五章「BEST SUNRISE」
1
「アルン。人気のない道はどっちだ?」
「はい。この先の裏通りからは、人気をかんじません。」
「わかった!」
カリアは、妖精アルンと共に夜道を走っていた。
あれからカリアは、村を出て旅をすることを決めた。昼間の内に必要最低限の荷物をまとめて、人々が寝静まったのを見計らい、村を飛び出した。バッツやクロ、ミゼルにシルバーナ、フレナには申し訳ないと思っている。だが、村を出ると言われて村長が許すはずがない。なんせ、村一の用心棒がいなくなるのだ、村としては大きすぎる打撃である。
みんなごめん。
ゼボリア村から、山を三つ越えた時、朝日が見えた。
「だいぶ遠くまできましたね。」
「そうだな」
「カリアさん。良かったんですか?」
「いいんだ。 行こう。」
「はい。」
カリアの肩にアルンが座り、カリアが歩きだす。
「全然、よくないぞ。カリア。」
突然の声に身構える。アルンがカリアの上着のポケットの潜り込む。
声の主が木の上から、降りてきた。降りてきたのは・・・・
「シルバーナ…。なぜわかった?」
「昨日は、朝から様子がおかしかった。」
「止めるのか?」
カリアは、腰の[ギルティー・ブラッド]握る。 斬るか…。そう思った。
しかし、シルバーナは
「止める気は、ないが…何があった?」
「言わないと駄目か?」
「俺はいいが、皆が納得しないだろうな。」
「………わかった。」
暫く考えて、カリアはシルバーナに全てを話した。
「そのむね、村長に伝えておこう。それでも、駄目なら俺が説得しとこう。」
「ありがとう。…でも、なんでそこまでしてくれるんだ?」
「…いつか分かる。…行けカリア。 そして、いつか戻ってこいよ。フレナやみんなのために。 俺とはもう、会うことはないかもしれんがな。」
「え…? 」
「いや、何でもない。行け、そして見てこい。世界を」
それだけ言うとシルバーナは、走り去る。
その背に向かって、叫ぶ。
「ありがとうな!シルバーナ! 」
覆面忍者の顔が微かに笑ったように見えたのは、気のせいだろうか。
走り去るシルバーナの背を…そして、ゼボリア村を忘れることはない。決して。そう心に誓い、銀狼は、少女の妖精と歩き出す。
その向かう先に何が待つのか…まだ、だれも知らない。
2
あれから、2ヶ月が過ぎた。
カリアとアルンは、ハルー地方をでた。
ここは、セアニラ地方のセルコル王国。 沢山の魔法具の集まるこの国でカリアは、装備品を整えた。
背には、三本の剣。 [ギルティー・ブラッド]の強化剣[ヴェラータ・ディウス]カリアのメイン武器だ。雷神槍[エレグ・サイト]は、魔法直剣[エレグ・ドラス]に作り変えた。そして、もう一つは、ハルー地方で最後に作った魔法直剣[バラライオ・キル]氷属性の魔法武器だ。 服装も今までの民族服から、黒に少し赤のラインの入った。レーザーコートセットに変えた。このレーザーコートセットは魔法素材からできているため、防具の代わりにもなる。
「ねぇ‥カーくん。」
「どした?アルン?」
「お腹すいたよぅ。」
「あぁ。もう昼か…そうだなお昼にしよっか。」
アルンとの関係も妖精王の言ったとおり、よき相棒となっていた。いつの間にか、アルンはカリアをカーくんと呼ぶようさえなった。それぐらい、二人の相棒関係は良好だった。
買った弁当をアルンと食べ終えた時、人だかりができていることに気がついた。
「カーくん。行ってみない?」
「うーん。」
行ってみると、
「次の挑戦者はいないかー? 勝ったら、三万ルトだぜ!」
喧嘩屋だった。
審判らしい男の横には、筋肉質の魔法ハンマー使いがいた。
「あいつ、さっきから5連続負けなしじゃん!やばくね?」ギャラリーの声が聞こえる。
喧嘩屋とは、挑戦者を募り、喧嘩屋の雇った男と戦わせ、賭けを行う。賭博業だった。挑戦者が勝てば、あらかじめ決めておいた金額が挑戦者にはわれる。
「アルン。…やっていいか?」
「うん! カーくん頑張って!」
審判の前に歩いていく。
「挑戦しよう。」
「おいおい!あんなガキが挑戦者だってよ?大丈夫か!?」
周りがどよめく。
「いいんですか? あいつ手加減しませんよ?」
審判の男がいうが、
「大丈夫。始めてくれ。」
係員の男達が賭け金を集計にかかる。
「小僧。 手加減はせぬぞ。」
ハンマー使いが言った。
「そのつもりできた。」
集計が終了し、審判が叫ぶ!
「バトル開始!」
ギャラリーが騒ぐ。
「おおおぉぉ!」
ハンマー使いが叫びながら、突進してくる。
カリアは、「ヴェラータ・ディウス]を構え、地を蹴った。
すれ違いざまに、一振り・・・・
男のハンマーが砕け散る。 カリアは男のハンマーを狙った。
男が目を剥く。そして、・・・・膝をつく。
その時間わずか五秒。
ギャラリーが静まり返る。
審判が慌て叫ぶ。
「勝者、挑戦者!」
賞金を受け取り、群集から、去る。
「すごかったね~!」
「そうか?」
カリアはよく、喧嘩屋で稼ぐ。
こんなんでいいのかな?
3
カリアは、ある男と打ち合っていた。名をギルフと言う。
「くっ!」
はじめてだった。カリアの剣裁きがことごとくよまれている。
「ヴァージニア!」
カリアの[ヴェラータ・ディウス]から、爆炎が発生する。
「おぉぉ!」
カリアの得意な裁きである切り上げの動作から手首の回転を利用して、横に振り抜く!
ギン!
また、防がれた。
「おまえ強いなぁ?名前は?」
「カリアだ。」
短く答え、剣を突き出し、地を蹴る。これでどうだ!
ギリギリのとこでまた、ギルフはよけた。
「くっそ!」
カリアは、背中から、[エレグ・ドラス]を引き抜く。二刀流!
「ライズ!」
[エレグ・ドラス]が雷を放出しはじめる。雷と炎の一撃、
ユニゾンマジック[エレギラン]!
雷炎を纏った二本の剣が振り下ろされる。
「まじか!?」
ギン!
受け止めたはいいが、抑えきれない。
「ぐおぁ!」
ギルフがふきとんで、しりもちをつく。
「勝負あったな。」
カリアが剣をおさめ、手を差し出す。
「いや~。カリアはつよいなぁ。」
カリアの手をかりて、ギルフが立ち上がった。
「しばらくはいるから、また手合わせ頼むよ。ギルフだって、かなり強かったぜ? なかなか攻撃きまらなくて大変だったよ。」
「そういってもらえるとうれしいねぇ。」
ギルフとまた明日会う約束をして、カリア宿屋に戻った。
「アルン? ギルフどうだった?」
「強かったですね~。」
「あれって、魔法か?それとも、もとからか?」
「見た感じ、多分もとからだと思う。胴体視力が尋常じゃないんだと思うの。」
「胴体視力ねぇ~。」
そういいながら、窓の外を見る。いい夕焼けだった。 そういえば、あの日もこんな夕焼けだったな。
フレナや村の仲間達と行った。狩りの日の帰りを思い出す。
「みんな、元気かな?」
「え?」
「いや、何でもない。 晩飯でも食いにいくか?」
「うん!」
そして、また1日が幕を閉じる。
うーん。 小説って難しいなー。
今回は、戦闘シーンをがんばりました。うまくかけてるかなー?
そんなこんなですが、これからも応援おねがいいします。




