方ないですね。レイナ、明日はよろしくお願いしますね。」

ロムも笑顔でレイナに答えた。

「レイナお姉ちゃん、遊ぼう!」

今度は、レイナの方に体を向けて座るレーミュ。

「うーん、ロムのお手伝いをしないといけないから。」

「えー!」

大きな声でブーイングするレーミュ。

「じゃあ、晩ご飯を食べてから、少し遊びましょうか。」

「え?」

レイナの提案に、固まるレーミュ。そして、少し考えてレイナの手を握る。

「今日は泊っていくの?!」

「ええ。今日はここに泊めてくれるかな?」

「うん!いいよ!」

「ありがとう、レーミュ。」

レイナは、レーミュの頭をやさしくなでる。

「えへへ・・・。」

にこやかな顔でされるがままのレーミュ。

「レーミュ、学校行ってるんだって?なら、宿題があるんじゃない?」

「うん。あるよ。」

「じゃあ、それを終わらせないとね。」

「はーい。」

少しだけ声のトーンが落ちたレーミュ。レイナの膝の上からすとんと降りると、そのまま客室を出て自分の部屋に戻っていった。

「相変わらず元気いっぱいね。」

「今日は、特別元気ですね。やはり、レイナのおかげでしょう。」

「まあ、私も覚えがあるわ。」

レイナは昔を思い出しながらほほ笑む。

そして、おもむろにレイナは席を立ってロムに提案する。

「さて、晩ご飯作るんでしょ?私も何か手伝うわ。」

「あれ?レイナ、ご飯作れるようになったんですか?」

驚いた表情を見せるロム。

「簡単なものならね。ロムの様には出来ないわよ。」

「何が出来るんですか?」

「塩焼き・・・かな。」

レイナは空笑いしながら答える。

「まあ、冒険しながらだと、凝った料理は難しいですよね。私も、ここに来て色々と覚えましたから。」

「フォローありがと。」

レイナは、ちょっと悲しそうな声でロムに答えた。

結局、レイナはロムの料理の手伝いはせず、レーミュの家庭教師をする事になった。

「レイナお姉ちゃん、これは?」

「これはね・・・。」

教えてみると、意外と難しい学校の宿題だが、レイナは自分の知識で何とか教えることが出来た。

「・・・こんな宿題、何年振りかしら。」

「レイナお姉ちゃんの時も、宿題あったの?」

「ええ、あったわよ。こんな宿題。」

そう言って、レーミュが書き込んでいるノートを見る。

「どこに行っても、算数と理科と魔法は変わらないから、しっかり勉強しようね。」

「あー、学校の先生もそう言ってた!」

レーミュはにこやかに笑い、それにつられてレイナもほほ笑む。

「でも、私は運動が一番好き!」

「そうなんだ。私は苦手だったなぁ。どちらかと言えば、魔法の勉強が好きだったわ。」

「レイナお姉ちゃんの魔法、すごいもんね。」

「ふふっ、ありがと。」

そう言って、レーミュの頭を撫でるレイナ。レーミュは目を閉じて嬉しそうだ。

「二人とも、食事の準備が出来ましたよ。」

レーミュの部屋に二人を呼びに来たロム。

「レーミュ、行きましょうか。」

「うん!あとで遊んでね。」

「ええ、いいわよ。」

レイナがレーミュの頭を撫でながら、そのお願いを聞き入れた。

「じゃあ、食事にしましょう。」

「うん!」

レーミュが元気に部屋を出て、食堂へ向かう。その後をゆっくりとレイナがついて行った。

食堂では、ロムが食事の準備を整えていた。今日のメニューはレイナのリクエスト通り、肉のスープとパンだ。

「レーミュ、ちゃんと宿題はできましたか?」

「うん!終わったよ!」

「レイナ、お疲れ様です。」

「いいのよ。私も久しぶりだったし。」

レイナとレーミュが目を合わせてほほ笑む。

「それでは、いただきましょうか。」

ロムは食事を前に手を重ね、神に祈りをささげる。それを二人が真似する。

一通り儀式が終わった後、三人は食事を口に運ぶ。

「やっぱり、美味しいわね。ロムの料理は。」

「ありがとうございます。」

あっという間に平らげるレーミュ。そして、レイナをじっと見つめる。

早く食べて遊ぼうと言う無言の圧力だ。

「レーミュ、早いわね。私はもう少しゆっくり食べるわよ。」

「うぅ。」

レーミュは少し寂しそうな表情でレイナを見つめる。

「レーミュ、少し遊んだら、お風呂入りなさいね。」

「はーい。」

元気よく答えるレーミュに、レイナがほほ笑みかける。

「じゃあ、後で一緒に入ろうか。」

「うん!」

一気に楽しみが増えたレーミュは、今までで一番元気のよい返事をレイナに返した。

「さて、レーミュ、先にお話して置かなければいけないことがあります。」

ロムがレーミュに真剣な表情を向ける。それを見て、レーミュは静かにロムを見る。

「明日、私とレイナは朝早く出発する予定です。そして、夜遅く、もしかしたら翌朝まで帰ってこないと思います。」

「・・・うん。」

「私たちが居ない間は、信徒の方が来られて、この教会の留守番をしてくれることになっています。レーミュも、いい子で留守番出来ますね?」

「・・・うん。」

さみしそうな顔で頷くレーミュ。

「ありがとう、レーミュ。」

レイナがそう言って、レーミュの頭を撫で、ぎゅっと抱きしめた。

「明日一日、お姉ちゃんを借りるね。」

「うん。」

「よし、じゃあ。これからお休みまで遊ぼっか。」

「うん!」

レーミュは再び元気を取り戻す。その声を聴いて、二人は安堵した。


「ロム、レーミュは眠ったわよ。」

軽い布の服とスカートを着たレイナが教会の談話室にやって来た。

そこに、シスターローブからナイトローブに着替えたロムが待っていた。

「ありがとう、レイナ。大変だったでしょう。」

「大丈夫よ、私もあの子にエネルギーをもらった感じがするわ。」

「子供って、不思議ですね。」

「エネルギーの塊のようなものだからね。」

レイナはそう言ってほほ笑む。

「さて、ここからは大人の時間ね。明日の話だけど。」

「レイナ、改めて確認します。あの依頼文に書かれた事は本当ですか?」

ロムが真剣な表情でレイナに尋ねる。

「私の予想が正しければ、今回の野盗騒ぎは、どこかの国が裏で糸を引いてる。」

「どこかの国、ですか。」

「多分ここだろうって目星は付いてるけど、確信は持てないからね。」

レイナは、右手を軽く上げてどうしようもないと言う事をアピールする。

「証拠を集めたとしても、国が相手だと、責任を問うには難しいですね。」

ロムもまた、腕を組んで首をひねる。

「それに、これが何の為の行為なのかも分からない。黒きモノを制御したなんて事も信じられないし。」

「こうなると、本当に野盗を捕まえて、話を聞くしかないのですね。」

「だから、私の中で一番そう言う事に強いあなたにお願いしたわけよ。」

ロムに向けて満面の笑顔を見せるレイナ。

「分かりました。」

レイナの説明に、ロムは納得した表情で頷いた。

「明日は、ちょっとした冒険になるわよ。」

「歩きで森まで行くのですか?結構な距離がありますよ?」

ロムの言う通り、街から森までは歩きで2時間はかかる。

「森の近くまでは、飛んでいきましょう。」

レイナの提案に、ロムがほほ笑む。

「相変わらず、レイナは強引に行きますね。」

「力は使えるときに使わないとね。」

そう言って、レイナは人差し指を立ててくるりと円を描く。描いた場所には、ほのかな光が残っていた。

「後は、どうやって盗賊の目に留まるかなんだけど。」

「大きな荷物を抱えた女性二人・・・ですよね。」

今日購入した革のバックパックと、それに詰めた枕を見て、レイナが問いかける。

「もし、ロムが野盗だったら、襲う?」

ロムは首を横に振る。

「私一人だったら、絶対に襲いませんね。仲間がいたとしても、警戒します。」

「そうよねぇ・・・。」

レイナは、テーブルに肘を付き、力なく答える。

「相手も、単独行動はしてないと思いますし、森の中に入ってしばらくすれば寄っては来ると思いますよ。」

「そうだといいんだけど、こればかりは相手頼みよね。」

「後は、森に入る理由がありそうなら、襲われやすいかもしれませんね。」

「理由?」

ロムの言葉に食いついたレイナは、その意味を聞き返す。

「ええ、山菜取りとか、材木集めとか。いかにも周囲から離れましたって言う雰囲気を出せば襲ってくれるかもしれません。」

それを聞いたレイナは、少し考えて答える。

「じゃあ、ロムがか弱いシスターで、私がか弱い魔法使い。魔法の材料採取に来ましたって感じを装いましょうか。」

「レイナが、か弱い・・・ねぇ。」

ロムは、普段のレイナを思い浮かべる。しかし、か弱い姿は全く想像できない。

「うん。無理ですね。」

「だよねぇ・・・。」

そう言って、レイナはテーブルに突っ伏した。

「もうあれね、魔法の材料採取に来たって体だけでいいかな。」

レイナがそう言って投げやりになっているところで、ロムが不意に手をたたく。

「あぁ、そうです。絶対に襲われる条件をすっかり忘れてました。」

「襲われる条件?」

「ええ、ありました。これ以上ないっていう条件が。」

「何?」

けだるそうに尋ねるレイナ。それに嬉しそうに答えるロム。

「お金ですよ。」

「それなら、ダミーの荷物で何とかならないかな?」

「いや、見えない大きなものより、見える小さな宝物ですよ。」

「そんな物かしらね。」

レイナは自分の持ち物で一番高価なものを考える。しかし、一番高い物はいつも着ているローブだ。

「私の持ってる高級品って、ローブしかないわよ。」

「あのローブですか・・・見た目には、店売りでお買い得品になってそうな・・・。」

ロムはレイナのローブを思い出すが、どう頑張ってもおしゃれとは言い難い、黒いローブだ。

「まあ、その通り、ローブ自体はお買い得品なんだけどね。」

不敵に笑うレイナに、ロムもつられて笑う。

「レイナが着ているから、高級なんですか?」

「もしそうなら、私自身が金の生る木ね。」

苦笑いしながらレイナが否定した。

「えっと、それではなぜ?」

ロムがレイナに尋ねる。

「あのローブにはね、色々な効果が付与されてるのよ。」

「なるほど。付与は高いですからね。」

「全くよ。汚れが付かないとか、洗濯要らずとか、ローブの自己修復とか付けてると費用だけが嵩むのよね。」

かかっている付与を説明して、苦笑いするレイナ。

「冒険に必要と言うよりも、ずっとそれを着ていたいって言う確固たる決意を感じる付与ですね。」

「数日野宿もあるからね。私にとって、これ以上ないってくらい優秀なローブよ。」

「でも、見た目があれでは、間違っても高級品とは思われませんね。」

そう言って、ロムが笑う。

「そういう訳だから、ワンポイントの目立つ高級品、準備お願いできる?」

「仕方ありませんね。ちょっと待ってください。」

ロムが席を立ち、自分の部屋に戻る。そして数分後、小さな箱を抱えて戻って来た。

「これなんてどうですか?」

ロムが箱の中から一つのアクセサリを取り出し、レイナに手渡す。

「あら、綺麗。」

それは、シルバーの鎖と胸元に親指大の宝石が三つ嵌った金のメダルをあしらったネックレスだった。

「これは?」

「この街でもらった、私の勲章の一つです。」

「勲章なんて、借りてもいいの?」

「大丈夫です。これは副賞の方ですから。本物はこれですよ。」

同じ箱に入っていたワッペンを見せる。そのワッペンには、五つの星と二つの交差した剣があしらわれている。

「何の称号なの?」

「防衛勲章ですね。この街の自警団を組織したときに頂いたものです。」

「やっぱり、ロム様は偉い人なのね。」

「いえいえ、黒衣の英雄様ほどではないですわ。」

二人は顔を見合わせて苦笑する。

「やめましょう。互いにそんな柄じゃないわね。」

「そうですね。」

今度は、笑顔になる二人。

「それじゃあ、これを借りてもいいのね。」

「ええ、もちろんですよ。」

ロムから受け取ったネックレスを首にかける。黒いローブを着ていれば、このメダルは目を引く。

「これは目立ちそうね。これで、美味しい餌が出来上がりと言う事かしら。」

「食いついてくれるといいですね。」

「そうね。後はやってみるしかないわね。」

レイナの言葉に、ロムが頷く。

「さて、明日も早いですし。そろそろ休みましょうか。」

「そうね。」

ロムの提案に乗るレイナ。

「寝室は、いつもの部屋に準備してます。」

「ありがと。もし寝坊したら、起こしてくれると嬉しいな。」

「分かりました。レイナ、おやすみなさい。」

ロムは笑顔でレイナを見送る。

「レイナ、明日は頑張りましょうね。」

そう呟いて、ロムは談話室の明かりを消し、自分の部屋に戻った。

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