$06 第二回探索 前編
俺が発見したアシストロイドと言うらしいアンドロイドを連れ帰り、
帰宅してから俺は疲れを取るために風呂を沸かすが、
最近誰かが俺の知らない所で入って居るらしく、
既に風呂釜や浴室内が誰かの手によって何故か綺麗になっていたが、
今は急いでて気にせずに連れ帰った子供型アシストロイドに、
風呂の入り方を教えてコールタール風のベトついた謎の半液体を、
風呂で綺麗に落とすようにしっかり指示をした、
そして手順通りに身体を洗って汚れを落とすように徹底的に言うと、
風呂に入れるとアンドロイドは指示通りの流れで普通に風呂に入れたらしい。
出てきた相手をリビングで待ってた俺は、
頭から湯気の出てる見た目子供がバスタオルを巻いて出て来たので、
とりあえず俺の着られそうな服を渡して、
着かたを教えてやると俺の部屋で着替えて出て来たが、
部屋着だったので多少大きくても問題なさそうだったので、
「じゃあこれでも飲んでてくれ、俺が次に風呂入るな」
と俺は冷蔵庫から出した、500のペットボトルを渡して言うと、
見た目がロボットには全く見えない彼?は、まるで生きてる、
外国の子供って感じの子が「これとは?」と渡した、
ペットボトルを見て不思議に言い返してきたので説明する。
「まあ、とりあえず飲めそうだと思ったんで冷蔵庫から出した飲料なんだが、
飲めるか?炭酸と言う人体には害が無いが膨らむガスが入っている」
と俺が言うと相手も
「炭酸?の飲料?ああ、今ココのシステムと同期しました、
日本の基本情報を読み込み中~データー追加中です」と、
いきなり合成されたような音声で話し始めたので俺はビクッと反応して、
驚いたがどうやらあのネットと繋がってる、例のブヨブヨな、
黒い謎機械と同期したらしい。
そして彼は一気にキャップを開け炭酸のペットボトルの口を開けて、
少量舐めると、少し考え込んで、
「ふむ、基本はブドウ糖液と合成果汁ですか、炭酸は給排気口で加熱して、
排出してやれば廃棄出来るでしょう、果汁は別途廃棄出来るので問題ありません」
と言い、俺はやはりそこはロボット的だが人的でも有ると面白かった、
「じゃあ問題は無いな、それじゃそこのソファーにでも座って飲んでてくれ」
と行って次に俺も風呂に向かったが、
後ろから「僕は結構重いから、このソファーは無理だ、だからここに居るよ」
と実に平和的な声と言い方だが内容は凄く変だった、
アシストロイドというロボット?らしい少年風な子は俺が言った通りに、
指示した通り入浴したらしく、浴室は普通自体は問題なくて、
俺はその後に入浴できた…そして入浴中俺はアシストロイドと言う、
凄い人型の機械なのだろうが俺にはロボットと言う、
奴隷みたいに扱う気持ちに為れず、どうしたものかと悩んだ。
その後風呂を出た俺は彼?に何を食べるのか聞いたのだが、
「特には食べなくても問題は有りませんが、有れば純粋な砂糖が有れば、
嬉しいですね、混ざり物は少し変換で廃棄が出るので」
彼が言って俺の自宅のソファーの手前の床で寛いでるが、
完全に子供が寛いでる風に違和感が無く見えた。
「う~ん砂糖か、どれが良いかな?今ウチには、料理用の三温糖と氷砂糖、
後客出し用のグラニュー糖と角砂糖の4種類があるが、どれが良い?」と訊くと
もの凄く驚いた様子で、「な…なんと複数ありますか!」と、
すごく嬉しそうなのでとりあえず台所から今ある全種類を持って来て見た、
テーブルの上にお盆に乗った4種類の砂糖がのって置いて在ると、
全部見せるために少しだけ各種出す。
「ウオォォ!」と何故か声を上げて喜んだ様子表情は変わらないが、
正に子供のようにテーブルに飛びつくと、慎重に出した見本の砂糖を、
少しずつだが食べ始めた。
一応水分が有ると食べやすいだろうと俺は考えて只の水が入ったグラスを出すと
彼はコップから時折水を飲んでいるが、その挙動は人その物だ。
「ふんふん~」と上機嫌で何処のか分からないが、
鼻歌交じりに砂糖をスプーンで食べていて、不思議と普通の子供にも似た、
動きに、食べている砂糖とのギャップが少しだけだが怖かった。
「さて落ち着いたし、今後についてと君について重大な問題を解決しよう、
まず聞くが君は見た目が、子供であるのは分かるか?問題は[性別]なんだよ、
男か女かが重要なんだが、後、俺は日中会社で働いてるんだが、
その間はどうするのかその2点を決めよう」
と言うとこいつは妙な顔で不思議がってる感じで言った。
「それって重要なの?」と彼は不審な目で見ながら行ってくる。
「ああとても重要だ、特に[性別]と[年齢]だな、
この国は低年齢の子供に見えると保護されたり、
近くに居る男が官憲に関係を質問される事がある、
それで不審者扱いされ下手すると逮捕され刑務所行きで、
俺の人生が途轍もなく変わる程に重要だ!」と俺は凄く熱心に言うと。
だってこのアンドロイドを警官にロボットですとかは言えないし、
下手すると政府の目を引く結果になるだろうし、困る以外先が見えない。
そう言って俺は相手の反応を期待していたが、
「ふ~ん僕は特に性別は無いよ軍用機械だからね、
必要無いから人間の男女が考える、
その手の機能や装置は無いよ、後、それを強要するなら強制排除も可能だよ?
まあイヤだから変な事はしないで、だけど食事もこの通り殆ど取らないから、
その分排泄とかは全く無いね、
取った砂糖はお腹の融合炉で溶かしてエネルギー化して使うし、
それ以外の水分は冷却や発熱で利用して廃棄するし、
それ以外はできる限りは体表面から高温で熱して、
空気中に廃棄する設計なんだ!まあ高性能だからね、
多少は頑丈だけど戦闘は無理だから、
確実に一般的な人より多少だけ強いけど、多分直ぐ壊れる。
食事は糖分だけなら食べるし水分も多少なら取れるよ、
後君のサポートが主任務だから指示さえくれれば仕事はできるけど、
重労働系は出来ないよ」
と何故か胸を張って自慢する様な子供が目の前に居る、
それを俺は詳しく質問していくしか今は解決策を練る情報源が無い。
「つまり性別は無しって事は下は付いてないと言う事ね?」と訊くと
「まあそうだね、何も無いよ?」と笑顔で言う顔が見た目が上目遣いで、
コイツわざとからかっているのかと思った程だ。
「…ではどっちにしてもだが、困ったなあ見た目が中性的で美形な感じな、
ショートの銀髪で黒目の子供風と来たか~これじゃ外じゃ目立つし、
俺が連れ回すと誤解されて一瞬で俺が捕まりそうだなぁ、困った」
と俺は色々考えて困った、と言うと、俺は最低でも変装するか、
雰囲気を誤魔化す何かを買うまでは部屋に入れておく必要がありそうだと、
微妙にする行為もヤバいし早めに解決しないと誤解されると不味いと考えた。
そんな俺の焦りを変に勘違いした目の前の元凶が、
「何度も言うけど変なことする気なら諦めてよね、その手のタイプとは違うし、
君程度の細い人間なら一軍人としても強化して無いレベルなら、
僕の最大出力で腕の一本でも15秒でネジ切れるよ何なら今すぐ、
軍用だって実力で解らせるけど」と俺は言われコイツは怒っているのか、
それとも虚勢かよく分からないが鋭い目つきで言って来るが、
俺は事実がどちらなのか解らずに逆に苛つき仕方が無く、
ゆっくりと本当の本音を全て話して教える。
「何度も言うがこれは、変な事をする気とかじゃなくてだな、
理解してほしいが、お前は見た目が中性的な上にだ、
中学生ぐらいの見た目で髪は男子としては長いし、
今風の女子とも似てるし、顔もこの星じゃすごく綺麗な方だからな、
急にお前さんがおっさんである俺の部屋に居ると、
下手すると俺が誘拐とかした風にこの星の人に誤解されて見られる、
そうすると俺は捕まる可能性が在って困るんだよ、
だからそれをどうにかする間どうしようかと、今焦って居たのだが、
それを君が2度目の誤解した訳だ」と俺が久しぶりに本気で心の内を、
言葉にして言ったので少し恥ずかしがって居ると。
「う~ん、なら、佐藤が養っている従兄弟の子って的な扱いに、
僕が成れば良いんじゃないの?年齢なんて見た目がこれなんだし、
どうにでも成るし大体成人した感じで大人一歩前って感じで行けるでしょ」
とワザとからかう様に目を細めてニヤッと笑って言う。
機械的な餓鬼に俺は呆れて「そう簡単には行かないだろう?」
と俺は呆れ顔で言うと相手は簡単そうに言い返して来る、
「そんなのって何とでも成るよ、この国って少し調べたけど、
地方の行政以前に政府のサーバーと繋がっている事業担当の地方企業とか、
ずっと接続中でパスワードが担当者の誕生日とか雑なサーバーを経由して、
逆に地方の行政に入れるしセキュリティ低いしね、
入り放題だよここの国の周辺企業ってさ意外と海外は頑強なんだよね」
と何故か笑うので、「は?サーバー?…海外?」と俺は驚いて聞く
「いや…無理だろう?もしかして本気でやった?」そう言うと、
「え?楽勝だよ?よし出来た!今君の親戚って事で、ここの市役所の
ネットワークにぐるっと回って入ってから、政府の戸籍システムに入って、
本物の戸籍謄本に僕の名前を登記したよ~、
名前は佐藤シュウ優秀な秀にしたけどどう?良い名前でしょ?、
と自分で決めて置いて良いとか言ってるが、
この市役所って所は国と違ってセキュリティが堅いけど、
政府の戸籍サーバーとかの仕事を請け負っている会社?施設?って
場所によってはセキュリティーが凄いはずだよね?けど成ってないね。
原本システムと繋いでる端末で別の仕事するとか、
セキュリティって概念が無いのかな?
ネットから切り離さず開けっ放しな回線が有ったから、
そこの入れるルートが有ればそこから入れるでしょ?
だから情報提供等記録開示システムにあっさり登記したよ。
正規の受付だからプログラムは正式な登録だと同等に認識するよね?
つまり同じだと思うから結果どっちが正しいか解らないって事で、
警察も文句も言えないって訳よ嘘でも登記するとシステムが副本データとして
同時に本物を勝手に作って法務局に送信されて居るから、
国も末端の担当者も嘘だって判断できないし市町村レベルじゃ、
嘘か本当か判断出来無いって事、
デジタル化も独自の組織化と中間ソースが海外からは難解だから無事だけど。
かなりの適当さだね、禄に管理できてないし初期の初期だねだから楽勝!
…あと性別は男にしておいたよ、よろしくおじさん」
と何もしてない状態で密かに俺が住んでる市役所の俺の戸籍謄本を、
勝手にイジって勝手に俺の親戚って事にした甥っ子だというので俺は凄く困る、
だから俺も今回は意見を言う、
「あのな、そう言うのって政府にバレると凄く不味いからヤメロ、
俺達は政府やこの星の権力者に見付かる訳にはいかないんだよ」
と言うと、それを受けて秀と自分で命名したアシストロイドは反論する。
「だから~この星に過度に干渉すると政府にバレて困るって、
話は訊いたけど相手が成って無いんだから一瞬なら問題ないよ」
とか言って笑っている。
これが本物の俺の甥とかだったら躾で注意してたと思うが、
生憎そう言った関係者が居ないが俺はその考えに納得出来ず反論した、
「だからだな勝手に決めないでくれよ、しかも、よりによって甥っ子って、
勘弁してくれ」と困惑するが相手は全く気にしていない様子だ、
「うん?祐二の戸籍って、親戚とか居るけど、近くに住んで居ないし、
大したこと無いでしょ?この星にもう1人僕と言う、
佐藤って男の子が増えても問題ないよ、後ね今後は男の子という体で、
生活すれば問題ないでしょ?」と強気で言い張る居候が1人増えた。
その後、彼?事、人体型アシストロイド秀くんは、
自分の名前を[佐藤 秀]として俺にはシュウと呼ぶ事を要求した、
そして俺は祐二と呼ばせる事に成功した、これでお互いおじさんとか甥とか、
言い合わずに済む、だって間柄で呼び合うとか凄く困るから、仕方がないね、
本当に言う事をしっかり言うと聞いてくれるらしく助かるけれど、
彼は俺の家の空き部屋を一回り捜索した後、
開いてた元妻の部屋に住むと言い出した、
「ココが良い、ベットも在るし、いいね」と言うと勝手に部屋を片付けた後、
毎日ごろごろする日々を始めた。
俺が毎日仕事に行く時と帰って来た時だけ、
「行ってらっしゃい」と「おかえり」を言うだけで、
問題が起きないだけ楽だが奴は気づくと数日で部屋を、
自分のテリトリーに決めたらしく、
部屋だけは片付けられてて気づけば何処から手に入れたのか解らない、
謎の黒い地球製機械と大量のモニターとデスクトップPCをキレイに、
何処から持って来たか分からない機械を繋げて何かを作ってる。
「これ、どうしたんだ?何処から持って来た?まさか買ったのか?と聞けば、
「そうだよ、祐二のカードとか言う支払いシステムで買ったんだ~」
と勝手にネット通販大手の通販で頼んだ3Dプリンターを通販で買ったらしく
そこの流通の一部は俺の管理してる企業なんだから、
問題を起こしそうな行為は辞めて欲しいと思うし勝手に頼むなよ、
何か嫌だと言いたいがもう既に色々買い込んでるらしく諦めた。
だって今目の前に居る奴は豪華なロココスタイルの白い色のフレームに、
赤い布が貼ってあるカウチソファーに寝転んで取っ手付きの、
ピンク色のアメを舐めてる、しかも中学ぐらいの女の子が好きそうな、
妙に派手な白・ピンク・黄色と混ざった、アニメに出てきそうな程カラフルで、
高そうなPOPで中性的な服までネットで買ったらしく、
「お金は自分で何とか為る」との発言を受け納得して届いた荷物をそのまま、
暫く渡していたが気づいた時には着て寛いで居る状態だった。
既に俺が渡した見た目は普通だったはずの結構高い、
ウチの会社の接待の関係で購入した某社限定のジャージは、
「これってダサいよ」の一言で破棄したとか後から言われ、
それは分かっていたがそれも含めて接待なんだよ、
と言いたい俺はそこで何か負けた気がした。
今のシュウの見た目は、良く言えば女子向けのハーレム系アニメに出てくる、
可愛い系の白髪で中性的な背の低いポップな服装な男子だが、
本人は俺に対して警戒してるのか声を掛けようとするとギロリと睨んでくる。
俺的には掃除ロボのル○バでも良いから、普通に「はい」とか返事してくれる、
正しきSF的な機械的ロボットとかの方がまだ良かった気がする。
そしてこいつは今や俺が無駄に気を使う面倒な相手になった、
結果として次の休みまでは1週間かかるんだが、
何故かこいつと来たら普通に居候的な位置に入ってきた。
しかもかなりの俺の貯蓄してる金を既に使い込んでるが、
まあ外で変な事しないだけマシかな?と使える金額の上限を決めて、
シュウに話し合意の上で今までの分は諦めた、
まあ精々今後は俺の探索のお供として働いて欲しいものだ。
そしてやって来た1週間後の2回めの休み、
俺と新たな住人のシュウと2人
「さあ、やって来ました宇宙船探索2回め?張り切って行こう~」
と俺が声を上げて言うと「行こう~」と出入り口の通路で、
シュウも一緒に叫んでくれて乗ってくれているように見える。
そして「おう、頑張れ!」と班長さんが無線で聞いていたらしく応援してくる、
但し無線通信でだが聞こえた、やはりイグさん達も今回は仕事らしく、
契約は殆ど全く無く休みのタイミングが合わないと言う、
彼らは完全に契約を裏切ってると思いながらも、仕方が無いよね、
ブラックな労働してる人に単純な観光の案内みたいなこと言ってるんだし、
俺は電話が繋がらないサポートセンターみたいな物と割り切った。
俺たちは起点とした俺のゲートから2キロ離れた場所で、
彼ら班長さん達班員さんらは接続作業業務中だそうだ。
「まあ元気で良いんじゃないか、後歩きだと結構掛かるけどどうするんだ?」
と無線越しに班長の声が聞こえるので見えないだろうけど自慢する。
「ふふーん班長、まあ其処は俺が事前に検討済みですよ、
この日のために買って置いた取って置きを出して来たのです。
この電動自転車を見よ!バイク屋の知り合いに取り寄せて貰った物で、
2台で15万近くした高級品だぞ!しかも店の店長おすすめで超小型のタイヤな、
折り畳める奴。
シュウのは後輪が2輪の3輪型だから転ばずすぐに乗れるだろう?」
と前に寄った近所のバイク屋の店長さんに聞き今回のために購入した物だ。
「つまりこっちの3輪のに僕も乗れというの?」、
とシュウは急に嫌そうな顔をして言うので説明する、
「そう、一応自転車なんだけど、ボタン操作で切り替え居られる、
半自動動作する公道では登録出来ないし乗れないと言う不良在庫らしくて
形式的には電動バイクで今じゃEバイクとか言う奴の一種だな、
前に乗り方調べて乗れるようにって行って於いたろ」と俺は言うと、
「話は聞いてたけどまさか、いきなり乗れと言われるとは、
思っても居なかったよ原始的だから制御プログラムを組まないと行けないな~」
と自転車を触ったりしゃがんで見たりして動作する機構を観察しているらしい。
「まあ、練習有るのみだし、ゆっくりとで良いから、
しばらくは練習に付き合うから乗ってみてよ」と俺がシュウに言うと、
「わ、分かった乗ってみる」とシュウは怖がりながらも、
ものの数回転びそうになっただけで楽に漕いで乗れるようになった。
「結構簡単だね、まあ3輪だからだけど、せめて自動化出来ないの?」
と訊かれ、俺は答える、
「一応調べたんだけどさ、俺にはそのような金も技術もコネも有りません、
金は多少は有るけど流石にエンジン型のバイクとか買っても、
マンションの6階まで上げられないし無理!」
と両手で×マークを作って言うとシュウは落胆して、
「はあ、仕方がないな~昔の艦内には大量の電磁式で行き先さえ言えば進む、
オートローダーっていう地球でいう所の空中に浮く無人で動く、
乗り物が有ってね凄く早く移動できるから、皆使ってたんだけど、
今はこの艦内には無いのかなぁ移動が異様に面倒だよね、
まあ艦内には大量に有ったから今も探せば、何処かに1個ぐらいは、
有るかもしれないしそれを見つけたらそっちに乗り換えようよ~」
と面倒そうに言うシュウが珍しく不貞腐れてる
それを訊いた俺は「へえ、そういう乗り物が在るのかそれは良いな、
まあ見つかればな俺も楽したいし」と俺が宥めて
「じゃあ早速行きましょうか」と2人して自転車を漕いで移動する。
…自転車を走らせる事2時間、
各地で見つける部屋を開けて中を見るが何もなく落胆する。
そしてこの一体はこの支店の歴代作業員が数百年間の間に、
どの部屋も調べ尽くしてて周囲半径5キロ四方は、
大体何もない状態だったらしい。
「あの~作業員達め~言い忘れていたって事だろうけどもっと早く言って、
欲しかった物だな」と接続作業員たちが記録した探索済みの場所が、
記録されてる地図内を見て、文句を言い調査済みのエリアを出るために、
進む俺達。
出られれば其処からは未調査区域だ、何か発見出来る確率が一気に高まる、
聞けば今通ってる場所は出発地点から続く下士官や下級兵士用の生活する、
住居ブロックだそうで、元々兵士が退艦しており、
その時にすべて持ち出されていて何もないだろうと言われる区画だった。
そして、その先で俺はシュウをあの部屋に行ってみたが、見つけた構造的には、
アシストロイド用の長期保管庫だったらしいが何がどうしたのか、
分からないがドアを埋められてたあの不自然さは奇妙だった。
そこでシュウは忘れられたように長期保管されてたらしい、だからシュウは、
この艦内構造とか知ってるかもと聞いてみた。
「なあシュウ、この艦の事で例の艦橋とか廃棄施設とか、
作業員さん等が言っていた区画の事とか知っているか?
それ以外でも何か知ってるか?珍しい部屋とか無いのか?
まあ、知らないなら無理にとは言わないがこの軍艦の事って
何も知らないし、さ~」と俺が言うと、
「そう都合良く行かないって、僕が働いていた所で知ってる範囲は凄く狭い、
下の中級幹部クラスが住む範囲だけでね、行ってみれば祐二の住む、
都市の市内の一部を知ってるだけで、それ以外は出たことも無い程度だから、
艦橋と汚染物とか、転換炉とかを操作する場所なんて知る訳が無いだろう?
ここと違う所に配属されて居たんだ、知ってても後3キロ先までは、
大体予想値では同じ住居ブロックだし、
ここ辺り一体は作業員が調べ尽くした場所なのなら、そこから出るのが
先決でしょ?」と真っ当な事を言われて何か騙された気がした俺は、
再度訊いて見た、
「なあ、シュウこの軍艦って凄く巨大なんだろう?軍が利用してた時は、
在ったって言う何か凄い乗り物とか以外に何か無かったのか?電車とかさ」
と訊くと今度は普通に答えてくれた、
「有るよ、ほらさっき通り過ぎたでしょ頑丈そうな黄色い大きなドア、
あれがシャトル駅に行く、出入り口で何処までも繋がってる筈だけど、
そもそも乗った事も何処に繋がって居るのかも知らないし、今は通電して無い、
みたいで動いてなかったね、通電してれば照明が付いてて分かるから」
と先程シュウが移動中に指を挿して、
「アレが駅」とか言っていたのは本当だったらしいと気がつく。
「つまりしばらくはこのままか~」と俺は、
何もない通路を進むだけの冒険とは言い切れない状態に飽きて来たと言うが、
「それがさ~僕もう充電が切れそうだからそこで止まって、ちょうどそこに、
共通充電スポットが有るから僕も充電できるし、休憩しない?
いくら電動バイク型の自転車でも姿勢制御でブドウ糖とかで作った電力を、
消費してしまって、どうにか出来る範囲超えて稼働してるから辛いんですけど」
と言って来る。
変換炉では対応できない程手足を動かすとシュウと言えども、
動力として電力を無駄に自転車で使ったらしい、
コレじゃ歩いて移動させている状態と変わらず無理だなと思った。
「まあ仕方がないな、止まって休もう。でどうすれば良い?」と聞くと、
自転車を止めて、指を指すシュウが「彼処で休む」と言い、
休むために入った部屋は入り口が他の部屋より広くドアの色が黄色いので、
目立っていた。
その横に2台の自転車を止めてシュウを先頭に中に入ると、
相撲取りの力士が座るぐらいの広くて頑丈そうなスペースに
衝立とイス風の機械が有る、壁から突き出たでかい四角い突起が有った。
「これが非接触式の充電器で僕の背中には受け取りパネルが付いてるから、
これで急速充電できるよ、お、先客だ!」と言われて見てみれば、
そこにはデカくて四角い戦車的な移動兵器かと思える程に大きな、
ゴッツイ機械にタイヤが付いてる機械が充電中だった。
「シュウ、あれは?」と俺が聞くとシュウはのんびり答えてくれた、
「ああ移動型の通路洗浄機だよ、
彼は通路の四方を高温水でクリーニングしながら移動するんだけど
聞いてた通り、かなり整備されていないから、汚れたままの水を、
そのまま補給してるからだろうけど合成洗浄液も製造が上手く言って居ない、
見たいだし濾過しきれてないらしいね、
全体的に整備不良と油汚れが目立ってるよ、
やっぱり作業員さんらが言う通りで、ろ過装置の清掃と溜まった廃棄物を、
処分して循環システムの再起動をしないと駄目っぽいね、
問題はその操作をする場所が僕には分からないって事だけど、
まあ中央制御室に行けば場所は特定できるだろうし遠隔操作出来るかもだよね、
それにはまず艦橋まで行かないと駄目なんだけど、
このままじゃ何年立ってもたどり着けないよ、乗り物を探さないといけないね」
「なあ、こう転送装置とかさ、SFっぽい機械とか無いのか?、
俺たちが通って来た通路みたいに端から端まで一瞬で行けるのとかさぁ
低空飛行で飛行する乗り物とか無いのか?」
「だから、
その端から端まで一瞬で進む乗り物がさっき行った駅に有る列車だね、
地球的に言えば高速リニアのタイヤで進むチューブ型新幹線?って、
感じの奴に追加でジェットエンジン付けた様な速度が音速が出る物でね、
まあ、どっちにしろ中央の司令室で通電指令出さないと動かないよ。
今乗りたいって行ってる乗り物はオートローダーって言う、
地球的には個人が乗る自動車って感じのエアカーって所かな?
元は開発した発明家が掘削者だったからトロッコみたいな呼び方で、
言ったのが定着してローダーって言うんだ。
簡単に言うと電磁場で宙に浮くタイヤの無い自動車でね、
民間用は普通のタイヤの無いクルマって奴と同じで、
軍用とか艦内を進むのは屋根とタイヤが無い装甲車とか戦車の、
空飛ぶ機械バージョン?みたいな感じだよ。
まあ兎に角ここの地面には信号を受け取って、
高電磁場を作り出す装置が付いてる機械がローダーでね、
床はその元となる信号を出して磁場を受け取る金属床が基本でね、だから、
床が金属や配合された道路で無い土だと進めない、
だから宇宙船内とか巨大な船だと普通に使われる移動車両でね、
軍用だと戦闘車だからね高出力の半電磁気で浮いて後方に、
磁場ユニットで反発して飛ぶ方式の型と、
機体後方に2機の圧縮ファンで後方に圧縮空気を押し出して進む、
ジェット型方式が有るんだ~」
と説明を聞くが、俺には現物を見て居居ないので分からない。
「う~むよく分からないが、楽そうだからそれは良いな、
それなら楽に移動できそうだ」と良い方向で感じたまま言うと、
「まあね、ただ、聞いた限りじゃこの艦は譲渡前に、
正式に廃艦処分されてるって聞いてるからおそらく殆どが、
回収されちゃってるぽいね、だけどこの船は地上に降りれないタイプだった
はずだから被弾した区画とか廃棄された区画とか、
にまだ残って有るかもしれない、
意外とそういう閉鎖されてる区画に残ってるかもしれないよ、
とりあえず僕用の外部充電用のポータブル電源が必要だね、
一々充電に来るとかアシストロイド的にはかっこ悪いし」
と今だ艦内のどこかに破壊されたり閉鎖された場所に残って居るかもと言う。
「そうは言うが、ローダーと言うのは有りそうか?」と俺が訊くと
「まあ探す宛は有るんだけどね」と言うシュウを見つつ充電を待って、
また自転車を漕ぎ進みだした。




