表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/14

改革

「おいしい! こんなおいしいご飯初めて食べた!」


 子供達が次々へとその言葉を口にする。

 みんなで協力してスープを主にした料理を作った。本当はちゃんとしたものを作ってあげたかったのだけれど仕方ない。そこまでの材料がなかったのだから。それでも、魚は全員がそれなりに食べれ他と思うし、野菜は少なすぎたから、あんまり食べれなかったかもしれないけど、スープに栄養が溶けているだろう。調味料も塩だけだけど、海から作った。最初にしてはなかなかできたと思いたい••••••というか、そう思わないとやっていけない。これからは、野菜をスラムでも育てられるようにしたいし、塩だって定期的に作れるようにしたい。そうすれば、少しはこの子達の食事情も改善されるだろう。それに、こうやって本当に美味しそうに食べる子供達の姿を見ると、少しでも沢山おいしいものを食べさせてあげたくなる。でも、水とかだって今回はしょうがないから、川の上流まで行って取ってきたものを使ったけど、ちゃんと綺麗なものを飲めるようにしたい。


「ねぇ、みんな話があるの。ちょっと聞いてくれる?」


 と、ミリエスが言うと、一斉に30人くらいの視線が集まる。


「私はあなたたちにこれからは、美味しいものを沢山食べてもらいたいし、健康でいてほしいって思ってるの。だから、少し協力してほしいのだけれど、どうかしら?」


「もちろん! 俺にできることならなんでもするよ!」


 と、すぐに声を上げたのはユニカだった。


「ありがとう。みんなもいい?」


 と、ミリエスが全体に問いかけると、全員頷いた。


「まずね、衛生面的に水は綺麗なものを飲めるようにしたい。だから、簡易的な浄水器をこれから作って、当番制にして綺麗な水を作って行こうと思う。あとね、野菜とかを育てるための畑を作ろう。そのために、今あるゴミを片付ける! 燃やせそうなゴミは浄水器の燃料にして、燃やせなそうなゴミはしょうがないから一箇所にまとめる。それと、ちゃんとした家もとりあいず一つは作る! もし具合が悪くなったり、雨とか降ったりしたら休める家があった方が良いでしょ? 最初は大変だけど、みんなで頑張っていこ!」


「おう!」


 ユニカが腕をまくってみせる。

 不覚にもそれが少し可愛くてかっこいいと思ってしまった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ