同志登場
少しキャラ紹介
カノス・レノフィレア
アルティメット塾の塾長。多種多様な魔法をかなりの腕前で扱い、強さは国の中でもトップレベル。マイペースな性格で料理やネーミングセンスは絶望的。フリーランスの時に桃のお父さんを殺しているが、塾長は忘れている。
「お前はなんで天学に入ったんだ?」
「恩人と約束したからです。」
即答した。恩人とは、もちろん晶さんだ。
「それだけ?」
「…なんでそう思ったんですか?」
「忘れてるだろうが、テストの時、お前俺に本気の殺意を向けたたんだ。」
本気の殺意?
「あれは過去になんかあった人じゃないと出せないもんなんじゃないかと思って、それが天学と何か関係するのかなと思ったんだ。」
鋭いなぁ。でも塾長に本気の殺意?なんでだろう
まぁ話すか。隠すことでもないし
「…実は私。お父さんと、祖父母が殺されてるんです。中学生くらいの時に、それで、」
「犯人、まだ捕まってないんです。」
「つまり、復讐したいということか?」
「違います。」
強く否定した。だって復讐したって、どうにもならない。何も生まない、無意味だ。
「…捨てれてたつもりなんですが……
夢を見たんですよ。殺した相手と対峙している夢を。」
いつから夢を見たのか、よく覚えていないが、内容は鮮明に覚えている。
「夢の中でお前はどうしたんだ?」
「全力で殺そうとしました。」
「それじゃ、復讐心を忘れることも目標のひとつってことなんだな」
「…はい」
忘れれる日が来るのだろうか?今はイメージもできない。
「復讐心が常に心にあるってのは確かに疲れそうだな。」
「本当にそうですよ。でも本能的に出ちゃうんだから」
あヤベ、敬語外れ…
「元から敬語は非推奨だよ」
そうだった。…って心読まれてる?!
ふふっと塾長が笑った。
可愛い。いかんいかん萌心をおさ
「頑張れよ。応援してるぞ!」
まんべんの笑みでそういってくれた。
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さて行こう!
塾長に言われたことを思い出して、私は試験会場へ向かった。
まず、アイテム密集地に行こう。
幸い、アイテム密集地は近くにある。早く行くことに越したことはない。
足にクリスタルの力を集める。いきなりクリスタルを使って大丈夫かとも思ったが、最初はこれでいい。いやこの方がいい。たぶん
魔力を集中させる。炎を纏いそして速攻で向かった。
ついた。よしっ誰もいない。アイテム取り放題!
早速発見した。玉?のようなもの。あまり見たことがない。なんだろうこれ?
まあアイテムはあればあるだけいい。とりあいず、配布されたリックに収納した。
おっ、これは知ってる。たしか、
「流牙の指輪だったっけ?」
はっ!?うわ、近
「だっ誰ですか?」
「あぁ、ぼくは黒木リト。一応、Aランクでやってるよ」
黒木リト。確かAランク31位、最下位からあと1つ上の成績だったはず。
「…どうして話しかけてくれたんですか?」
Aランクでここにいる。しかも私に話しかけてくるなんて、明らか変な人だ。
警戒はなるべく出さない。その方がいいと思った。少なくともこの人には。
「あぁ、きみが可愛かったからだよ。おしゃべりしないなと思って。」
え?え?え?
「変わった人ですねぇ」
「そうかな。普通じゃない?」
変わった人だとは思ったが………試験中なんだが、Aランクだって、この試験は簡単に高得点が取れるようなものじゃないのに。…そうだよね?
「ちょっと話さない?安心して、大切なクリスタルを壊したりはしないから?」
…まぁ、彼から逃げ切れるとも思えないし。
「わかりました話していきましょう。」
仕方ない。ここは話をしよう。
「戦闘スキルだけが試験を構成するわけではない。運や話術、殺意敵意のコントロールなんかも試験で役に立つ!」って塾長も言ったし。これは逆にチャンスかも、
よし。ここは私の特技のコミニケーションで、乗り切ってやる!!
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俺の思うオタクとは、少し太っていたり、ガリガリだったり、服装のセンスが悪かったり、コミュ力が低かったりと少し難があるものだった。しかし、
「んであそこで、カイが覚醒してさぁ!!マジでかっこいいよね!!!!」
まんべんの笑顔でそういう桃ちゃん
「そうそうめっちゃいいよね。そこで、倒すまであと一歩のところで」
「剣が壊れちゃうの。本当!!惜しかった!!」
まさかオタクだったとは。
最初は少し警戒ながら会話していたが、なんかカイレイ冒険譚の話をしたら。めちゃめちゃテンションが上がって夢中になったていた。
俺も好きなゲームなんだが、若干押され気味になっている。熱量が凄まじい。
しかし嬉しい。まさかこの学校でカイレイオタクに出会えるとは
……なんかいるなぁ
背後に隠れてる。高い技術なんだろうが、定期的に探知魔法を張っているのでバレバレだ、おそらくBランクはあるな。
まぁBランク程度だろうし。"人形"でぶん投げて終わろうかとも思ったが、
桃ちゃん、会話に付き合ってくれたし、粒子あげよかな。
「あぁそろそろ時間だ。」
「時間…あぁ!?ヤバい?Aランクのノルマ多いもんね」
「そうだな
そうそう。プレゼントがあるんだ。」
「なに?」
可愛い。てかこの構図パパ活みたいで嫌だな。
背後で爆発音がした。そりゃそうだ、俺がやったんだから。
そして、逃げようしてるそいつのクリスタルを掴んだ。
「CランクかぁBランクぐらいあると思ったんだが、」
潜伏がうまいやつだったか、
「ぐっ、クソッ、おれの潜伏を見破る」
ばーん
普通に気絶させた。ただでさえCランクのクリスタルなのにさらにクリスタルの魔力を使わせたら、プレゼントとして成り立たなくなってしまう。
「どうぞ、話してくれたお礼。好きな時に使ってね」
クリスタルを渡した。
桃ちゃんは呆然としていたが、俺はその場をさった。
流石にサボりすぎたな。今回は前のテストの分の負債を取り返さないといけないのだが、
まぁ珍しく友達を見つけれたので良かった。
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嵐みたいな人だった
Aランクの強さの片鱗を見た。成績最下位でこんなに圧倒的なのか… だが、それにしても
楽しく話してるだけで、クリスタル貰えちゃった。
もしかして私って、とんでもなく運がいいのかな?
しかし、試験までまだまだ時間がある。油断できない、クリスタルの魔力もまだ集めた方がいいし、頑張ろう!!
この学校で初めて趣味の合う人がいた嬉しさで、すごい熱量で喋ってしまった。
試験後、カイレイバトルアクションのオンラインプレイをする約束もしたし、この試験絶対にいい点取ってやる!
そうして警戒しながら森の方へ進んでいった。
これからも頑張ります。