帰国
あ~~~~~
やっと日本についた~~~
長かった~~~!!!
デルタ航空のジャンボジェット機にて
日本の成田空港についたのは、お昼すぎ。
まだまだ日差しは暑い9月すぎ。
約9時間の長旅だった。
フリーターで貧乏な俺は もちのろん
エコノミークラスだ。
窮屈な座席に閉じ込められて、何とか耐え忍んでいた。
成田に降り立った俺は まず 軋んだからだで 伸び をした。
「ああああぁぁぁぁ~~~~~~~」
そして入国審査を終え、自分の荷物をとりにいった。
約3ヶ月、アメリカのシアトルに一人旅で
観光旅行をしていた。
俺は日本ではフリーターという立場で
ある程度のお金をためては、独りでぶらっと
旅にでるというようなことをくりかえしていた。
今まで、かなり いろんな国を旅していた。
ツアーのほうが総額は安いが、俺はいくぶん
縛られるのがいやな人間の部類なのだ。
規則、集団行動 学生のころから とても苦手だった。
そんな俺も今年で30歳。
こんな人生ってどうなんだろう。
精神面では勝ち組なんだろうけど、
世間体やら社会的立場 経済面からは
負け組みなのだろうか?
そんなことをふと思いながら、
俺は自分の荷物を回収すると
まず、空港のレストランでカツ丼とうどんの
セットを注文した。
なんか海外旅行から帰ってくると、
こんな感じのジャパニーズフードがまず食べたくなるんだよね。
ポケットからとりだした携帯電話の電源を入れて、
まず、永井美樹に電話をした。
彼女は俺にとって はたして親密な関係の女性なのだろうか?
恋人なのか、友人なのか?
はたまた、その間の関係なのだろうか?
もちのろん!?
肉体関係はある。
携帯の呼び出し音を左耳でききながら、
そんなことを考える。
俺が世間的には、フリーターという安定のしない
身分なもので、彼女に対しての責任という意味では
俺は無責任な男なのかもしれない。
時々、ベッドのなかで
愛を語らったあと、
彼女のほうから
「ねえ、私達の関係ってどういえばいいのかな?」
俺は彼女にキスをして
にこっと笑うだけ。
すると彼女もキスをしかえしてきた。
彼女は一般的な普通のOL。
年は俺の5歳下の25歳。
そろそろ付き合ってから1年になる。
1年前にカナダで俺がひとりでナイアガラの滝付近
をふらふらしていたとき、
彼女は女友達二人でツアーに参加していて、
自由時間だったらしく
その二人からたまたま近くにいた俺をみつけて
「すみません 私達を
ナイアガラの滝をバックにこのカメラで
写真をとっていただけませんか?」
といわれたのだった。
「はい お嬢さんたち にっこりわらって~~~
はい牛乳~~~!!!」
はいチーズ!!!を はい牛乳!!!
俺が時々つかうばかばかしいギャグだ。
でもこれがけっこううけるのだ。
彼女達は「ありがとうございました。面白い方ですね。」
そんなところからいつのまにか、体の関係までの仲になっていた。
縁なんてどこに転がっているのかわからないものだ。
しかし、付き合ってくださいなんて言葉はなく
二人のうちのかわいいほうの一人と
なんとなく 日本に帰宅後
連絡をとりあうようになり 食事にいき、
軽くお酒もはいり、そのまま
ラブホテルになだれこんでHをした。
彼女は白い肌で華奢な体をしているわりには、
衣服を脱ぐとかなりいいスタイルで
胸はおそらくDカップはあるだろう。
おとなしそうなイメージはあったが、
かなり大胆で、Hの最中は
夢中でその行為に専念できて
深く深く彼女の深い中にもぐりこんでいった。
それからは時々、連絡をとりあい、
時々、食事を一緒にして
時々 H をした。
彼女の体は俺にとてもフィットした。
こんな言い方をしていいのかわわからないが、
男と女の間には性格の一致も大事なのだが、
体の相性はもっと重要なものだと思う。
なにせ 人間の3大欲は
食欲 睡眠欲 性欲だから。
人生の楽しみはこの3つになるのだから。
それでも俺は、旅はやめられなかった。
俺にとっては 旅欲も
自分の生きる人生においては
大きなウェートをしめしているのではないか?
しかし、付き合っている = 恋人
その関係をきちんと構築して
そして 結婚。
責任 規則 束縛 がんじがらめ
自分の人生 自由 気楽
う~~~む 悩む
悩む時点で俺は答えをだすことを放棄しているのかもしれない。
グダグダ考えているあいだにも、ずっと
携帯の呼び出し音は続いているのだが、
なかなか彼女は出ない。
留守電にもならない。
アメリカから2、3週に一度は彼女と
電話で話はしていた。
彼女はこんな中途半端な俺に今度こそ愛想がつきたのではないのか?
と思いながらも
「ま、あとでまた電話をしてみればいいか」
という前向きな理由で空港の出口で東京駅行きのリムジンバス
に乗り込んだ。