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「頼むからクビにしてくれ!」と言いながら地獄の門を守っていたら、いつの間にか【三界の唯一神】として崇められていた件  作者: 蒼井テンマ
第2章【王都編】

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第17話:女神降臨、あるいは「神界への侵攻」

……もう、ここには居られない。


(なんなの、この空から降り注ぐ七色の光は!

 宮殿の屋根が割れて、中から翼の生えた綺麗な女の人が降りてきたんだけど!?

 『天界の女神ルミナ』だって? 『徳の高き魂よ、私と共に神の座へ来なさい』って……。

 これって、もしかして……天国への招待状!?

 つまり、この面倒くさい王都の仕事も、狂信的な弟子たちの監視も、全部放り出して『悠々自適な神様ライフ』を送れるってこと!?)


 目の前に現れた女神ルミナは、尊大な態度で僕を見下ろしながら、その白い手を差し伸べてきた。

 彼女によれば、僕の「徳(※勘違いによる功績)」があまりに高すぎて、神界でも無視できなくなったらしい。

 ルミナと結婚し、神の一員となれば、あらゆる世俗の義務から解放されるという。


(……きた! ついにきたよ! 僕の求めていた『究極の隠居』!

 神様なら死ぬこともないし、ご飯も勝手に出てくるだろうし、何よりこの怖い世界から脱出できる!

 はい! 行きます! 今すぐ連れていってください!)


 僕は歓喜のあまり、震える手でルミナの手を握ろうとした。

 「やったー!」と叫びながら、彼女の胸に飛び込もうとした、その時だ。


 僕のあまりの「必死さ(=早く逃げたいという執念)」が、周囲の魔素を激しく攪拌し、ルミナが展開していた「神聖な結界」をバキバキと粉砕し始めた。


「なっ……!? な、何という……プレッシャーなの……っ!?」


 ルミナの顔が、驚愕に染まる。

 彼女には、僕が「喜んで手を伸ばしている姿」が、**【天界の支配権を力ずくで奪い取ろうとする、貪欲な魔神の進撃】**に見えていたのだ。


(……な、何なのこの男は!? 私の手を握るどころか、私の『存在そのもの』を握り潰そうとしている!?

 そうか、彼は神になりたいのではない。神を『私の配下(嫁)に降格させろ』と言っているのね……っ!)


「……お、お待ちになって! ゼノン様、そんなに急がずとも……っ!」


(待てないよ! クラリスさんたちが戻ってくる前に、早く連れてってぇえ!)


 僕は逃げ腰のルミナを逃がすまいと、さらに一歩踏み出した。

 その拍子に、僕はドレスの裾を踏んで盛大に転びそうになった。


「うわぁっ!?(※訳:離さないで! 天界へ連れてって!)」


 僕は必死にルミナの肩を掴み、そのまま体重をかけて押し倒すような形になってしまった。

 その瞬間、僕から漏れ出した全魔力が「神の座への渇望」としてルミナの神核を直撃。

 彼女の背中にあった光の翼が、僕の魔力色に染まり、天界と宮殿を繋いでいた光の柱が、真っ黒(※僕の絶望の色)に塗り替えられた。


「——っ! 流石は師匠!!」


 中庭に駆け込んできたクラリスと、筆頭メイドのイヴがその光景を見て絶叫した。


「地上を統一するだけでは飽き足らず、ついに『神界そのものを寝取ろう』としているのですね!

 女神を押し倒し、その権能を自身の魔力で侵食する……。

 これぞまさに、究極の『天界乗っ取り(ハイジャック)』!!」


「……主様。まさか、女神を『現地妻』として扱うことで、神々を人質の如く支配下に置くとは。

 『天界を私の寝室にしてやろう』……。その不遜な宣誓、震えが止まりませんわ」


(違う! 違うんだってばぁああああ!

 僕はただ、天界という名の老人ホームに入居したいだけなの!

 女神様を人質にするつもりなんて一ミリもないよぉお!)


 女神ルミナは、僕に押し倒され、その圧倒的な「執着(※早く逃げたいというパニック)」に当てられ、瞳を潤ませて完敗を認めた。


「……あ、ああっ……。こんな……こんな強引な『勧誘』、初めてよ……。

 わかったわ。私は貴方の『天界への案内人』ではなく……貴方の『天界における忠実な愛人』として、神々の門を開きましょう……!」


「……あ、あー。あー……(※訳:え、天界でも仕事あるの? 自由はないの?)」


 僕は絶望のあまり、女神の胸元でガックリと項垂れた。

 その姿は、周囲には「女神を屈服させ、その温もりの中で次なる世界侵攻の策略を練る、覇王の姿」に見えたのは言うまでもない。


 こうして、二等兵ゼノン・ギリアムは。

 女神を「わからせる」ことで、ついに神界への通行手形(と、さらなるトラブルの種)を手に入れたのである。

今回の勘違いはいかがでしたか?

蒼井テンマです。


「天国へ連れてって(楽をさせて)」が「神界を支配下に置く」に変換。

ゼノン様の「逃げ場」を求めた必死の行動は、ついに次元の壁すらもぶち壊してしまいました。


さて、女神すらも「愛人(※という名の門番)」にしてしまったゼノン様。

次回、ついに怒った神々が「神罰」として隕石を降らせるが、

ゼノン様が『眩しいなぁ』と手をかざしただけで、隕石が反射して神界の本拠地を直撃し……!?


「ゼノン様、ついに神様相手に不倫(?)まで始めたね(笑)」と思った方は、

ぜひ【ブックマーク】と【評価】をお願いします!

皆さんの評価が、ゼノン様の「天界(※という名のブラック企業)」への入社を加速させます!

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