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第7話:守りたい


次の日…。





朝、学校に着くと少し教室が騒がしかった。

会話を盗み聞きしていると、緊急全校集会が開かれるという放送があったらしい



少し面倒に思いながらも、みんなが移動し始めたので、それに便乗して、体育館に移動する。





体育館に着き、しばらく経つと、壇上でたしか教頭だと思われる人が話しはじめた。



はっきり言って全く興味が無かったので、聞こうともせずボケーっとしていた。


が、たまたま聞いた言葉に



「先日暴力事件がありまして…」




という声か聞こえて、壇上に釘づけになってしまった。



この先生の言葉を簡単に要約すると



先日、暴力事件があり。うちの生徒一人が他校の無抵抗の生徒を一方的に殴ったという事件があった。

これは本人が自白してくれて、その他校の生徒も了承しているとのことだと、この問題を起こした生徒には厳重な処分を下すので、安心して学校生活を送って欲しい。



ということを長々と30分位ぐだぐだと話していた。



良くわからないけれども、作山先輩の事が頭に浮かんだ。


全くやった事が違うのに、どうしてか作山先輩の事のような気がしたんだ。




そして、全校集会が終わってもいないのに坂籐先輩が、出て行くのが見えた。



これを見て、これは確信へ変わった。




わけ分からないけれど、坂籐先輩を追いかけなきゃいけない気がして、俺は全校集会を抜け出した。








坂籐先輩に追いついて話かける


「先輩、どこ行くんですか?全校集会終わって無いですよ!」


俺の声に反応した先輩が振り返って答える



「あのバカを一度位殴ってやらなきゃきがすまないっ!! お前の事殴ろうとした奴まで庇いやがって、自分一人に風が当たるようにしやがった。絶対許せねぇ!!」




なんか、メチャクチャ怒ってるけど、俺は…




「俺も一緒に行きます!」







残念ながら、その日は作山先輩は見つからなかった



授業をサボったのはこれが初めてだ。





坂籐先輩は行動が早かった、学校まで帰ってくるといきなり走って校長室まで駆けていき、、、、、、




校長室っ!?いやいや、ここ入るのは勇気いるだろっ!


とかいう俺の心配をよそにドアを躊躇も無くバンッ!と開け放ち



作山明(サクヤマアキラ)の処分を取り消して下さいっ!!」



と言い放った、中にいた校長もぽかんとしている。



そして、真剣な顔になり話し始めた…



「君が誰だか知らないが、暴力事件を起こした彼をどうして庇うんだい?」



「あいつが嘘をついているからです」



「ほぅ、どんな?」


「あいつは自分から手を出すような奴じゃない、こいつがからまれている所を助けたんだ」



いきなり振られてびっくりしたが「ハイッ」と答える。



「はぁ、そんな嘘をついてどうする、そんなの作山くんになんのメリットも無いじゃないか。それに相手方は怪我をしている。暴力沙汰で、この学校の評判を落とす訳にはいかないんだよ。」



「うるせぇっ!!」


大声を出されて普通にビビる



「あいつは自分のメリットなんか考えた事の無い奴なんだ!!


あいつは全ての人に優しくする。たとえ、どんなに自分を傷つけた奴でも…


うちの全校生徒があいつの味方だ!!


サクが自分の事を守れないなら俺らが守ってやる!!


処分を撤回しろ!!」







…ヤバい、何だか泣きそうだ。




「わ、わかった、まだ処分は決まってはいないので、君の言うことも視野にいれて検討しようと思う」



校長先生もタジタジだ、けど、これで退学ということは無くなるだろう。







…つづく


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