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覆面の苦労人 ~遂行者代理の生き様~  作者: バガボンド
第1部 遂行者と警護者と
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第12話 エーディスリーア帝国10 アリベアの視点

 1783字と少なめですが、ご了承下さい><; 視点の話はどうしても短くなりがちです><;

 ~アリベアの視点~


 アリベア=ガーフィランゼアと申します。エーディスリーア帝国の帝国貴族です。いや、本来ならば、この肩書きは好ましくないのですが。



 そもそも、私の母は一般庶民の出身です。無論、私も同じでした。ところが、帝国の公爵家の当主の血筋を引いていた事から、母と私は公爵家に属する事になりました。寝る前は一般庶民、起きたら帝国貴族、そんな感じでしょうか。嫌味過ぎる感じです。


 しかし、私達が属した事でのトラブルは、一切発生しませんでした。むしろ、常日頃からの生活で培ってきた行動力が、公爵家でも大いに役立つとは思いもしませんでした。対話術が顕著であり、それらを駆使して十二分に動けたと思います。


 それに、幼少の頃にお会いした、シュネリア殿下と再会する事ができたのが、この上なく嬉しいものでした。私と同世代の美丈夫で、今は若きながらも皇帝の任に就いています。


 皇帝の良き理解者と言う意味合いからも、私が公爵家として認められた理由にもなるのかと思います。現に、宰相閣下や重鎮の方々が具申しても、通用しない案件などは、私を通して提言すると通ると言うのですから・・・。もう少し、しっかりして欲しいものです・・・。


 それだけ、今の帝政が盤石である証拠なのでしょうね。他者を見下さないという、最大の戒めを貫いている所。ここが、私の様な一般庶民の出が現れても、何のイザコザも発生しない要因になっていると思います。



 今、目の前で朝食を取られているミスターT様。先日の盗賊達の襲撃の際、加勢してくれた方です。その彼が言うには、王国の王政は非常にずさんなものなのだとか。彼のご友人たる、セアレス様が一番の被害者だったと伺いました。


 それに、私達を襲撃した盗賊達も、その指令を出した相手は王国との事です。これは最早、帝国への宣戦布告に等しい愚行。争い事は好みませんが、売られた喧嘩はしっかりと受けるとしましょう。必ず後悔させてやりますよ・・・。


 ただ、そんな出来事が、ミスターT様方とお知り合いになる切っ掛けになった。実に皮肉としか言い様がありません。それでも、王国には明確な怒りが湧いていますが・・・。



 そして、王国側の横槍を想定し、ラフェイドの街の全住人の移住計画も驚きました。ただ、私達を襲撃した流れからして、ラフェイドの街にも横槍が入るのは間違いないでしょう。


 移住に際しては、創生者ティルネア様や、魔獣神ミオルディア様に聖獣神ティエメドラ様のお力をお借りしています。空間移動魔法ワームゲートと言うものですが、まさかラフェイドの街と帝国本土を一瞬で移動する事ができようとは・・・。


 まあ、これの発案者はミスターT様だったのですが。本当に驚く事をされますね・・・。


 僅か1日以内に全住人を移住する事ができたのは、本当に奇跡としか言い様がありません。それに、シュネリア様に直訴して、移住計画の賛同を得る事もできました。ええ、直訴です。


 彼女は、周囲の目を気にしていたようですが、住人達の生命が掛かっているのですからね。彼女や周囲には申し訳ありませんでしたが、ここは押し通させて頂きました。


 ミスターT様方が現れた事で、帝国は更に進歩し発展するのが目に見えています。同時に、争い事も発生するとも確信ができました。いや、今までが平和過ぎたのですよね。


 これからは、どの様な事態に陥ろうが、常に余裕を持って行動できるようにしていかねば。これも、ミスターT様からの受け売り言葉ですが、今の私達に非常にシックリ来るものです。


 公爵令嬢たる私も、皆様方の安穏を守れる存在として行動していかねば・・・。



 朝食を取り終えた後も、今後の展開を簡潔に挙げて下さるミスターT様。この後、帝城へと赴くので、そちらで伺えばよろしいのですけど・・・。こうして、誰に対しても分け隔てなく接して下される部分が、彼の良い所なのでしょうね・・・。


 私は殿方には大変疎いのですが、少なくとも彼の事は気になりだしているようです・・・。それに、初対面のシュネリア陛下にも、幼子と接せられるかの様な言動には大変驚きました。むしろ、我が事のように嬉しかった・・・。


 ただ、彼女も彼を異性として認識しだしているようですが・・・。何かこう、気に食わないと言うか何と言うか・・・。


 恋心と言うのは、何とも難しいものですね・・・。


 ~アリベアの視点、終了~


    第2部・第1話へ続く。

 アリベア嬢の視点でした。王国からの横槍がなければ、彼女との接点はなかったという。本当に皮肉な感じです(-∞-) まあ、皇帝陛下に直接具申できる人物も必要だったので、彼女の投入は理に適ったものではないでしょうか@@;


 ともあれ、これで第1部は終了です。次からは第2部に突入します。今後どうするかは、まだ考え中なのですがね><; 魔界やら多種族とのイザコザなども絡ませたいですし。まあ、諸悪の根源となるのは王国でしょうけど。何とも(-∞-)

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