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1日目
6月27日。
その日は晴れていたような気もするし、雨だった気もする。
まぁどちらにせよ、俺の目の前には転んで泣いている同い年程度の少女がいたんだよ。そして運悪く、この日に限って俺の優しさってやつが芽生えたらしく、気がついたら右手をさしのべてた。
「ダイジョブか?」
って、いいながらさ。
彼女は俺の存在に気づくと、少し困ったような戸惑った顔をみせた。迷惑なのかとおもって、手を引っ込めようとしたとき、彼女のてがゆっくりと俺の手にむかって伸びてきてることに気がついた。
そして少女、祭宮あるあと俺、織人えれんの手と手がふれあった。