サラダボール
一日療養するとエレノアの体調はすっかり良くなっていた
エレノア「おはようございます お父様」
ジョンソン「おはよう エレノアもう熱は下がったのか?」
父親のジョンソン・サクラメント公爵は王家に次ぐ権力を持つ大貴族だ、それ故に誰も逆らう者はおらず一人娘のエレノアはワガママ放題に育ってしまった
エレノア「はい マリアの看病のお陰様で」
ジョンソンは驚いた、普段のエレノアならマリアが厳しすぎるだの口うるさいだの文句ばかり言っているエレノアがマリアを労うような言葉を発したのだ
ジョンソン「あぁ マリアは頼りになるからな」
これは本心だマリアはエレノアのワガママに全力で答えてくれて非常に助かっている
ジョンソン「エレノア朝食は食べられそうか?」
エレノア「はい! 今なら何でも食べられる気がします!」
空腹と前世の貧しい記憶も重なり元気よく答えた
ジョンソン「何でもか それなら野菜たっぷりのサラダでも食べられるな」
普段と違い物分かりの良い娘に少しだけ意地の悪い提案をした
ハウスメイドのサリーがサラダボールをテーブルに配膳していく、エレノアの前に置く時に確認する
サリー「本日はエレノア様もサラダを召し上がると申されましたので・・・」
エレノア「ありがとう 私も頂くわ」
サリーはその言葉に安心して配膳を終えた 以前エレノアにサラダを配膳した時には「私に植物の根や葉を食べさせるなんて不敬よ!」などと叱責されたのでサリーが遠慮がちなのも当然だ
ジョンソン「それでは、頂こうか」
エレノア「はい! 何これ」
ジョンソン「やはり 無理せずとも良いのだぞ」
エレノア「すごく 美味しいわ」
ジョンソン「信じられん エレノアがサラダを食べている」
エレノア「サラダってこんなに美味しかったんですね」
ジョンソン「そうか 今まで根や葉は食べる物ではないという先入観があっただけなのだな」
娘の変化を単なる食わず嫌いなのだと納得する




