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碧空の下で 018
その日の放課後、ジャスティンはアレックの家に遊びに行っていた。アレックにはそのように伝えてあるが、実際はあの件である。
件のことを一通り話した。
「アレック、話したいことがある。」
「なんだ?」
「自身が難民だって、社会の時間にカミングアウトしたじゃん。でその続きなんだけど。」
「どんな内容?非常に気になる。」
なんか態度が豹変してる。
「ジェシカと話してるうち、同じ境遇の人たちを助けるべくして会社を起こすことにした。ベンチャー企業ってやつだ。」
「え!本当に?」
「本当。」
「事業内容は?」
「講演、教育事業、課題解決事業。」
すると、あっさり了承してくれた。あまりにもあっさりしていた。それもびっくりするくらい。
「でも、まずはクラブとして設立することの方が良さそう。」とジャスティンは話す。
「いやいや、いきなり会社でいいんじゃないかと。」
まだまだ折り合いは付かない。