237-魔法少女のいない日常
前半掲示板
×3と言ったな。
あれは嘘だ……5話あります。メインキャラが出てこない幕間なので。
227:名無しのマギファン
>>215
やめろ!このレスを見られたら死ぬぞ!!
俺たちを巻き添えにするな!
228:名無しのマギファン
この論争はよくない…
229:名無しのマギファン
ところで皆さん
魔法少女が宇宙進出してから1ヶ月経ったわけですが…
いかがお過ごしですか?
230:名無しのマギファン
くっそ暇です
231:名無しのマギファン
アーカイブ周回してる
232:名無しのマギファン
魔法少女アンチとレスバして勝ってる
233:名無しのマギファン
不倫野郎捌いたった
234:名無しのマギファン
平和だな…
235:名無しのマギファン
>>232
>>233
平和…?
236:名無しのマギファン
誤字であれ
237:名無しのマギファン
自業自得だなも
238:名無しのマギファン
生配信は無いけど動画投稿はやってくれてるから
近況確認ができてヨキ
239:名無しのマギファン
空飛ぶ金魚、ケモ耳パラダイス、商店街、宇宙戦争…
240:名無しのマギファン
異世界情緒すげぇ…
241:名無しのマギファン
宇宙旅行満喫してるね
羨ましい
242:名無しのマギファン
夢星同盟かっこかわいくて好き
魔法少女らしさがあってヨキ
243:名無しのマギファン
味方将星
羊、獅子、蠍、黒山羊
敵将星
天女?、双子?、馬?、天秤?、魚?
退場済み
蟹
死亡済み
牛、水瓶?
黄道十二星座に準えていいなら、こんな感じかな?
カニ将星すごかったね
244:名無しのマギファン
アレ持ち出してくんのびっくりしたわ
245:名無しのマギファン
とんでもねーもん考えてたんだなラピ様ってなったわ
246:名無しのマギファン
気になる人いる?
一応URL貼っとくわ
『魔法習得数向上を狙った魂の拡張工事技術・改案』
https://magia…
247:名無しのマギファン
>>246
thx
248:名無しのマギファン
あの数のっていうか、あのバカでかい戦艦来てたら地球は終わってたんやなって…
あっ、勿論魔法少女の魔法でだよ?
当たり前だよなぁ
249:名無しのマギファン
魔法少女は怖い生き物です(定期)!!
250:名無しのマギファン
ズーマー星人とかいう獣人強すぎない?
いや、全部が全部じゃないんだけど……あの羊ちゃんすらご覧の有様なんだぞ?
人間勝てなくね?
251:名無しのマギファン
魔法少女を人類の区分から外すな
252:名無しのマギファン
無理だが?
253:名無しのマギファン
>>250
だから魔法少女様様なんだよ
崇めろ
254:名無しのマギファン
多分、宇宙人もこっち来れないんじゃないかなー?
それどころじゃない的な
255:名無しのマギファン
商店街観光の時も、ラトラピが裏でなんか解決した疑惑があるんだよな…
256:名無しのマギファン
顔面ないなってる!?
257:名無しのマギファン
魔法少女強すぎるンゴ
258:名無しのマギファン
>>257
その魔法少女を皆殺しにした組織があるんですよね
アリスメアーっていうんですけど
259:名無しのマギファン
>>258
そのアリスメアー乗っ取ってる人がいるんですけど
260:名無しのマギファン
この話やめね?
261:名無しのマギファン
>>254
>>255
>>259
魔法少女ってすげー!(迫真)
262:名無しのマギファン
>>256
軽率に人間辞めるのやめて欲しい
263:名無しのマギファン
悪夢決戦でもそうだったけど、バリエーション豊かだよなあの人
264:名無しのマギファン
魔法少女衣装
→闇堕ち前
→闇堕ち後
お茶会の魔人衣装
→帽子頭パーツあり
→帽子頭パーツなし
ドリームスタイル
夜天最強伝説モード・ヘブン
リデル☆合体
カオナシ←new!
265:名無しのマギファン
全部SSR召喚なんでしょ知ってる
266:名無しのマギファン
このキャラ立ち絵多すぎるぞ!
運営贔屓するな!!
267:名無しのマギファン
自費製作なんだよなぁ
268:名無しのマギファン
対岸の火事だけど、あっちすごいな…
地球でやんないでくれてよかったな…
269:名無しのマギファン
今度こそ地球滅ぶって
270:名無しのマギファン
そういや留守番組なにやってんの?
271:名無しのマギファン
知らん
272:名無しのマギファン
復活怪人組は配信せんからな…
273:名無しのマギファン
なにしてんだろ
274:名無しのマギファン
魔法少女狩りと占い師とおっさんだっけ
275:名無しのマギファン
地球防衛の任だっけか
裏で頑張ってんじゃないの?
失敗したらそれこそ最強からの鉄拳制裁でTheENDだろ。
なんなら俺らも自衛手段ないから天国直行便だぞ。頼んだアリスメアー。
276:名無しのマギファン
【急募】平和
277:名無しのマギファン
今更定期
278:名無しのマギファン
おいお前ら!そんな辛気臭いこと考えるよりも、ラピ様のスリーサイズ考察しようぜ!!
279:名無しのマギファン
ふざけんなバカ
280:名無しのマギファン
オマエ215だろ
281:名無しのマギファン
勝手に妄想してろ俺らを巻き込むな!
282:名無しのマギファン
はいこのスレ落としまーす!
283:勇者オレ
ちなみに黄金比なのは確か
284:名無しのマギファン
>>283
バカ
꧁:✦✧✦:꧂
───国際財閥連合O.D.C.
正式名称はOracle.Dreaming.Clan.。文法もまるでないその字面は、彼らが崇拝する戦乙女たちの出鱈目さを暗に支持する無言の表明。
日本国外を根城にしていた財閥、マフィア、富豪たちがたった一つの目的の為に手を取り合い、いつだって苦境の最中にいる“推し”たちを救う為に援助する巨大組織。
僅かな動きで国をひっくり返せる強豪たちが、平和の為集まっている。
そんな連合幹部たちが、今。
海外のとある場所───財閥連合における、一番大きな集会場に集められていた。一堂に会する財政界の幹部は、集められた理由がわからず困惑しながらも、努めて冷静に言葉を交わす。
「突然集合とはな。全く、オリヴァー殿め。最近見ないと思えば、一体何を企んでいるのやら」
「あの方のことだ。金稼ぎと貢ぎ以外はないだろう」
Æ-X Corp.の代表取締役が、顎髭を撫でながら自分たち支配者の王を探す。それを無駄だと断じたのはベイムーン宝石工房の総合工房長で、赤ワインをくゆらせて笑う。
財政界に幅を利かせる男たちは、剣呑な空気を漂わせず円卓を囲む。
「……今更ではあるが。我らが蒼き月が蘇った、あの日。あのトラウト殿の反応が小さかったのは、些か気掛かりである。まさか、成り代わってはいるまいな?」
「その発想に至るアンタが私は怖いよ」
「然り」
新生カルト教団“青の雫”教主の疑いを、オル・ストーラ製薬会社の敏腕女社長が窘める。老淑女に同意するように頷いたのは民間軍事会社センシスPMCの戦争屋。
その他多数、全員が戦乙女───魔法少女によってその命を救われた曲者たち。
一人でも国に意見できる表社会と裏社会両方に君臨する大物たちが、財閥連合という一つの集まりに与するのは、偏に魔法少女たちの力が大きい。
戦力分散を狙って諸外国を襲い、日本出身の最強たちを日本から遠ざけ、その隙に日本への大侵攻を計画していたアリスメアー。そんな彼らの稚拙な企みを、かの13魔法はたった一夜にしてひっくり返し、大失敗に終わらせたあの騒動。ここにいる彼らは、その時命を救われた。
表社会も裏社会も関係なく、皆平等に。その手を取って助け出した。
この場にいる大半が悪人だ。人を人とも思わず、お金と自分の為に生きていた、そんな部類の人間たち。一般には悪人だと定義される者たちであるが……大恩を忘れて仇を成すような、恩知らずの集団ではなかった。
特に、最後の生き残りである最強たちを支援することで悪夢との勝利に貢献した、裏の立役者。
偉業を成し遂げる手伝いをした彼らだが……その名誉を自慢げに誇ることはあれど、それを理由に強権を振り翳すことはない。
理性ある狂人集団───魔法少女の特大ファンクラブが彼らの正体である。魔法少女の箱推しであり、特に蒼月と極光を“推す”資金援助者たちだ。
彼らのトップ、オリヴァー・トラウトは未だ現れない。
そのことを訝しみながらも、それ以上追及することなく近況報告も兼ねた話し合いを続けて。
数分後。
「おや?」
会議室の扉が開き───そこから、見覚えのある日本の富豪が顔を覗かせる。
「───こんにちは、皆さん」
ふくよかなその腹部をよく仕立てられた一張羅で包み、この場にいる誰にも負けない活力に満ちた目をしている、その男。財閥連合には加入していない、若手でありながら絶大的な力を手にした大富豪は、ほんの少しだけ居心地の悪そうに頭を掻いて、この場に立つ。
彼の登場に、ザワザワとした空気が沸き立つ。
本来ならば、ここに招かれることのない外部の人間……晴蜜財閥の当主だ。
「君は、晴蜜の……何故ここに」
一代で全てを築き上げた男、晴蜜學に、疑念を浮かべた幹部が言葉を投げる。
その問いには、學もまた困ったように笑うのみ。
「うーん、申し訳ない。実を言うと、私も何が何だか……先日、トラウト氏にお呼ばれしましてね。断るのも何だかなと思いましてね、こちらに」
「ふむ、成程。彼ならやりそうなことだな…」
「君も災難だったね」
「あはは…」
同情した幹部たちは、立ったままもなんだからと円卓の空いた席を勧めるが、學は招かれた身であるからとそれを固辞する。
その反応に不満そうな顔を見せる者もいたが……
一堂が会話を再開するよりも早く、円卓の奥。壇上から声が響く。
「お待たせしたかね、同胞諸君……そして、私の客人よ」
金髪を横撫でにした男。細身の彼は、蒼い装飾の目立つ白色の貴族服で身を着飾り、堂々たる振舞いで一堂の前に君臨する。
オリヴァー・トラウト。
財閥連合の総帥にして裏社会の王。悪夢のトラウト家と恐れられる闇の支配者。アリスメアーの破壊活動の裏で、ヨーロッパを恐怖のどん底に堕としかけた、真性の悪。
ムーンラピスの辻鉄拳、人間なんかに構っていられるか退けゴミの精神で炸裂した制裁によって計画の悉くを物理破壊され、頓挫され、最終的に浄化魔法をしこたま脳天に撃ち込まれて改心した狂人である。
今は心を入れ替えて敬遠な信徒になっている。
どちらにせよムーンラピスから煙たがられているが……それは一先ず置いといて。
やることやって罪を全て帳消しにし、改心した暁として魔法少女に与した男。世間でも知られていないその最悪を物理的に歴史から消されたオリヴァーは、親愛なる“月”の為に行動する。
「トラウト殿。今回は一体何を」
「外部の晴蜜まで呼ぶとは……どういう了見かね」
「説明を」
「ククッ、そう焦るな。安心したまえ。一つ一つ。全てをまとめて伝えよう」
口々に説明を求める幹部たちに、オリヴァーは面倒だと思いながら笑みを浮かべて。
長引かせるつもりはないと、両手を広げる。
「では、決定事項から宣言しようか。
───我々“トラウト”は、魔法少女ムーンラピスが率いる悪夢統制機関、新生アリスメアーの傘下に入ったことを、この場をもって表明させて頂く」
「ッ!?」
その宣言と同時に。オリヴァーの左右に、新たな人影が出現する。情報量で畳み掛けるように現れた彼女たちに、円卓の一堂は目を見開く。
困惑も混乱も動揺も、全てを無視して男は笑う。
二つの人影───芋虫の下半身を持つ魔女と、血塗れの紅い女王。彼女たちは無言で、言葉を語ることなく人間を睥睨する。
「ッ、魔法少女狩り…」
かつて数多くの戦乙女を屠った気高き真紅。狂気の末、悪夢の縁から復活した首切り役人。
クイーンズメアリー。
そして、初代女王と共に復活できた数少ない悪夢の国の古株たる占い師、予言者。
ルイユ・ピラー。
二年前、全人類の安寧を脅かした【悪夢】の怪物たちを引き連れて、オリヴァーは演説する。
ムーンラピスの特使として、各界の王に宣言する。
「オリヴァー、君は…」
「御託は聞かんよ。ただ、単刀直入に言おう。我らが主、ブルームーンより勅命を頂いた。内容はたった一つ。この青い星を守れ」
「!」
信仰する魔法少女からの御言葉を告げて、オリヴァーは左手人差し指に嵌められた黒い指輪、月の意匠が刻まれた魔導具を指から引き抜く。
瞬間、彼の身体は惣闇色の魔力に包まれて。
溢れた暗闇の中から───幹部怪人“棺”としての姿で、彼は笑う。
「諸君をここに集めたのは、地球防衛の為、各国に散って設備を整えて貰いたいからだ。ブルームーンより授かった防衛システムを、君たちの判断で使って貰いたい」
「そして───晴蜜學。日本を牽引する君に、私から一つお願いがしたくてここに呼んだんだ。軍事能力のない君に頼むのは、おかしな話かもしれないが。日本防衛の主軸、我ら財閥連合と提携する者として。魔法少女のいない世界を守る手伝いを、私としてくれないか」
「勿論のこと、悩む時間は存分に与えよう。ただ、決断は早目にしてくれると嬉しいがな」
矢継ぎ早に必要な情報を与える彼は、戸惑いながらも、その言葉の意味を噛み締める同胞たちを見つめる。
同時に、自らの手で招いた日本人に、誠意を見せる。
「いつまでも魔法少女におんぶで抱っこでは許されない。このままずっと、彼女たちの負担になることは、財閥連合創設者として許せない。青春を、日常を送るべきであった子供たちを、いつまでも戦場に縛り付けるなど、特に」
「私が言っても信用はないだろう。だが、それでも」
「ムーンラピスの養親に選ばれた者として、私は最大限の援助をしたい」
父と母を失い、隣家の幼馴染しか頼れる者がいなかった孤独な少女の助けになる為に。
目を背けられながらの申し出を、彼は受け入れた。
喜んで、咽び泣きながら。彼女の助けになる為ならば、自分の命も周りの命も捧げていい……それぐらいの覚悟が彼にはある。
その為にも、地球に降りかかる火の粉を少しでも払って平和を維持せんと。晴蜜財閥を日本防衛の要にしたいと、オリヴァーだった者は笑う。
ムーンラピスだけではない。
今いる全ての魔法少女が、戦いの毎日だけを謳歌する。そんな未来を拒む為に。悪夢の中ではなく、現実世界での幸福を夢見て。
アリスメアー直下・対暗黒銀河航空防衛戦線、総督。
真名、オーガスタス。
地球を離れたムーンラピスより直々に、全てを任された臣下として。
突然の呼び掛けに応じてくれた良き同胞たちに、真摯に頭を垂れるのだった。




