第1話 弟子の弟子たち、旅立ちへ
新連載です!!
彼らには、『祖』となる師がいた。
数百年も続いた世界的大飢饉の元凶を封じた『伝説の料理人』とも言える存在。大国、セルディアス王家の血筋を引く公爵家の夫人『チャロナ=マンシェリー=ローザリオン』。
彼女の直弟子は実の娘だとされているものの、ほかは孤児院出身者が多かったが。身分を問わずに至高とも言える技術を惜しみなく伝授してきたお陰で、『パン』の技術がセルディアスでは特に発展していった。
同盟国や友好国の中にも弟子となる人物が多く、パンを始め『美味しい料理』を世界中に伝授してきてはや二十年くらいだろうか。
祖もそれなりに年を重ねてきたので、次世代たちがその役目を引き継いでいくのも当然。二代目となったリーシャ=コルク=アルフガーノは、その任務のために幾人もの弟子たちを『各地に派遣』することを決定した。
『あなたたちの力はよくわかっている。二度と、悪食のようなことが起きないためにも……正しいレシピを各地で作り直してきて』
祖にとっては孫弟子にあたる彼らの年齢は様々。養育施設での試験合格から、才能と努力だけで地位を得たメンバーばかり。老若男女問わず、技術を会得した彼らは相棒である『契約精霊』と共に旅路への準備を始めていく。
ふたりでタッグを組む者もいれば、ひとりで旅立つ者もいたり。
その中でも最年少の十歳の少女は、契約精霊を伴うもののひとりで向かうことに決めたらしい。
「がんばんなよ?」
「みんなもね?」
「「もち」」
「どっかで会うよ」
「そうですなあ」
弟子たちの旅路のスタートはセルディアス王城から。任命式を終えたあとは、それぞれの方法で祖国の門から出立したのだった。
今日は四話更新!!




