七十七章「DUAL FIRE」
「オメーも火属性の魔法か。」
そう言って、アンタレスは拳に炎を灯す。
「処刑だ!」
アンタレスを無視してアトラスが炎の槍の突き出してくる。
「っ!」
次々と繰り出される槍を避けながら、アンタレスはフィーネに目を向ける。
どうやって助けるか?まずは、アトラスを蹴散らして・・・・・・。いや、援軍が来たらマズい。急がねーと。
「余所見は、良くない。」
アトラスが槍に魔力をためる。
「神霊魔法ブルージュ・アルセイア!!!!!!」
アトラスの炎が巨大な蛇となり、アンタレスに襲いかかる。アンタレスも構えて叫んだ。
「イグニット・ブレス!!!!!」
爆炎の砲口がアトラスの蛇を相殺する。
「ほう!・・・・・・・・!?」
アトラスが感心の声を上げた時、アンタレスが目の前に現れ、爆炎の拳でアトラスを殴りつける。
ドゴーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
アトラスの鎧が一部破損する。
「神霊の武装化が!・・・・・・貴様は一体!?」
「おらっ!!!」
アトラスがアンタレスの蹴りですくい上げられるように吹き飛ぶ。
アンタレスが言った。
「アイツを返せ。」
「挑んで来た割に大したことねーな。あ゛?」
メターカ・ドゥギットをつまらなそうに振り回しながらギルフは言った。
その前には、地に這いつくばるベルフェデュオがいた。
「貴様・・・・。」
「立てコラ!」
ギルフがベルフェデュオを蹴り飛ばす。
「もう諦めろ。テメーじゃ、俺には勝てねーよ。」
すると、ベルフェデュオが言った。
「まだ、まだ、・・・・・・貴様・・・・コロス。コロス。殺してやる!!!!!!!」
言うなり、ベルフェデュオは、指輪を天に翳して唱えた。
「我が身に宿れ!神霊デーカス!!!」
バリバリ!!!!!
辺りに鉄粉が巻き散れ、見る見るうちにベルフェデュオが武器だらけの肉体に変化する。
ギルフがニヤリと笑う。
「そうこなくっちゃな!!!!!」
ギルフがリザードマンに変身し構えた。
ベルフェデュオが静かに言った。
「肉片すら、残さない。」
「これで消えろ!!!!!炎の少年!!!!!神霊大魔法ガルセド・アルセイア!!!!!!!!!!!」
アトラスの炎が龍になり、口を開けアンタレスを飲み込もうとする。
アンタレスが笑う。
「龍か!おもしれー!スペルギアファイナル!!!!!!」
アンタレスが周りの炎を腕に集めだした。
その頃ギルフもニヤリと笑っていた。
「おもしれーもん見れそうだが、時間がねー!終わりにしようや!スペルギアファイナル!!!!!!!!!!!!」
ベルフェデュオも叫んだ。
「神霊大魔法ガルガルナ・バルミンラ!!!!!!!!!!!!!」
ベルフェデュオの体から無数の武器が雨のようにギルフに飛び出した。ギルフも負けんと飛び出し叫ぶ。
「甲獣双神撃!!!!!!!!!!!!!!!!!」
アンタレスが叫ぶ。
「轟炎爆龍刃!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ギルフが全ての武器を砕き、真っ直ぐにベルフェデュオを貫き、アンタレスの爆炎の巨大な龍刃がアトラスの龍をアトラスごと斬る。
「ぐおああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」
「あああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」
ベルフェデュオが遠くに吹き飛び見えなくなり、アトラスが倒れた。
アンタレスが笑う。
「フィーネは、返してもらうぜ。」
森に残ったギルフは、何も言わずにその場を走り去った。
砂浜で海岸線を見つめるガクラは、静かに呟いた。
「この物語の一つの分岐点が近付いている。これからを決めるのは、僕ではない。物語を進める君たちだ。そう。物語はこうして進む。」
その時、ある男がガクラの後ろから現れる。
「なかなか厄介なことになってるな。」
そう言われてガクラは、笑う。
「君の方が厄介だし、謎だらけだよ。シルバーナ。」
シルバーナもクスリと笑う。
「そうかもな。・・・・・・・・アグネはどこに?」
「さぁね。」
「知ってるんだろ?」
「会ってどうする?」
「・・・・・・。分かってんのに、聞くのか?」
「・・・・・・止めておけ。」
シルバーナは、黙る。
「今更、引けないね。」
すると、ガクラは何もない空間から、一つの剣を取り出して、一瞬でシルバーナの首に突きつける。
「余り戦いは好きではないんだがな。」
そう耳もとで言われて、シルバーナは、ゾクリと体を震わせる。
「心配すんなよガクラ。予定通りなら、カリア達が俺達を止める。だけどな・・・・・・。」
「?」
言葉を止めるシルバーナにガクラは、目を細める。
「だけど、なんだ?何を隠してる?」
ガクラの言葉にシルバーナは覆面の下で微かに笑う。
「マスターガソールが戻ってくるぜ。世界を全ての物語の破壊の為にな。」
「!!!!?」
驚愕するガクラを前にシルバーナは、煙のように消えていった。
一人残されたガクラは呟いた。
「ガソールだと!?バカな!?」
世界に危機が迫っていた。




