孤児院の勉強(歴史)
大変遅くなりました。待ってくださっていた方本当に申し訳ありません。
ネリウスさんの元に、コルニルさんから手紙が届いた。
(今日から文字、計算、行儀作法に加えて歴史の勉強を始める。今までよりも大変だと思うけど、頑張ってくれ)
「コルニルの手紙の通り、歴史の勉強を始める。この国の成り立ちやなんかを教えていくからね。」
いつも通りの勉強の後、歴史の勉強が始まった。
「まずこの国は女性しかいない、そのことはみんな知ってると思うけど何故女性しかいないのか、それには特別な理由がある。科学者ユレリスが女性だけで子供を成せるようになる薬を開発した。それを初めて使ったのが、この国の最初の王、ロシリス・ナートリア様だ。ここまでで何か質問はあるかい?」
「はい!なんでロシリス様は薬を使おうと思ったんですか?」
「いい質問だね、ロシリス様には想い人がいたんだが、女性同士と言うことで反対されていたんだ。そんな時、ユレリスが薬を開発した。その薬を使って、二人で子供を作って互いの親を説得しようとしたわけだ。」
「女の人同士だと結婚できないの?」
「この国だと結婚するのが普通だけど、他の国では普通じゃないんだよ。」
「そうだったんですね。」
「それじゃあ、話を戻そう。その薬を使って子供を作ったロシリス様とルートリア様はの元には三人の子供が生まれた。その三人とも女の子だった。この時、ロシリス様はとある仮説を立てた。この薬を使えば、女性しか生まれないのではないかと言うものだ。それを実証するために、国民全員に薬を使わせたんだ。」
「その頃って男の人もいたんですよね?」
「そうだね、だから面白い結果が出たんだ。男の人との子供でも、女の子しか生まれなかった。そして、女性同士での子供でも、女の子しかできなかった。要するに薬を使えば女の子だけが生まれると言うことだね。」
「そっか、だから女性しかこの国にいないんですね。」
「そう言うこと。ただ今は薬を使ってはいないんだ。」
「どう言うことですか?」
「どういうわけか、生まれた子供たちは、薬を使わなくても子を成せるようになったんだ。だから今は、薬は流通してないし、その存在を知ってはいても皆見たことはないんだ。ここまでがこの国に女性しかいない理由だね。」
「女性しかいない理由はわかりましたけど、ロシリス様はどうして、王になれたんですか?男の人が、いたら男の人が王になるのではないのですか?」
「それは簡単な話さ、王族の中に男性がいなかったんだ。だから、第一位後継者のロシリス様が王になったんだ。本当は他の国から、婿を取る予定だったらしいんだけどね。」
「そうだったんですね。」
「それじゃあ今日の勉強はここまでにしようかな。みんなここまでのこと忘れないように復習しておくように。」
『はい!』
今日は疲れたな、もうお風呂にしようかな。そう思って、お風呂に行くと、
「ルーちゃんごめんね、今日のお風呂まだ待ってもらえる?まだお掃除終わってないんだ。」
「何かあったんですか?」
「そういうわけじゃないんだけど、今日の当番私だったの忘れてただけだよ。えへへ」
「えへへじゃないですよ、これからそういうことないようにね。」
「はーいお母さん。」
「誰がお母さんですか!」
「だってルーちゃん時々お母さんみたいなんだもん。」
「まったく、私はまだ12歳ですよ。」
お風呂入れないなら、他の所行こうかな。
私は、何も考えずにネリウスさんの部屋に来ていた。
(なんで私、ネリウスさんの部屋に?)
「ネリウスさん、今大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ、どうしたんだい?」
「いえ、特に用事があるわけではないのですが....」
「まあ座って、今お茶でも入れるよ。」
「あ、私がやります。」
「いいよ、いいよ。ルーテシアは座っててくれれば。はい、どうぞ。」
「いただきます。」
(甘い!?)
「どうだい、甘いだろう?これは私が悩みがある時によく飲むんだ。」
「とても、ホッとする味です。」
「そうだろう、ルーテシアはさみんなのことを考えすぎて、自分のことを蔑ろにしている節があるんじゃないか?」
「そんなことは...」
「ルーテシアはもっと自分のことを考えて動いてみたらどうかな?」
「自分のこと...ですか?」
「まだ、子供なんだからね。」
そんな話をしていたら、私は眠ってしまっていた。
ここまで読んでいただいた方本当にありがとうございます。
今回は、説明パートが多かったので、あまり楽しい描写がなくすみませんでした。
ルーテシアのこれからの行動や成長を楽しみにしていてください。
アドバイスや感想などありましたらコメントよろしくお願いします。
次回も読んでくださると嬉しいです。
ではまた次回お会いしましょう。