九章「CROSSING」
その者は、闇に生まれ闇を産む。 背おうは、漆黒の闇。白銀の髪に赤い目。
人は、その者を「銀の悪魔」と呼ぶ。
カリアとアルンは、ゴルチエと言う村を訪れていた。
「なんかいい宿ないかねぇ?」
「全部似たり寄ったりの値段だったねぇ~。」
「安いのないかなぁ?」
とかなんとか話していると、横からいきなり人が出てきた。
「おっと。」
慌ててよけるカリアに
「あ~。わりー。」
銀の髪に赤い目……奇妙なぐらい真っ黒の剣を背中にさしたカリアと同い年ぐらいの少年が前を横切る。
?
なんだか、妙な感じを受けた。
「どしたのカーくん?」
「いや。 何でもない。」
一瞬だが、強い闇を感じたような気がした。
夕方になり、村の用心棒集会所に行ってみる。 もともとは、用心棒だったためかこの村の用心棒達に興味が湧いた。
集会所で隅の空いた席に座る。
人は少なかった。見た感じ、魔法武器を使用する用心棒は見当たらない。
帰るか………
そう思った時、横から声をかけられた。
「あ~。昼間のにいちゃんじゃん。」
横を見ると、あの銀の髪の少年が座っていた。
「にいちゃんこの村の用心棒? まさかな。見た感じ、旅の用心棒って感じだ。当たりか?」
「あぁ。そうだけど。君は?」
「あ? ああ~。俺は、ガダル。 魔法武器使いさ。 にいちゃんは何ていうんだ?」
「カリアだ。」
「カリアか。にいちゃんも魔法武器使いみてーだな。 ちょうどいいや! 一丁手合わせしないか?」
いいよって、返事しようとした時、一瞬だけ嫌な感じがした気がした。 この陽気な少年が黒く見えた。
気のせいかな?
「ああ。いいよ。今からがいいか?」
「んじゃ。外でやろうぜ。」
ガダルが外に出る。カリアもその後について出る。
やって来たのは、村外れの空き地だった。
ガダルが振り返る。
!
早速までの笑顔が消える。その顔は悪と興奮に満ち溢れていた。
あまりの変化に仰天していると、ガダルは、とんでもないこと口にした。
「カリアつったな? ……あんた…スペルギアダストだろ?」
!!
驚きに声が出ない。
何でわかったんだ? それにスペルギアダストについて知ってんのかよ!?
「何でって、思ってるだろ? そりゃあ~簡単だ。」
そう言って、ガダルが目を閉じて、大きく見開く。 そこには早速までの赤い瞳ではなく、ガラス玉のようなものがあった。
「俺の目には、魔法道具で特殊な加工が施されててなぁ。 スペルギアダスト選定者は一目で分かるんだよ!! やっと見つけたぜ!!スペルギアダストさんよ!」
「俺を探してたのか? 何の為に?」
「お前じゃねーよ。探してたのは、お前の力だよ。 何でか?さぁな? 俺に勝ったら教えてやるよ! 負けたら、あんたの首は、ここに転がってることになるけどな!」
そう言って、足下を指差した。
「やるしかねーか。」
「来いよ!スペルギアのにいちゃん!!」
ガダルが魔法剣を抜く。
まだ未完成だが…この勝負時間は、かけられない。
カリアは目を閉じ、唱えた。
「ディグラス!」
背中の三種の魔法武器がカリアを包む。
グオオオオ!!!!
カリアはスペルギアダストの力で影の魔物に変身した。
以前よりもコントロールできている。これなら、大丈夫だ!
「はっ!いきなりかよ! んじゃ!こっちもいくぜ!」
ガダルが剣を振りかざして唱えた。
「ヴァンガル!」
ガダルの魔法武器から黒い煙が現れて、何かの形を形成し、実体化した。
「これが超魔法だ!」
現れたのは、黒い一目の巨人だった。
悪役登場です。 う~ん。悪っぽく書けたかな?
感想とかあったら、お願いします。




