The Park at night
熱を和らげた風が吹いて
軋むブランコ
さびれたベンチに月が座る
均された砂場
端っこの足跡
皆どこかへ行ってしまって
ジャングルジムのてっぺん
いつか一番月が近かった場所で
見下ろした世界は
随分小さくなってしまって
誰かが瞼を閉じる度
深まる夜
無邪気な静けさに
一人取り残されてる
片側の空いたシーソー
私の重みで飛び立つ夢
あなたどんな温もりに包まれていますか
賑わいの裏で
泣いていた日もあって
躓いた日に
大地を蹴ったりもして
高く漕いだブランコ
飲み込まれそうな闇に
近づいても
この夜は怖くはない
怖くはない
手放すような風が吹いて
均された砂を少し乱して
誰かが寝返りを打つ度
深まる夜
古ぼけたベンチに一人
月と肩を並べて座れば
外灯に飛び交う羽虫
皆
明るい方へ生きている