1話、僕の能力は?
初めての人は初めまして!かりんとうと言います!
この作品を見ていただいてありがとうございます!
2068年、人々は異能に目覚めた。
その時は本当に唐突で衝撃的だった。
誕生の秘密はある科学者がとある結晶を見つけた事から始まったのだが、今から始まるお話とこのお話は全くの無関係、今は『今』読んでくれているお話をするとしよう。
「...みんな、今日は待ちに待った異能検診...この結果でクラスが決まる」
いま、僕がいるのは多々間川学園、多々間川学園前駅から徒歩2分ぐらいの場所にある学園で山を一部切り崩して建てているので噂では日本で一番金を使っている学園と呼ばれている。
この学園にはランク制があり、最上位がS、そこからA、B、C、Dとなっており、入学して1週間目で専門の研究員が来て異能の検診をしてくれる。
正直これになんの意味があるのかは全くもって分からないが多分競争心を養うためなのだろう
「じゃあ廊下に男女別の主席番号順に並べー」
男の先生の少し気の抜けた声が響く。
正直これと言って期待とかそんなものをしていないような声だった。
「「「「はい!」」」」
そんな気の抜けた声であったが、生徒たちはとてもワクワクしており大きく返事をして準備を始める。
ガタガタ...
僕は廊下に出て自分の出席番号を思い出す。
『えーっと、僕は栗原 玲だから...前の人は確か、木村 くんだっけ?』
そう考えているととある男子の声が聞こえる。
「おい、次誰だよ?」
そんな少し不機嫌な声が言い終わると同時に返事をする。
「あ、ぼ、ぼくです」
今の日本は、保健室の隣に有るとは限らないが大体その付近に研究室と呼ばれる部屋があり、そこには能力関係の機材や道具などが置かれている。
そんな場所で必ず能力鑑定は行われるのだ。
「次、木村 崇」
中にいる研究員の声が聞こえる。
「ただいま入ります!」
前の番号の木村くんの声が響き、扉を開け中に入る。
ブツブツ...
木村くんらしき声と研究者の声が聞こえ始め、ガタンと物音がし始める。
すると
ピピピピッと中から機械音がして、木村くんの叫び声が聞こえる。
「しゃぁぁぁ!!」
『良い異能が発現したんだろうなぁ...僕も強いのが良いなぁ』
そう思って自分の名前が呼ばれるのを心待ちにする。
「次!栗原 玲!」
「はいっ!」
ワクワクして少し声が裏返ってしまったが気にしない。
ガラガラ...
扉をあけて中に入ると普通の教室に似合わない大きな機械が大量に置いてあった。
「はい、前髪を上にあげてー」
そう言われると、今まで目を完全に隠すほどあった前髪をどかし始める。
「じゃあそのままで」
聴診器のような物をおでこに当てる。
ピピピピッ!
「...おぉ!相手の内部を攻撃する能力と相手の傷を復元する能力だと?す、少しこっちに来てくれないか?」
少しテンションの上がった研究者の姿を見てものすごく期待し始める。
これは期待してもいいのでは?
「えぇ、まぁいいですが」
『なんか強そう!!やったぁ!』
「これに使って見てくれ、異能の名前を自覚したなら自由に発動できるはずだし、自分で名前をつけてもいい」
そう言うと研究員はマネキンを指差す。
「わかりました...」
『えぇい!このマネキンにダメージを!』
ピッ、
マネキンの上にあった緑色の線の端っこに赤色の線ができる。
「んん...?」
と、研究者が何か唸るような声をあげスマホを取り出して何かをメモする。
「えーっと...ダメージポイント5、じゃあ...」
そう言うと、研究者は右手を左に振りかぶり、
バァァーン!
マネキンを叩き割ったのだ。
マネキンの上を見ると全て緑色だった線が全て赤色に変わっていた。
多分...あれがHP表示なのだろう
「これを復元して見てくれ」
研究者は何事もなかったかのように言って来るが、もちろん僕は困惑する。
しかし、そんな暇もないほどジッとこちらを見てきて従うほかなかった。
「えっ、はい、」
『治れっ!』
今度はこのマネキンが治るイメージを脳内で想像するが、
「んん...??」
そんな研究者の声も
ピッ、
機械音が響いたとしても、
「ダメージポイント100から90ねぇ...回復量とダメージ量が低すぎる、かと言って連続で使う系統でも無い...これは、うーんDクラスだねぇ...」
そんな少し言いづらそうに研究者の人は呟くが
やっぱりマネキンは治らず、その時僕のクラスは決まったのでした。
〜次回予告〜
「 2話、Dクラスの人達 」
明日か明後日に投稿したいよねぇー