七十五章「HUMAN」
カリアが唱えながら飛び出した。
「ヴァージニア!!!!!!」
カリアのヴェラータ・ディウスが爆炎を噴く。
「むっ!」
ズゴア!!!!!!!!!!!!!!!
背の高い方が吹き飛ぶ。
「フィオネス!急げ!」
吹き飛びながら男が叫ぶ。
すると、フィオネスと呼ばれたごつい方の男が唱える。
「神霊魔法炎耐性アーガ!!!」
吹き飛んだ方の男が一瞬光る。
カリアは構わず炎の渦を繰り出した。
しかし、男は炎をくぐり抜けカリアに向かってきた。
「ふん!」
男が魔力で狼の群を生成し、放ってくる。
「っらあ!!!!」
カリアは狼達を素早く捌く。
「やるな少年。」
男の言葉にカリアはニヤリと笑い、そっと背からエレグ・ドラスを抜いた。
「炎耐性か。面倒なこった。」
そう言って、カリアは飛び出す。
「バザードラ!!!!!」
唱えるとエレグ・ドラスから雷がほとばしる。
「うるあ!!!」
男に叩きつけるフリをして、サポートのフィオネスに雷を飛ばす。
!!!!
雷がフィオネスに直撃した。
ドサリ
武装が解除され、あっさりとフィオネスは、倒れた。
「弱っ!?」
カリアがちょっと苦笑いする。そして、もう一人に爆炎を放つ。すると、
「ぐはっ!」
男が炎を受けてダメージを受ける。
それを見てカリアは気がつく。
なーるほど、アイツが居なかったらサポート能力が無くなんのか。
そして、ニヤリと笑う。
すると、それを察したように男は眉間にシワを寄せる。
「あまりナメるなよ少年!!!!!!!!!!!!」
そう叫び、男は、巨大なグリズリーを作り出し、放ってくる。
「なめてんのは、テメーだ!!!!!ディグラス!」
カリアが影になり、グリズリーの視界から消える。ターゲットを失ったグリズリーが大気に溶けるように消えていく。
影になったカリアが男の足下で叫ぶ。
「スペルギアファイナル!!!!!!」
男が慌てて逃げようとするが影が男の足に絡み逃がさない。
「暗虞魂神拳!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
カリアの影の拳が男の武装を砕き、男にめり込む。
「ぐおああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」
男が吹き飛び、近くの岩に激突する。男は、岩を突き抜け更に幾つもの木を突き抜け、倒れた。
「ま・・・・・・参った。」
そう言って、男は気絶した。
サタンは、ゆっくり辺りを見回した。そこには、数百もの悪魔と人間達がいた。
「いつまでも黙って奴らの影に隠れていても何も始まらないし、いづれは見つかってしまう。今こそ、戦って人は人界へ悪魔は、人間との共存に歩み出すときじゃないのか?今戦っている彼らに任せていていいのか?私達も戦うべきだ!」
サタンの声にその場にいた全員が頷く。しかし、ポツポツと不安の声も聞こえる。
「奴らは、魔法が使えるけど俺達は、使えない。どうやって勝つんだ?」
辺りがざわめき出す。サタンが下を向く。
しかし、とある大声で辺りが静かになる。
「お前ら!何を恐れる必要がある!サタンが命がけで俺達を助けてくれたように俺達も勇気をふるうべきじゃねーのかよ!」
声のする方を見てサタンは、微かに笑う。
「ドラフープ。」
そこには、一人の若い人間がいた。
「俺達の幸せは、俺達で掴むしかねーんだよ!魔法で勝てないなら、頭と武器で勝つ!やってやろうじゃねーか!」
その声に周りの悪魔や人間達が叫ぶ。
「やってやる!」
「俺だって!」
「私達も!」
「王国に一泡ふかせてやる!!!」
そんな皆を見てサタンが叫ぶ。
「では、作戦を立てる!その後すぐに武器を集めてくれ!」
そして、最後にひときは大きな声で叫んだ。
「行くぞ!!!私達の未来の為に!!!!!!!!」
おおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
サタンの言葉に悪魔と人間達が声を上げた。
アンタレスは、不機嫌だった。見ず知らずの二人に襲撃された挙げ句、遠くの森まで吹き飛ばされたというのは、それなりに屈辱だった。
少しフラつく足でゆっくりと森の中を進んでいた。
すると、急に森が開けて、民家が見えてきた。そして、その先に巨大な年が見える。そして、更にその先に黒い城が見えた。それをみたアンタレスはニヤリと笑う。
「なるほど。ここがラストステージね。」
そう言って、アンタレスは、フラつく足に鞭を打って駆け出した。




