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エピローグ

「そ、そっか。そうだよね。はぁ……明日帰るのか」

 彼女は僕の言葉を聞いてしばし呆然としていたけれど、僕の視線に慌ててそう答えた。目に見えて残念がっているのが分かった。

「すみません……」

 僕は謝った。彼女があまりにも寂しそうだったから。何か声をかけなければいけないと思って。

「だ、大丈夫だって! 私はお姉さんなんだから、寂しくなんてないよ」

 彼女はそう言うが、今にも泣きそうだ。目に大粒の涙をためているし……。口ではそう言うものの、彼女は結構な寂しがり屋さんなのかもしれなかった。

 僕は考える。これで解決するかはわからないけれど、とりあえずは言っておいて損はないだろう。

「とりあえず、今は携帯もあるし。またすぐに来ます」

「え?」

 彼女は僕のその言葉を聞いた瞬間ぱっと笑顔になった。僕は予想していた以上の反応を見せられて少し戸惑った。そんなに嬉しいことだったのだろうか。

「すぐだよ!」

 僕が彼女を見ていると、彼女がそんなことを言ってきた。

「すぐ来てね、ほんとに」

 そう言って彼女は泣いた。

「絶対だよ、絶対。絶対だから!」

 彼女は繰り返すようにそう言う。連絡先を交換すると彼女は嬉しそうに携帯を握り締める。


 一夏の出来事が、一生の思い出になった。





 僕は過ぎゆく景色を見ながら、のんびりと電車に揺られていた。僕は今、とある田舎に向かっていた。季節は秋。

 夏にヒマワリ畑で出会った彼女に会いに行くために。

 連絡は頻繁に取っていたが、やはり直接会いたかった。

 彼女はどんな顔をしているのだろうか、どんなことを言ってくるのだろうか。今から楽しみだ。


 駅を降りてヒマワリ畑についた。僕が思っていた通り、彼女はそこにいた。ヒマワリは無かったけれど、彼女はちゃんとそこにいた。空を見て何やら考え込んでいる。

 僕は彼女にそっと呟いた。

「ただいま、です」


「おそいよ」

 彼女が振り返った。その顔は――。

ここまでお読みくださり、本当にありがとうございました!

暑い夏を舞台にした小説を書いたのは、実は五年ほど前です。

消してしまったんですが、前のアカウントで投稿したものを大幅に改稿して、本作が出来上がりました。

ラストはほぼ違う結末となっております。


自分の前作を読み返すというのはとても恥ずかしいものです。ひと夏にえいやって息尾で書いた記憶があり、内容も文章もなかなかで、何度もやめかけました。

それでも、この子達の思い出をぜひと思いました。今の自分にできることができたと思っております。

本当にありがとうございました。

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