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ユキコとシンスケ3

「宮園さん、これあなた宛てね」

総務部の山田カヨさんがそう言って私に小さな小包を渡した。送り主には松山シンスケと書いてあった。

松山さん?

開けてみるとそれは私のハンカチだった。

そして中に新しいスピッ○のCDが入っていた。

CDの上の小さな紙には松山さんの性格を表すような大きな文字で、

「忘れ物。この間のお詫びにスピッ○のアルバムです。気にいるといいけど。松山」

と書かれていた。

私はその文字とスピッ○が両極端に思えて可笑しくなった。


その夕方、ふと立ち寄った店で青いネクタイに目がいった。

なんだか松山さんに似合うかも。

そう思って買ってしまった。


男の人用のネクタイを買うなんで久々だった。



そういえばあの人なんの仕事してるんだろう。


この辺って言っていたけど。

でもまた会う可能性があるわけないし。


郵送かな。


そう思って、今日もらった小包に張ってあった伝票を見た。

そこには松山さんの住所が書いてあった。


私は引き出しから小さな紙を出すと、

「ありがとうございます。CDのお礼です。宮園ユキコ」

と書いて、ネクタイの入った箱に入れた。

そしてそれを包むとそこに住所を書いた。


翌日お昼休みを使って、郵便局に行き郵送した。


私は自分の住所を書かなかった。

松山さんとはもうこれでもう連絡をとることもないだろうと思っていた。


傷を舐めあうように連絡とってもしょうがない。

そう思っていた。



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