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知は力 戦略は刃 能力はオマケ  作者: かりんとう
パシリ奴隷編
23/27

23話、剛討伐計画2


その後、遅くなった剛が孤児院前の広場に着きそうになってしまったので友達と遊びに行くと言う嘘をついて剛の横を通り過ぎる。


その後コンビニかどこかで何人かDクラスの人を集めて会議をしようと思い、桐条が高橋に電話をかける直前に3人のDクラスの先輩に会った。


「やぁ、こんにちは」


茶髪の爽やかそうな青年がまず僕らに話しかけてくる。


「な、いきなり〜だれぇ〜?」


堂理が浮かんだ疑問を真っ先に言う


それ以外の2人、デブメガネと前髪は黙ったままだ。


「僕の名前は三浦 浩介こうすけ、こっちの太ってる方は清島きよしま、前髪が長いやつは岸村きしむら、Dクラスの3年だ、よろしく」


三浦先輩が握手を求めて手を伸ばしてくる。


勿論、僕も同じDクラス知り合いは多いほうがいいので握手に答える...




「Dクラスが何でこんなところにいるんだ?そこの一年はここら辺が家なのは知っているからいいが...」


「「「っ!?」」」


目の前の先輩3人が目を見開いてそっと後ろを振り向くと...


見るからにヤベー金髪がいた。


耳にはピアスをつけており、ワックスかなんかで髪の毛を固めている。


「何でお前ら3バカがいんだ?お前らの家、反対側だろ?まさかとは思うが...俺らの許可なしにこっち来てんの?」


「「「............」」」


先輩方3人は目を見開いたままになっており焦点は定まっていない、清島先輩なんかは膝が震えている。


しかし、三浦先輩だけは少し震えながらも相手の目をじっと見ている。


「へぇー、俺とやりあうって言うの?《来いよ、リボルバー》」


能力を込めてその言葉を発すると、掌の上がピカッと輝き出しその光が消えたと同時にそこには本物のリボルバーが存在した。


金髪はそのリボルバーを眺め、笑うと銃口をこちらに向けフッと弱い者を、取るに足りない弱者を笑った。


「いつもなら此処で手始めにガトリングを呼び出すところなんだぜ?ありがたく思えよ〜この俺の優しさをヨォ〜」


そして次の瞬間、


カチッ、バァァーン!!


リボルバーについているハンマーが火薬を叩き、爆発が起こり、銃弾が高速で射出される。


その数秒前、岸村の目が緑色に光り、岸村の見る世界がゆっくりになる。




___技能だ、


技能とは、能力者が発生し始めてから確認された者であり、能力者で無くても習得できる能力の劣化版のような者だ。


しかしそれは複数習得可能であり、習得数によっては能力者も上回ることができるのである。


だが、その技能を習得するには大変な努力が必要で1年から難しい者だと3年以上掛かるものもある。


それに基本的に、身体能力の一部が強化されるだけなのでビームを撃ったりすることはほぼ出来ないのだ。


例えるなら今、岸村が発動させた技能は、【観察眼】と呼ばれる技能で比較的習得が簡単な部類に入り、効果は選択した物質がどのように動きどの様な変化、効果を発揮し、どのような結果を招くかなどを見抜くものである。


ちなみにこの事を習うのは2年生からで、Dクラスの先生は皆やる気が無いのでDクラス3年生となっても知っている人はごく僅かだ。




「はぁぁぁ!【無意味な警告マーク】!」


ガギィィィン!!


3本の駐車禁止の道路標識が地面から生えてきて、丁度標識の部分で銃弾を受け止めたのだ。


だが、そのうち2個は突き抜けられており最後の一個の標識でギリギリ受け止められているというものだった。


「ぉ、おら達は何にもした覚えがないぞ!な、何でこんな事を___」


清島先輩が金髪に反論をした瞬間、僕はあの発言はマズイと思い、隣の堂理も桐条も同じ思いだった。


もちろんその予想は的中する。


バァァーン!


清島先輩の頬の右側2cmの所に的確に弾丸を命中させてきた。


「黙れよ、そう言う所がムカつくんだ」


「.........っ!」


相手の金髪に気圧され、半歩後ろに下がる。


清島先輩は拳を強く握りこみ、金髪を睨む。


「あのガイジが...俺が本気になれば、俺の能力が覚醒すれば!あんな奴瞬殺できるのによぉ...」


典型的なオタクの言い方である。


ちなみに覚醒と言うものは特に無いがそれと似た現象は確認されており、少し前の剛の能力の進化もそれだ。


すると、金髪の肩がピクッと揺れ、こちらを向く。


すると瞬間に巨大な光が発生し始め、


ガチャリ...


そんな金属音共に光が消える。


「.........っ!」


「おいおいマジかよ...」


「やべ〜な〜」


その場にいる全員が息を飲んだ。


その視線の先には


金髪の手に握られた2mぐらいはありそうな剣だった。


「ガラディーン、これがこの剣の名前だ」


そんな光り輝く剣はヒィィィィンと甲高いノイズのような音を発しながら悍ましい存在感を醸し出している。


「堂理、頼む」


「分かった〜よ〜」


金髪が遅くなり、堂理ももはや石像のように動かなくなる。


そして僕は先輩方に声を掛ける。


「...逃げますよ、頑張って」


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