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愚かな王太子に捨てられた私を、兄王陛下が離してくれません ~私を手放す意味、本当に理解していらして?~  作者: 越智屋ノマ@夜逃げ聖女【重版】1巻2巻
第4章:真実を照らす乙女

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挿話《side:ガルシア公爵》

内廷府長官のナサニエル・ガルシア公爵は、執務棟の一角にある法務委員会へと足を運んでいた。その手に抱えているのは、何通かの手紙と古びた手帳だった。


法務委員会は、宮廷の中でもとりわけ厳粛な空気に包まれた場所だ。高い天窓から差し込む外光が、天から注ぐ神の光を思わせる。


ガルシア公爵は、いつになく深刻な面持ちで席についた。机の対面に、法務官が着席する。


「実は……当家の屋敷で亡父の書斎を整理していた折に、看過しかねる物を発見いたしまして……」


向かいに座る法務官が、静かに問い返す。

「どのような物でしょうか」

「王家の血統に関わる――極めて重大な物を」


ガルシア公爵はそう言って、手にしていた手紙と手帳を机上に広げた。その中から一通を選び取ると、慎重に開いて差し出す。


法務官はそれを一瞥し、次の瞬間、言葉を失った。


「……こ、これは」

「ええ」

ガルシア公爵の声は、微かに震えていた。


「グラディウス陛下の母君、アリシア妃が残した手紙です」

法務官は文面に目を通すと顔色を変えた。ガタンと席を立ち、冷静さを欠いた様子で上官を呼びに行った。


深く俯いたまま、ガルシア公爵は深い息を吐く。

そして、誰の視線も届かないその一瞬。にたり、と唇の端を歪めた。


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― 新着の感想 ―
えぇっ?! 何という(良い所で終わる)後味の悪さ!(褒め言葉の方の意味です。読むの…夜まで待てば良かった:涙&笑)。 続き、本気で待ってます(大笑)!
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