第3話 昇格試験への加勢6 事変の予兆とトランプゲーム(キャラ名版)
受付嬢「お帰りなさい。」
ミスターT「ただいま。」
改めて、ギルド内に入店する。そこでは箒と塵取りを使い、店内を掃除する受付嬢がいた。その様子を窺うと、そこで何らかの出来事があったと推測ができた。
身内が挙げるネタを拝借するなら、間違いなくイベントの類だ。先の幼子の去り具合と、あの連中の表情を窺えば、容易に想像ができる。
ミスターT「・・・それ、さっきの連中か?」
受付嬢「ええっ・・・分かってしまうのですか・・・。」
全ての意味合いを込めて、サッと一言だけ述べてみる。すると、驚愕する受付嬢だった。この手のトラブルは、日常茶飯事だと言わんが如くである。
掃除を完了させ、道具を片付ける彼女。そのまま、俺達の方に近付いて来て、小さく呟く。
何でも、先程の連中のパーティーに属していた少女に、エラい悪態を付いたようである。温厚そうに見えた少女も、流石に激怒したようで暴れたそうだ。
しかし、力量の差により、未遂に終わらせられたようである。先程、受付嬢が片付けていたのは、休息時に飲んでいたものが入ったグラスらしい。
他の5人に伺ったが、グラスの破壊音は聞こえなかったので、防具屋から出た後の話になるようである。
ミスターT「はぁ・・・何処にでもカスはいるもんだな・・・。」
受付嬢「そ・・そうですね・・・。」
俺のボヤきを聞き、苦笑いを浮かべる彼女。冒険者ギルドの受け付けを担う彼女とすれば、こうしたトラブルは日常茶飯事だろうな。ただ、俺がボヤいた部分を踏まえると、そう言った事を言う様な人物じゃないと思っていたようである。
俺はこの手の理不尽・不条理な対応には、断固として徹底抗戦をするクチだ。先程の様相を見れば、どちらが苦しんでいるか一目瞭然である。となれば、次の助け人はあの幼子だろう。
ウェイス「フッ・・・ミスターも苦労人だな。」
ミスターT「まあ・・・褒め言葉として受け取っておくよ。」
こちらの雰囲気を察したのか、呆れ気味にボヤくウェイス。他の3人も呆れ気味である。しかし、今に始まった事ではないのは確かだと、苦笑いを浮かべてしまっている。
彼らと遭遇した流れを踏まえれば、お節介焼きに世話焼きなのは言うまでもない。それが俺の生き様である。昔も今もこれからも、このスタイルは貫き通していく。
ともあれ、今は4人の昇格試験の問題が最優先だ。それに明日の戦いが、俺の今後の命運を分けると言えなくもない。
その後、何時ものテーブルの椅子に腰を掛け、夜食を取る事にした。今までは彼ら4人の愛用の場だったが、そこに俺とリドネイも合流した形である。
今ではすっかり打ち解けた感じになり、注文した夜食を楽しく取る事ができた。彼らとは昨日知り合った仲ではあるが、今では最早盟友の域に近くなっている。
これは同じく、昨日知り合ったリドネイも同じである。主人と奴隷の身分ではあったが、今はその柵は一切ない。あるのは、お互いを信頼する間柄、つまり盟友の域である。
ただ、まだまだ彼らの事を知らない面も多い。今後のコミュニケーションが重要となってくるだろう。
彼らと心から信頼し合えるように、俺の方も尽力していかねばならない。
ちなみにだが、夜食の後はトランプゲームに没頭した。以前、身内と嗜んだゲームがあり、“ダウド”というものである。
トランプ自体は、異世界ベイヌディートにも存在する娯楽品と言う。だが、俺が持っていた一品は珍しい素材で作られていると驚いていた。
ダウドの内容に関しては、開始する人物から若い番号順にカードをテーブルに置いていく。そこから順に番号が上がっていき、番号に順ずるカードを置いていく流れになる。
当然、順ずるカードを必ず持っているとは限らない。それを周りに悟られないように置くのが、このゲームの醍醐味だ。その逆もあり、手持ちにあるのに態と別のカードを置く場合もある。
仕舞いには、手持ちのカード全てをドンッと置くのもあったりする。その場合は、周りから一斉に異議ありの言葉、“ダウド”が叫ばれるのだが・・・。
これを初プレイした時は、身内と共に大爆笑したのが懐かしいわ。特に無策を突っ走り、開始と同時に態とらしく全カードを置く強者もいた。その後はダウドの大合唱である・・・。
そして、今正に身内達と興じた流れが展開されている。最初は真剣にプレイしていた5人だったが、慣れてくると逸脱した行動を取り出してきた。特にナディトとエルフィが顕著で、不意に放たれる異議の言葉で大混乱を巻き起こした。
堅実にプレイしているリドネイは無論、ウェイスとサイジアも馬鹿馬鹿しくなったのか、仕舞いにはその流れに乗り出してしまっていた。
初めてのゲームの内容とあり、馬鹿馬鹿しいプレイ内容でも大爆笑しているのは言うまでもない。こうした一時が、この異世界には非常に重要なスパイスだろう。
娯楽の世界は、本当に奥が深い。故に、どの様な世界でも受け入れられ、浸透していくのだと痛感せざろう得ないわ。
殺伐とした異世界事情に、まるで旋風を巻き起こすかのようである。そう・・・この俺達の余興を窺っていた受付嬢が、後に大々的にダウドを広めていった。
これが異世界で伝染するかのように広まっていった事に、この時の俺は窺い知る術はない。
第4話へ続く。
評価、ありがとうございます!m(_ _)m 今後も頑張らねばU≧∞≦U
シメの話でしたm(_ _)m 追放イベントのフラグが立った感じです@@; まあ、最後は悪党が潰れますがね(何 この後は、視点話で次の話数に参りますm(_ _)m
話は反れますが、ダウドは懐かしいですね@@; 開始早々から手持ちカードを投下して、一斉に批難のダウドコールを受けたりとかしてました><; 最早心理戦以前の問題になりましたし@@; 何とも(>∞<)




