200文字小説集 星を見に行こう(200文字小説) 作者: 日下部良介 掲載日:2012/07/05 「1年ぶりだね」 「はい。前に会った時も1年ぶりでした」 「そう?なんだか七夕みたいだね」 結婚してからもたまに彼は私を誘ってくれる。 お互い家庭がある身なので、しょっちゅう会えるわけではない。 ちょっとした行き違いで別々の人生を歩むことになった。 「星を見に行こう」 彼に連れられてきたのは土手。 生憎の曇空。 「星、見えないね」 「いいのよ。あなたの顔が見えるから」 照れくさそうに頭をかく彼。 そう!その顔が好きなの。