地球滅亡まであと6日
続きです。
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│目が覚める。時刻は午前6時。
昨日の出来事が夢であることを心の中でねがう。
「手紙、きてるわよ」
その一言だけ言われて1枚の紙切れを渡される。
やはり、夢ではなかった。
そこには『残りの人生を有意義に過ごしてください。』とだけ書かれていた。 皮肉としか受け取れない。だって僕達が生きていられるのは残り1週間なのだから。
学校は、行かなくていいようだ。
着替えて外に出る。
天気はこれからの僕達を嘲笑うようによく晴れていた。
数人、見覚えのある顔がいる。
最期だからといって皆浮かれているようだった。
馬鹿だなぁ。最後くらい好きなことすればいいのに、友達といつものように遊んでいたりしている。
其れが彼らにとっては好きなこと、なのかもしれないが。
僕は街中を歩き、ノートを数冊買って足早に家に帰る。
部屋に入り込み小説を書く。
不思議といつもよりスラスラと書ける。
人間、極限状態に置かれるとすぐに出来るもんだな、と感心する。
あっという間に途中の1冊を書き終える。
我ながら出来はいいと思っている。
少し書いて休憩をして、ベットに飛び込む。
│目が覚める。どうやら寝てしまっていたようだ。時計を見ると午後4時だった。
1日を、無駄に過ごしてしまった。
『無駄』と言っても特にすることはなかったのだが。
起き上がり机に向かう。また続きを書いていた。
8時頃、夕食を告げる声が聞こえて手を止める。
リビングに降りると完璧に準備された夕食と、母親がいた。
「さ、食べて」
そう言われ席につく。
いつもと変わらぬ夕食。
いつもと変わらぬ母親。
いつもと変わらぬ日常。
いつもとどこか違う、環境。
箸を手に取り夕食を口に運ぶ。暖かい。
「...美味しい」
母親の表情が明るくなる。
ぱくぱくと食べ続け、手を合わせる。
部屋に戻り着替えを持ち、風呂に入る。
水の音だけが響き渡り、1人ゆっくり出来るので僕は風呂が好きだ。
髪を洗い、体を洗い、湯船に浸かる。
小説のことばかり考えていた。
ある程度温まると湯船から出て、着替えを済ます。
部屋に戻り、眠りにつく。
ただのつまらない毎日。
本当にこれで…………
ありがとうございました。
明日更新出来たらします。