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$07 第二回探索 後編


途中で一旦休憩を又挟んでやって来たのが、

艦内でも被弾したため閉鎖された廃棄ブロック前だった。

大きな貨物用らしい上下両開きの非常隔壁を無理やり閉じたらしく

普段は使わない為に放置されてた隔壁だったのだろう塗装はあちこち擦れて

削れて地金の赤色がアチコチで剥き出しになってる。


そして無理やり閉鎖された為だろう隔壁の隙間に金属の棒やら、

ケーブルの配線の跡らしい千切られた物が挟まっててそれが無理やり

閉じられた印象を濃くして、その時は容赦なく命が消えたかもと思わせる、

リアルさが在った。

俺たちはその行く手を塞いでる隔壁の先の閉鎖されてる真空の空間に、

行くためシュウが準備していた。


「ココが僕の知っている中の1つで当てにしてる閉鎖区画だね、

艦内にはこう行った場所が複数有るから、

其処の中でも一番近かった場所で、

昔働いてた時に閉鎖されてた管理区内だから知ってる区画でね

ロックを解除する方法を覚えてるから開けられるんだけどね、

今閉鎖された内部状況を調べる」とシュウはかなり軽い言い方で、

調べに隔壁まで向かうが人間じゃないからと言って居るし、


本当なのかどうなのか判らないが、シュウの気楽な表情の内側は見えない、

やはり俺はアシストロイドってのが持つ価値観が今の所は理解できない。

と困惑する俺がそう思って要ると、

その間にシュウは俺が持ってたマルチツールパットに、

指から伸ばしたコードみたいな物を繋げて更にパットから出した同じ様な

コードを隔壁の一部に有る蓋を開けて、

隔壁の中のスイッチ類の一部分にある穴にコードを差し込んでいる、

恐らくシュウはノートパットを経由して自分の命令か何かを、

艦の隔壁を閉じてる装置かプログラムかを操作してるのだろう。

何しろこういう事は俺程度の一般人では技術的過ぎて俺には全く分からない、

説明されれば意図は分かるかもしれんがそれ以上は解らないだろう。


「ふんふん、なるほど~」と独り言を行って居るかまるで壁と話している様に、

シュウが見えるがどうやらこの区画のシステムと通信しあってる様子だ。

「わかった~ココは僕の居た部署が閉鎖指示した知ってる区画で、

被弾した閉鎖区画で合ってた、当時はここに生きてる兵士は居なかったから、

閉鎖されてもそのまま手つかずで放棄されて、

そのまま忘れられたみたいだよ、まあ上手く行けば結構物資が残ってそう」

とシュウはなんとなく寂しそうな言葉が入った説明をして来る。


そこで俺は宇宙服を来たままバイザー越しに明るく浮かれたように話をする、

「おお、それは良いな、乗り物とか話してたここで使える電源とかがあれば、

自宅からの移動範囲が広くなるし、色々使える物が有れば助かるってもんだよ」

と言い、シュウもさっきとは全く違い普通に話をして返してきた。

恐らくこれから先は安全な状況が必要なので真面目モード的な状態に

入った様に感じる。


「それじゃあ、まずは隔壁の内側の1区画分の非常用隔壁を閉鎖して、

僕たちが居る中間の空気を排出してこの緊急閉鎖壁を開けなきゃ行けないから、

まず裕二は宇宙服の足首の電磁吸着をONにして床にしっかりくっついてネ、

空気が抜けると飛ばされるように吸い出されるから、

最後はバイザーのロックを確認して操作端末で呼吸酸素を内気循環でON に、

動作表示してるのを再確認してしっかり閉じて宇宙空間活動モードにして」

と後半は凄く真剣だったので俺もしっかり確認する。

意識を真剣にして「OK、分かった、練習した通りできるよ」

と意気込みを言ってからヘルメット横のスイッチを押して、

バイザー内の画面を出して外気取り込みを[閉鎖モード]と書かれた方を選択する

すると酸素が出てるか再確認する、腰に在る酸素供給を調整するボタンを押して、

ヘルメットの口周辺からシュウ~と空気の流れを感じた俺は空間作業モードで、

再確認すると背中の酸素ボンベからの空気供給の変化数値を確認できた。


「OK再確認できた、空気出てるぞ」と確認をしたとシュウに言うと、

閉鎖されてる隔壁の内側の使われていなかった非常用隔壁が、

かなりの勢いで閉じ始めて俺達がいる場所を挟む形で、

閉鎖隔壁が一気に閉じて空間を閉鎖する。

はじめから閉鎖されてた隔壁側がゆっくり開くと「ゴシュー」と両隔壁の間に

在った空間に残ってた空気が壁の隙間から宇宙空間に排出されていく、

そしてその振動が伝わってくる、何せ真空状態では音は聞こえない、

だからこの全身で感じる音らしい物は振動だろうと検討を付けた、

そして緊急閉鎖時に挟まってたらしい金属片らが壁が開く間に埃と

なって一気に宇宙に出ていく。


そして軍艦?で初めての宇宙空間へ出られる可能性が在る場所へ俺は来た訳だ。

途中で「ガキン!ガキン」と嫌な引っかかり音を立てながらも、

閉鎖されたまま数百年経過していた隔壁は何も通して無かった頑丈な壁が、

動き出して何とか開ききった、

そして俺がその先に俺が見たのはでかい表面が溶けた後のような、

形状になった金属の穴が横一面に見える空間だった、

その先には地球から見た星空ともネットやTV画像で見た宇宙空間と違った、

緑の靄が掛かった俺の知らない宇宙が有って色の付いた星が直接見える。

白い点じゃない小さいが色の在る星が幾つも見える、

これは連合の宇宙服なので一瞬で限界を超える強い光を防ぐ、

オーバーフラッシュガード機能とか言う機能が付いてて、

凄く優秀なバイザーだがこういった自然の眩しくない光は軽減しない、

だろうけれど班長やシュウは言ってたからほぼ原色の光のはずだ、

なんて綺麗な光だろう色とりどりな光が線を引いて移動してる、

多分この艦自体が凄い速度で動いていて相対速度が違いすぎて、

光が線に成っているんだろうなぁと感心してたが良く見ると、

ここはかなり遠くの外殻の装甲から恐らく数百メートルは在る、

ココまでレーザーとかそういった溶かす系の兵器で貫かれたのだろう、

宇宙空間からここまでの壁面が焼かれた様に穴の周囲が徐々に、

コチラに繋がるように広がって見える。


「在ったよ~こっちこっち」と突然シュウが通信を介して話す声が聞こえるが、

宇宙服を来てないシュウは真空の中で口が動いてて話してる感じがするが、

俺は奇妙に感じる、正に機械だとこの時理解したがやはり驚くってもんだよな。

「こっちの方に何か有りそうだよ」と言うので返事をする「おし!今行くよ」

と言って足を出した時、空気と重力が無いので、

手とゆっくり磁力で浮く感じの足が違和感が有って一瞬ふわっと浮く、

初の無重力での宇宙遊泳が其処はシュウがアシストしてくれて、

事前に俺がアウトドアショップで買って置いた登山用の頑丈なロープを持って、

先に移動してシュウがロープを張ってくれてたらしい、

俺が手足の動かし方に慣れた時には、

シュウのお陰でロープを辿って移動出来る態勢だった。


俺は足場の感覚のない無重力と言う状態で浮かび続けなくて助かった、

正直地に足がついてないって怖い、だが今磁力で足が付いてる、

きっと訓練してる宇宙飛行士ってのは、正直度胸が有るなと今思った所だ、

こんな何も体全体に圧力が無い空間が嬉しいとか地球の宇宙飛行士は変だ、

俺は怖いし、そして俺はその先にある閉鎖されてた空気のない区画内で、

その先には充電ステーションだった所にシュウに先導されて進んだ。


周囲が断線で真っ暗だったが、俺が持ち込んだ地球製のLEDランタンが

照らす白い光をこの着てる宇宙服が乱反射して周囲がキラキラ光って苛立つ、

そして宇宙服の目のバイザーが当たった光源のLEDの光を倍増して表示してる、

正に暗視ゴーグル機能で一見透明なアクリルゴーグル風の外から見ると、

普通に何も見えないが、バイザーの内側からは様々な画像や映像が見えて、

機能が内蔵されてる凄い技術が数百年前に有ったのだと驚いた程だ。


何せ戦闘用宇宙服のバイザーとしては全技術的な事は判らないが、

頑丈らしいし、このバイザーは色々な素材を積層した特殊な素材の、

混ざった物なのだろう、そしてこのヘルメットはこのバイザー直下から

空気がヘルメットを巡回するように出てて、

外を見るゴーグル部分が曇ったり汗防止をしててよく考えられてる、

そして不思議なのが宇宙人製の宇宙服の服部分がウエットスーツよりも

寒暖差が無く床暖に使われる様な熱線や温熱線を使って居ないらしいが、

熱が一定で保たれる不思議素材で構造で常に適温だ、

真空でもこの薄さで24度くらいの体感温度とか寒くないし、

熱くも無く不思議だった。


まあ、そこはきっと真空とかの保冷瓶見たいな何らかの技術を、

使ってるんだろう、薄い方が戦闘用の高性能繊維で出来てて

凄く良い物だと聞いては居るから、可能な限り動き易く頑丈さを兼ね備えた

非常に高価な素材と技術で作られてるのだろう、

と宇宙服に関して色々考えつつ薄明かりの中移動して、

使えそうな物品を探すが、暫くは攻撃の熱で殆ど焦げてて

使い物になる物は無かった。


そして中途半端に停電でドアのロックが解除されてるが、

飽く迄でロックが解除で在って開いて居ない未来的なドアを

「コレ開けるよ」とシュウが言い、俺は阿吽の呼吸にちょうど、

合ったらしく「おう、このバールとクサビ使うぞ」と言い合って、

2人がかりでホムセンで買った、

鋼鉄のバールを使ってこじ開けてクサビを突っ込んで更にてこの原理で

無理矢理開けると中には予想通り、話に聞いてたローダーだと言う、

日本の装甲車風な形がする乗り物が90度立って壁にもたれかかる感じで、

引っかかってた。


「在ったねこれがオートローダーだよ、見た目破損や紛失した物は無さそうだし、

他の荷物も積んだままですぐに動きそうだし、これは幸先いいね、

しかも奥にあるのは資材加工機器だし修理する補修用の精密作業ロボットだ、

後は補修用基盤が多数と軍用の検査機と軍用非常食?

ここって修理班の作業区だったからだねこれは大漁でしょう?」

とシュウは周囲を見て説明しつつ笑う。


結果分かった事は壊れてる機械の修理作業をする区画だったらしく、

軍用の検査機と補修用基盤が多数在ったらしいので、それも出来るだけ回収、

他は修理作業用ロボットの腕は使えそうで剥がし取って持ち帰れば、

加工用高出力レーザーが簡単に手に入る事。

乗り物であるオートローダーも軍用食料らの荷物が積んだままで、

今も動きそうだという事だまた軍用の補修用補給物資や

日用品がまだ奥にありそうだと分かった。

「奥で良いもの見つけたよ~」と電波に乗ってシュウの声が聞こえるので、

ゆっくり進んで向かってみると其処にはデカイ人形の機械が有った。

「これはなんだ?」と俺が聞くと、

シュウは答えてくれる

「おそらく乗員が持ち込んだ私物のパワードスーツでしょ、

まあ見た通り地球で言う、乗り込み系の作業用のロボットだよ、

軍用も有って軍のは禁止してる装甲とか武器が沢山付いてる、

まあ戦車見たいな感じ?コレは装甲では無く薄い強化金属系の板だし

色から民間用の私物だろうと判断してからこれは個人のまあ遊び用だね。


暇だからってよく持ち込んだな、後はこっちに有るのは角が破損してるけど、

一応使えるかな?ノートパソコンと言った感じの機械だね、

まだ動きそう良かった他にも結構有るけど、

これとか大量の動画とかのデータが入った持ち運べるデータチップは、

プレーヤーとかに利用されてたらしいね。

連合ではもう古すぎてお金には成らないなぁ、まあ地球じゃお宝だけど、

売れないだろうしね」とシュウは諦めた言い方で言って来るので聞いてみた。

「どうしてだ?本体はコレクターズアイテムじゃ無いのか?

これを他の星で売れば懐かしい古い音楽の入った現物だと言った形で、

売れないのか?」と聞くと。


「地球で言う所のレコードって奴を今時大金出して買う人は少ないし、

データも古いし地球ですごく古いエロ本とか買う?、

全部が全部価値が有るって訳じゃないよ、

買う人が居ないとガラクタなんだよ。

ただ乗り物は艦内の移動に使えるから役立つって物だけどね、

さあ集めてしまおう、

この電動の装甲ローダーを動かさないと朝までに家に帰れないよ」

とシュウに急かされ俺はシュウが使えると認めた物資だけをローダーに

乗せて行く、シュウからの話で朝までに帰れる保証が無いとか困る、

「そりゃ不味いな、

明日は配送のルート変更で朝一で会議だから早めに帰らないとな」

俺がそう言うとローダ-の機関部らしい箇所を見たシュウが内部を見て

「まあ故障もなさそうだし、動くでしょ」とシュウの言う通りで、

中型のオートローダーに、

パワードスーツとロボットのレーザー発生装置やら各種古い日用品など、

動くもので持てる物を回収してローダーに乗せて詰め込んだら、

量にしてざっと60×60のダンボール箱20個分ぐらいの大量になった。

修理物資や日用品・検査機や修理機材・軍の物資等、

使い方が分から無い物をとにかくシュウが選んだ物資をかき集めて、

ローダの後ろスペースに載せ隔壁を再び開けて、

手前の隔壁が閉まってるのを確認して回収を終了した。


「どうだ動きそうか?」と訊けばシュウは何処かから引っ張って来た電線を、

ローダーに繋いで自動車で言う前方のエンジン部分につないでイジってる。

「これでどうよ」とシュウがエンジンカバーを開けた状態で、

内部の基板やらボタンやらをあちこち操作した後、

中央に隠れていたスイッチを押すと一気に動き出して、

「ヒュウゥゥゥゥゥ」と微かなモーター音?の様な、

不思議な音を鳴らして中型の見た目装甲車オフロード車風なローダーが、

ゆっくりと浮かび上がった。


「どう?電磁化機が動いたはずだけど?浮いてる?」と聞いてくるので、

俺はシュウに答える、

「ああ、こっちから地面から確実に浮かんでるのが確認できたぞ~」

と言うと返事が返って来て

「良かった~さあこれで帰れるよ、自転車はもうヤダし~」

とまるで子供のように自転車を嫌がってるのが妙にリアルだった、

まあ楽できるってのは分かるがたまには運動も必要だ。

まあ良いかさあ帰ろうとそうして俺たちは宇宙船探索2回目を終了した。


颯爽と通路を浮いて走るシュウの運転するローダーに俺が乗ってるだけだが、

早く帰れるのは気分がいい元来た通路まで帰ってきた後、

乗り物を何処までも続きそうな通路の俺の家に繋がってる

俺の部屋の窓の前に放置して俺たち2人は窓を通って自宅に帰った。

「結構掛かったな」と言うと、

「疲れた~体を使う移動器具って無しだと思う原始的すぎるって」

と愚痴を言いながらシュウは走って風呂場に行ってしまった、

出てくると早速シュウは冷蔵庫から風呂上がり用に用意してあった

砂糖水をキンキンに冷たく冷やしてあったらしく、

砂糖水を飲んで笑顔で「ひゃあ~」と通信を切っていなかったのか

奇妙な声がスピーカーから音声を上げて叫んでる、

まあ風呂上がりのビールとか美味いしな分かる分かる。


だがやはり時々出る微妙な違和感が有って不思議だただ場違いなのは、

目の前に転がってる高出力レーザーだ、

何故かシュウがそれを持って風呂に入ってどうやら洗って出てきたらしい、

先程の煤だらけだったのだが今は違ってピカピカに汚れが落ちてる、

なぜ風呂に持ち込んだか訳が分からんが洗いたかったのか?と納得して、

次は俺だと風呂に入りに浴室に裸で向かうと。


「うわ~何だこれ、おいシュウ~お前何やらかした!」と声を上げると、

遠くから「何か用~」ととぼけた声がするので腰にバスタオルを巻いて、

リビングに戻ると俺は怒った。

「おい、シュウ、あれほど言ったよな、風呂に入る時は湯船に浸かる前に

身ぎれいに洗ってから入るって教えたのに、

浴槽が油と後よく分からん汚れで真っ黒じゃねえか!

お前さっき拾ったレーザーの機械を風呂桶の内で洗ったな?

これじゃ俺が風呂入れねえだろうが」と俺が言うが、

「え~そんな話聞いてないし~」と面倒くさそうな態度で言って来るので

「とぼけるな~」と俺はシュウのこめかみにある、

金属の小さなケーブル接続部分を、握りこぶしで軽くグリグリする。

「ひゃ~やめてってごめ~ん」とよほど堪えたのか半泣き顔で謝ってきたので、

しばらくして許してやった。


その後風呂のお湯を抜いて食器用洗剤を使って、

浴槽内の油汚れを洗ったのだが、

しばらく室内はガソリンスタンドのような油っぽい匂いが充満してた、

「はあぁ~こりゃ工業用の油用洗剤買わないとな。」

と油の匂いがする湯船に浸かりながら今後買うものを検討し始めた俺だった。


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