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手紙

貴方のことが、本当に、本当に大好きでした。



 愛しい貴方へ



 私が、人生で一番愛していた人。


 とても優しくて、だけどちょっと不器用で、私に沢山の幸せをくれた貴方。

 隣にいると心地よくて、気づけば一緒に住むようになって、嬉しいことも、悲しいことも、色んな事があったわね。


 真面目で、誠実だけど、少し抜けていた貴方。


 毎朝確認していたのに、必ず何かを忘れて仕事へ行っていたわね。忘れ物を届けに行っていた私も、貴方の職場の方と仲良くなってしまったわ。


 隣の奥さんに聞いた劇団の話をした翌日には、薔薇の花束をくれたわね。確かに、主人公の告白の仕方がかっこいいとは言ったけれど、私は貴方と劇を見に行きたかっただけなのよ。


 私達に子どもができたと勘違いしたときもあったわね。子どもができたという弟夫婦の話をしていただけなのに、急に抱きしめてくるからびっくりしたわ。貴方には言っていなかったのだけれど、私、家族が増えることにあまり前向きではなかったのよ。だけど、貴方がこんなに喜んでくれるのなら、早く子どもに恵まれないかしらって思ったわ。


 毎日が楽しくて、幸せで、ずっとずっとこの時間が続けばいいのにって、本気で思ってたのよ。


 貴方との思い出はいっぱいありすぎて、ここには書ききれないわね。でも、私は全部覚えているわ。


 貴方の姿も、声も、体温も、全部覚えている。


 私が全部持っていくから、だから、貴方は私を忘れていいのよ。


 私はもう、一生分の幸せを貴方からもらったから、貴方は前を向いて、幸せになって。

 そうなってもらわないと、私が困ってしまうわ。だって私、貴方の笑った顔が世界で一番大好きなのよ。


 貴方が悲しいと私まで悲しくなってしまうわ。貴方が繊細な人だって知っているけれど、私のことを想うのなら早く立ち直ってくださいな。


 貴方の中の私は貴方の幸せを嫌う人でしたか?

 貴方が悩んで、迷っているのを喜ぶ人でしたか?


 私は、貴方の背を押す存在でありたいと、そう思っています。


 もしも、貴方の中の私もそうであるのなら、私の事は忘れて幸せになってください。

 貴方との思い出は、私が大切にしまっておきます。


 最後に、貴方に感謝を。


 私を見つけてくれて、選んでくれて、愛してくれて本当にありがとう。

 貴方がいてくれたから、私の人生は間違いなく幸せでした。


 貴女の幸せを心から祈っています。






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