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133/146

133.大活躍?をしてシヤルスクを後にする

「まさかねっ、タケルが付けたスコープがそんなに高かったとは思わなかったわよっ」


八尾がシヤルスク射場で取り付けたスコープである

べるでが使っているブローニングの自動銃に付けてある廉価品のスコープが消耗品扱いだったのでBar3用に一つ購入扱いで追加したのだ


「付けるがどうか悩んでまシタものね」


「あれはそれで悩んでいたのっ?取り回しとかの話しじゃなかったのっ?」


「あれは欲しい物を諦める男の子の言い訳デス」


「エースに使ってた9倍のスコープは使えたなったのっ?」


「アレはエア用なのでライフルで使ったら直ぐ壊れるって言ってまシタ」


「はー、なる程っ奥が深いわっ、まっ仕方無いわねっ」


ゴルノに戻る事にした八尾達には壮行会が開かれ、先ほどやっと終わり長家に戻った所である。

八尾は見事に酔い潰されてイビキをかきながら寝ている

その横でアンとべるでは長家の掃除をしている


明日は早朝に出発予定なのだ


・・・


外ではチュンチュンと雀が鳴きだした

八尾は喉が渇いて起き、水瓶から柄杓で一飲み、二飲みしてやっと目が醒めた

私物が片付けられた長家は狭いながらも広く感じられる

べるではアンを抱きしめるようにスヤスヤと寝息をたてている

障子の隙間から差し込む朝日が線を描いている


「ふぅ、この街ともしばしのお別れか」


八尾は感慨深く呟いた


・・・


「起きてたんならどーしてもっと早く起こさないのよっ」


日も十分に高く成った頃に起きたアンに怒鳴られながら寝具をストレージに片付ける


やれやれ、起こしても起きなかった癖に


と、お隣さんに挨拶に出ていたべるでが戻った所で出発と相成った



西門に近付くところで大きな声で呼ばれた


「おーい、ゴルノのあんちゃん達、ええと、熊ゴローだったっけか?」


「八尾よっ、ってコミロンのおっちゃんじゃないのっ、久し振りっ」


「おー、帰るんだってな、餞別にこれ持ってけ」


「え?いいのっ?ありがとーっ」


ブフェトドコミダの特製肉野菜パンを貰った


「気ぃつけてなー」


「ありがとー、また来るわねーっ」


アンは大事そうに抱えて西門をくぐる

入る時は受付で並んだが、出るのは自由だ


門をくぐって振り向く、受付横の待合室からゾロゾロと人が出てくる


「おーぅ、熊ゴロー達者でなー」


「あの髭が犯人ねっ、八尾よっ八尾」


「ヤッホーたぁこの距離じゃちけぇんじゃねーかー?」


「アンーっ元気でねー、熊に気をつけてねー」


「あいつらなら気を付けるのは熊の方だなー」


キャロとバレッタもいる

昨日の呑んだくれ達は流石に二日酔いで来れないみたいだがかなりの人が見送りに来てくれた


お互い見えなく成るまで手を振った


・・・


「くーるときあーれだけいーた鹿やっマームシ、オオカミー居やしないーっ」


ラジオが無いので歌を唄ってゴルノへの木道を行く

背負ってた荷物はストレージに仕舞い、身軽になった八尾達は足取りも軽く歩く

時折休憩を取り、まだ慣れて居ないライフルをぶちかまして轟音を上げたりしながら長い道のりを歩く


「つーかーれーたーっ」


「もうちょっとで野営地だ、頑張れ」


「そのモウチョットも聞き飽きたのよっ

こんな遠かったかしらっ」


日も傾き始めた頃にやっと野営地にたどり着いたのだ


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