$02 資金準備
「そう、それは広大な宇宙の只中、そんな所に有ったのは、
二大勢力の戦いと闘争の結果誕生した巨大戦艦と、
それを使う乗組員は私の存在を知らなかったのです、
そう、私は密航している、理由は偶然開いた亜空間で違う宇宙に来た為だ、
そんな艦内をゴゴゴ~と今内部のエンジンが唸りだし艦は動き出したらしく、
私は自室にして隠れているコンテナに居ながら600km/s(キロメートル毎秒)
で別銀河を移動中です。
全く凄いですよ、僕は今1日に5184万km移動しているのです、
それを知ったのは船内を隠れて密航してる僕が食料を頂きに行った帰りに、
見た窓からの景色で、淡い光に照らされた星が、合っという間に、
線を引くように移動してます」
そんな事を俺は、今テレワーク用に自腹で買った中古のマイクの前で、
架空の密航物のオリジナルドラマ音源の第一弾録音をしている所だ、
というのも、今回の事をイメージして新しく朗読型オーディオブックの登録を
始めた所だった、内容はオリジナル物を発信すると言う形にしている。
いわゆるSFジャンルの「オリジナル朗読音声」
で主な試聴者は目の不自由な方等や音声型SF好きに向けで、
配信するというサービスで登録無料だったので、登録して訊くだけでは無く、
どうせならと個人向けのサービスをとりあえず始めた訳で、
その理由は趣味でも何でも無く、今後一応気分で話が出来たら載せると、
記載したがと言っても実際俺はほとんど素人だし操作したことも殆どないし、
そもそもヤル気など無く渋々面倒だと思いながら手探りで始めてる状況だ。
そしてなんでこんな事してるかって言うと、この音源を立ち上げた理由は、
いわゆる俺が宇宙人と繋がってるとか、今後事業を起こす時とかに、
宇宙人問題が発生したり、別銀河と繋がってる事が政府へ疑われた時に、
誤魔化しや、
所謂、偽装工作的な[趣味だった]で済むカバーストーリーな訳です、
何しろ動機の理由が俺の寝室の窓が何故か宇宙人だけが使う、
銀河系移動端末転送サービスの正式名称が「ゲートネットワーク」
に繋がってしまったことから始まる訳だが。
まあそれ以外の窓や玄関は普通で其処から外出できるし、
自室から普通に出社してる、
世間一般的にはそんな状況で、宇宙に行ったりしてるのだと、
発言しても誰も信じてくれないだろう、
理解もしてくれ無いだろう普通なら精神病扱いだ、
だからもし発言してしまっても誤魔化すために、
こういう事をしてSFのファンで宇宙大好き、と言って誤魔化す気だ、
それで良いんです!何しろ俺は今、地球より早く移動し進んでいる筈の、
宇宙戦闘艦の内壁を横に見ながら、どこでも良いから宇宙が見える所から、
取った画像を写したいと言ったが、
残念な事に、この窓の先の会社は超巨大な宇宙船の中らしくて窓なんて、
存在すると小デブリで危険過ぎると普通の宇宙船はカメラ映像が基本で
リアル窓は無いとかで、仕方が無く何処かの星に帰宅する、
作業員さんにカメラを渡し使い方を教え、
途中で寄る宇宙ステーションで写して来てくれた画像を使って合成作成と、
編集をして更にそれっぽくして、
この配信で挿絵画像をワザCGっぽくして流すことで、
今後俺が政府から宇宙人関連で多少疑問視されて調査されても、
おかしな「発言」と思われればそれは俺の個人的「趣味」で通すつもりの工作だ。
「自分で書いたありきたりなB級ストーリーのSF小説を朗読して、
効果音付で配信してる」として話が通る用に数本、
簡単な内容の話をでっち上げて配信した俺が、
朗読した素人丸出しの声にフリーの効果音でアレンジを付けた物を、
数十分を3本、第一回のテスト音源として配信して作業を終わらせた。
これである程度その手のプログラムの扱いにも慣れたので、
何か連絡が来てもが完全な素人レベルだと断れるし、
次いでにこの配信で少しでも心が豊かになれば、
それはそれでイイと割り切ってる。
そんなオーディオブックの依頼に対応する気は残念だが無い、
俺のページは少しずつだが閲覧者が来てるが、
まあ始めたばかりなのでとりあえず様子見の人ばかりだが、
今後は追加しないので増えないだろう。
ただ、これで後で誰が情報を漏らしても万が一、日本政府が調べたとしても、
記録上は[SF小説の朗読関連の趣味な奴]扱いで、
どうにかならないかなぁとか思ってて、誰かがこの配信を見てくれれば、
それで良いし、かなり限定された世界の趣味的な事をする人で済むと言う訳だ。
まあ言い訳扱いしてもらおう作戦って訳だ、
今後は班長さんやイグさんらと都内に買い出しに行く予定が入ってるだけで、
特段変わった事も無く済んでる。
何しろ繋がった宇宙船か戦闘艦?よく分からないが、
そこで働いてる人らの希望で日用品を日本で買う事に為った。
「まずそっちの情報を教えてよ、でないと必要な物がわからないからね」
と俺がイグさんを女性代表として班長を男性代表にして2人に言うが、
その後ろでは既に2人に寄って風呂情報が流れたらしく、
別の班員さんが交代で、俺に部屋の風呂に入りに来てて、
既に俺の部屋は浴場化して居るらしい、ここで既にやっちまったと、
思ったが諦めるしか無かった。
「まあ、この船はだな、お前の部屋の窓と空間的に繋がってる、
代々の申し送りではここは巨大な宇宙戦闘艦だと言う話でな、
こちらの標準重力は1・20Gだ、こっちで測定して、
我々の所と差異を出したからそうなるこっちの星は軽いな、
そしてウチの船は軍用だけ有って少し多めに荷重力が掛かってる、
まあお前と同じ人種の人しか乗って無かったんだから良いんだが、
大体他の星も重力は普通に、この星地球と言うんだったか?
まあそれとテンションも加重力も大体同じだ、
だから空気も基本は特段変わらない筈だ、
筈って言うのは俺も詳しくは知らないからなんだがなハハハ。
何故ここの銀河中に居る宇宙人が大体俺達人間しか居ないかに付いては、
過去に居た凄く昔の人類か宇宙人か謎の存在が、
人々を様々な星に運んで増やすって言う分散保存って言う管理法で、
人って人種を保存したのでは無いか?とか伝承や学者は言ってる、
文献も有るらしいな、俺は信じてないが、
それか理由かどうだか良くは知らんが大体人間が住んでる星は、
生活用重力は似てる所に住んでるな。
だからお前の部屋に入った時に直ぐに端末が計測して分かったが、
ここの星は普通の1G惑星だと分かったぞ、
ただ連合にも所属してないからこっち側の知識は無いだろうが、
こっちとさして生活形態は違わないから安心しろ、
と言っても俺らの生活はそれ以下なんだがなガハハハ、
だが俺らはそんなの気にせずに働いてる、
会社内部だから環境改善って事で一部を勝手に改造して使ってる、
ウチの本社がその昔買い取って接続用に改造して、
接続をしているが代々そのままで使ってるからボロくなって居るんだ。
今でも艦の全てをAIが制御して居る筈だが殆どAIは眠って居るのか、
何か有ったのか解らねえが、兎に角この艦のAIとは連絡出来ない、
だから運航管理システムが取り遇えず動いてて管理する事は出来てるらしい、
連絡が取れ無いから当時の事とか引き継ぎが停まった時期が合って、
その時にデータが紛失して、
今じゃ業務内容と作業手順以外の引き継ぎの情報が、
殆ど良く分かって無いから結果無駄業務が増えてる訳だ、
本来は現場で作業する人員は多ければ多い程営業を掛けたり、
出来る事が増えるのだが何しろ人が多い星がこの当たりには無いから、
上層部からは諦められて削りに削られて、初代の支部時代は、
2千居たって聞くが現在では作業班2班で15名×2の作業員と、
位置調整1班+5の調整課員の総勢でたった「35人」だけで、
この元宇宙戦艦の宇宙船内部で空間接続作業をしてる、
一応メリットも有ってな、本来はそれに釣られて来る奴が大半だ、
この会社の社員に成るともれなく艦内の部屋を使った、
寮住み扱いで好きな寝床を使えて、住民票も取れるから住む所には困らねえ、
だから全社員が形式では寮住みで半常駐勤務してる扱いで、
登録されてて電気代と空気代の税金は無料と来ると、
そりゃ応募が殺到って訳だ、まあ実態は真逆で最悪だがな。
だから上のゾンブレロ・ワイヤレス社・ミルキーウェイ支店の管理職の連中は、
ここには住んで無くて、大体が支店の営業所が有る本星に、
住んでやがるからこちらの事なぞ知らないと、
食料も訳の分からない危ない物や油の浮いている水も放置だ、
おかげで他は未整備で好きに出来るんだがそれだけだ、
ここのイグみたいに金持ちと会えると勘違いして入る馬鹿もいるが、
結果として社も放置でこの艦はAIが自動運行すること数百年、
品質検査も受けていない違法状態で。担当役人に金を握らせて、
そのまま長年継続して放置だから自動運転で半分暴走して飛んでる、
宇宙戦闘艦状態な訳だ」と班長が呆れる程適当に説明為てくれた。
「結果として定期的に別空間からAI指定の物資を支社が最低限送って
自動修理機械がその指定物資を何処かで受け取って整備してるので、
データ的には問題無しって扱いで検査無しで営業申請が通ってるらしい、
様は何処に送ってるのかもよく分からんって言ってたぞ」
とか言われて、なんともアメリカの自己責任的な杜撰さだが、
一応給与以外の支援もほんの少しは有るらしい。
しかも新人社員には中古だが作業服を初回支給のみで支給され、
一応食事的な変な物も届くらしいが、普通に食べられるかは疑問だとかで、
要る筈の宇宙服等の更新とか別の物資とかの支給は何故か
「外に出ないから」とか、業務では使わないと言う理由で支給は無いらしく、
備品はほぼ支給は無く、自腹な生活で正にブラックだった。
話し合いのその後、
実際に艦内の水を地球の空ペットボトルを渡して入れて来て見せて貰ったが、
薄オレンジ色の泡と薄緑の粉が底に溜まってて、更に上に虹色の油らしき、
謎の膜が張ってて排水口的に臭いし見てるだけで触りたくない物だった、
「これは良く廃油で自動車や車両から漏れた油で見るな」と俺が言うと、
「それはどの位身体に害が有るのですか?」と先ほどまで風呂に入浴していた、
女性社員さんが、入浴後の俺の部屋の居間で涼んでいるので、
話が聞こえたらしく訊いて来た。
「いや、そりゃ飲んだら即医者の要る病院に担ぎ込むレベルだな、
俺の国ではそうなって居る」と言うと
「やはり解決の為には有るはずのあの区画を探し出して、
パージして排出しないと~」とかよく分からない事を言ってるので、
俺は別の意味で同意した、「うん、アレは飲んじゃダメだよ」
だってアレを水と呼んではいけないよ、俺は命がけでもなければ、
飲みたくない液体だと本気で思う。
そうして彼らから話を聞くと艦内にある寮として設定された住居は、
一応男女別の区割りの場所にあり、全員とは言わないが、
大半がここに住所を置くことが出来る特典有りでは有るが、
実際の住むのはかなり厳しく、大半は諦めて会社が勝手に
闇契約して通した非合法な通路を各自で使って他の星に出て、
自分たちで会社に内緒で数人で家賃を出し合い契約した、
連合内の物価が安い地域の星で賃貸の小部屋を借りて大体2~3人で、
1部屋借りて休暇日に行ってはそこを拠点に買い物や女性との交流をして、
楽しんでいるらしい。
そしてその星で食料や水を各自で分担して買って来て、
水は濾過する物を買って来たりしては出社時に共用の業務用冷蔵庫に入れて、
食べたりしてるそうだ。
だからその循環水ことオレンジのやばい液体はここの社員は普通は飲まず、
社員が出し合って貯めた金で買った中古の小型濾過循環装置で、
持ち寄った各惑星の水を濾過して飲食用に使っていて、
とてもその機械で作り出せる水では体を洗う事に使え無いほど、
水が足りないので仕方がなくこのヤバい水の出るシャワー室で体を洗って、
その後で濾過した水で濡らした布で体を拭いて誤魔化していたらしい。
1室だけ、使える様に清掃してる男女共用のシャワーと繋がってる、
配管のフィルターだけは社員が会社とは話し合いもせず、
別途共同で持ち出しの実費を支払って交換してるそうで、
常に1月毎に交換してから約2分で薄いがオレンジ色の水に戻るほど、
汚れてる水が出るそうだ。
「それでだ、この支店に伝わる噂と言うか代々この仕事をしてる班長に、
口伝みたいな状態で引き継ぎとして言い伝えられてる話で、
元々この場所は軍が長期間放置してた軍艦をウチの親会社が、
元々総人員が軍人10億人位の乗員が乗ってたって言う伝説の話が有る
超巨大な戦闘艦らしくて本当かどうか知らねえが宇宙で戦う
伝説の戦闘艦で元軍艦だ、ただ艦式が不明だから戦艦とは言えねえらしい、
とウチの詳しい奴が言ってる、
そしてプロバイダーとして会社発足時にこの戦闘艦を買い取った時に、
水の交換をしたがそれ以来、濾過で出た廃棄物を本来なら転換炉で変換したり、
異物は廃棄されたりすることで、作物とか作ったりして循環するんだが、
使うやつが居ないと言うか溜まった分を廃棄するか、
転換装置を起動させるか2種類の対策方法が有るのだが、
問題の[濾過水汚染物除去槽]の場所が分からないから、
捨てるも転換もできずに今も俺らは居る状態だ、
なおかつ濾過装置の場所も分からんから何も出来ねえって話よ」
と班長が古い言い伝えらしい話をしてくるので俺はその話を聞きながら、
疑問に思ったことを言って聞く。
「じゃあ会社は掃除しないのかい?」と聞くと。
「AIが問題無いと言ってるし消費データに無い請求を通してしまうと
誤魔化しが通るとか言って支店管理担当の奴は拒否して来やがる、
それが普通でな完全にマニュアル化されてるなアレは、
AIの方は戦争時の故障か何かで前からの情報不足と通信手段が無いから
制御できて無えって支店の事務は知ってるくせに言い訳に使いやがる」
と班長は怒ってる、とイグさんもその話は初めてだったらしく、
「うぇ~、それってそれじゃあ今後も変わらずって事ですか?」
と驚いてる、
「まあ、普通は[定期メンテ]って惑星連合の法律で検査を受けなければ、
行けないんだがなぁ、はっきり言ってこの軍艦を民間船舶って、
変更時に支店を開設後に飛ばした時の行政と会社の管理者が適当で、
記録を取って無かったか破棄したらしくてな、
そもそもこの船のデータが無いんだ、だから何処を飛ぶルートだったか、
指定したルートや予想プログラムも無い、空間接続に最適な場所に沿って、
移動するって曖昧な航路設定プログラムを入力したかそれにそってか、
解らない状態で適当に飛ばした結果、既に今は自動操艦で飛んでるために、
ウチの支店も本社もこの艦が今どこを飛んでいるかも分かってないのを、
行政に隠してやがる、だから更に何処に居るか解らない、
この元軍艦に近い所からこっちに来て外からの接触するとかが出来ない、
仮にこの艦内から出られれば船の艦橋とか管理区域の近くまで、
行ければ良いのだろうが、今の所エアロックは見つかって無いし、
だから上は困って検査したって事にして担当政府の役人に賄賂渡して、
誤魔化してるって聞いたよ」とかなり乱暴な話をしてくるので、
俺は「それって事故起きたらやばくねぇか?」と言うが、
「まあ、そういう事だろうなぁ」と班長は他人事みたいに言ってる。
「だがまあ、この船は昔の社名時代の会社発足した親会社の1号店的な、
記念施設扱いだ、ここが子会社に変わってからもウチのトップですら、
どうすれば良いかわからずこの艦は腫れ物扱いの施設なんだよ、
なにしろこの船の現在地も分からねえ、艦の今まで収集した細かいデータから、
艦の形状とか調べても全てが解らねえらしくてさ、
何せ昔は大規模な戦争が2度有ったらしい、
その後連合政府が出来たらしくて何処の船かも解らねえし、
広大な連合政府を管理してるって話のAIシステムさんも、
統合前のデータじゃ見つけられないって話で、
それに連合の戦争では銀河が広大すぎて、
杜撰な管理してた時代の時買った船らしいからなあ~、
とにかくうちの支店で繋がる所はそのままで、
突然勝手に閉じたらそれまでって形で、電磁波の影響とか誤魔化してる訳だ、
だから大半が力押しよ、修理も改造も全てが大体人力、
これは元々すごくデカい宇宙の戦闘艦だからな、
今じゃ信じられねえ規模の巨大なエンジンが付いてるらしいから
その発電電力は使い放題で空間業のウチはその電力で、
無理やり通路繋いでる所もある。
だからウチら社員も全員も漠然とした不安も在って、
初代から連綿と調整課って技術班が社員有志で、
暇あったら軍艦には必ず付いてる筈の水を濾過した時の廃棄物を、
溜め込んでる施設で、[廃棄物除去槽]や[艦の制御室]にあたる場所、
[艦橋]が普通は有るから探している。
それさえ操作できれば今の状況も何とかなるしな、
普通の軍艦に有る筈の艦内の艦内地図が有る、
他の旧型軍艦のそう言った秘密が解除されたアクセスデータから、
アクセスしてもここの艦は地図データが無いらしく何故か記載が出ないんだ、
軍機にする程の秘密でも無いのだが、そこさえ判れば操作して廃棄物を、
宇宙に捨てるなり制御するなり出来るんだが未だ見つかって無い。
そこで代々俺ら有志の作業員は何処に有るのか艦橋や除去槽を探しててな、
その途中で見つかるゴミの中から宝を見つけて売って小遣いにしてる、
例えば操艦してる艦のAIから調整課入力室の連中がデータを取って居るし、
俺ら作業班は休憩時に物資を探してるって訳だ。
と言っても、この艦は巨大過ぎてな、調整課の検索が調べて居ない場所が、
大半だから結果人力って訳だ、地図データから一々名称で調べて探してるが、
流石に元軍艦だけ合って広いから調べたのも精々半径5キロが良い所だ、
未だに会社の[船]になってから数百年間経ても、
まだ見つかって無いからこの艦はリサイクルも限界突破してる筈だし、
普通は廃棄システムが起動して捨ててるはずだが何処に在るか、
不明で捨てているか確認も出来ないのでここの水や空気は汚いままさ。
そんな訳で、綺麗な食料品とか野菜をお前の星から買い込みたいんだわ、
なにせ俺らがお前から聞いた話じゃ用意できる金は、
こっちじゃ有り余ってる素材なんだが、そっち(地球)じゃ高額なんだろ?
逆にこっちじゃ露地物の野菜とか高級すぎて手に入らねぇ、
会社には無断で実費で用意してる物資も有るし共同で部屋借りてても、
かなりの金を使うからはっきり言って俺たちには余剰資金が無え。
だからもう俺らは犯罪と為ることを判った上で腹くくったってわけよ、
何せあんたとこうやって話して居るだけで違法扱いだからな、でこれだ」
と言って班長が出してきたのが[金の延べ棒1キログラム]
相当のデカい塊で形は結構歪で無理やり金を溶かして固めたような、
子供が作った紙粘土風な金塊だった。
「コレはキンだ、金属物質の金だ、基本金属は大体が連合の管理者で在る、
貴族に統治されてる領域内では掘削で出て来る所でも、
価格は固定が基準だから中でも沢山掘削で出る金は、
安定したかなり安い価格で安く買えるんだ、
価格固定の理由は統合された連合政府があまりにも金とかが、
沢山使えるから値崩れして価値が無くなると、潰れる会社が多いからって、
問題に為ったので塩と同じくグラム当たりでいくらと、
定期的に金額を決めて価格を銀河中に配信してるから
各星がそのレートに合わせてるので価格が安定して安いんだ、
そもそも銀河連合と取引してないような地域は当然未契約だからな、
そう闇契約してるこの星だ其処には地球も含まれてるし、
そういう所の星は自分たちの星内部の金属物資程度の量しか持って無いから、
大量に流通してないだろう?
だ・か・ら~ウチラ連合内じゃ金の価格は激安だが、
連合よりかなりの高額なこっちの非連合の星だと儲かるって考え合ってるか?」
と言うので、
俺は素直に「ええ確かに高く売れますけど、何せ金本位制で高価格ですから」
と言ってしまったのが運の尽きだった、
班長だけで無く周囲に居た作業員さん達までが悪い顔で俺に微笑んで来る、
「なら大金に成らねえかなぁ?と思って、これ持って来たんだが、
どうだ?売れるか?」と班長さんも頼みたいという顔で聞いてくる、
「な?これ売って皆で幸せを買おうや?」と班長が言い、
俺に凄い圧力で、この目の前に在る金を売って来いと凄む、
そして俺にこの星の日用品等が欲しいと訴えて来て居る訳だ、
だから俺はたった1人で頑張って抵抗するが、
「いや確かに、俺の星は金本位制で経済の頂点が「金」だけど売るとなると…」
と言って、俺は言葉を濁して言うが聞き入れられない様子だった。
「とりあえずこの「金」は彼ら作業員が生活してる比較的古い地域では、
まだ通信回線としてケーブルに光ファイバー代わりに
電気伝導率の高い[金]が使われて居た地域が有り今はネット回線は、
別の更に格安で高性能の素材が一般的だから、廃棄場に廃棄されてる、
金のネット回線用有線ケーブルが[純金]なので楽に手に入る、
1本辺りの使用量は500グラムで、
大体廃棄場での買い取り価格2500ビットで買えるな」
そう言う事を聞き雰囲気から大体相場は詳しくは知らないが、
捨てるほどの連合と言う別の宇宙ではかなり安く激安で買えるらしいと知り、
聞けば加工費抜きでも1キロ5000円程度で買えるらしく、
「この形じゃ駄目ならある程度の値段で形を四角形にしてくれる所と、
知り合いだから指定する形にするぞ?」
と代表だと言わんばかりな班長が黒い笑顔で言う話を聞くと、
つまり地球ではこれで大体約500万円として499・5万円が手に入る、
つまりそれだけを地球では丸儲け出来る差額であり、
その差額が俺の取り分として地球で多少だが億万長者になれるって訳だ。
ただ問題も多い、
「う~んもし目立とう物だから即警察や政府系の所にバレるだろうし、
今回やあと数回程度しか、通用しない手かもしれないんですよ」
そう言う俺に班長が「駄目か?」と訊いてくる期待して要るような聞き方で、
聞いてくるので、こっちの事情を話す事にした。
「いや普通に売れる事は売れるんですが、出どころが怪しいと、
この星の警察機構に捕まるか疑われる可能性も在って、
最近厳しいって聞くし難しいから」と思案していると、
「つまり、しっかりした管理機構があるのか?」
と班長は不安顔で訊いてくるので説明を更にする事にした、
「いや厳しいって言うか、最近は市民の治安が悪くてさ、
うちの国は以前は警戒しなくて良いほど治安が良かったから、
そう言う調査も無かった位の物だけど、俺の住む国と違う他の国から、
金を持ち込むと、この国の税金分の利益が出る事が知られて、
違法な所から違法な金塊の持ち込みが多くなってね、
それで利益を上げる闇組織が多くなったせいで、
警察機構の警戒が厳しくなって来て、それで怪しい貴金属の持ち主の、
調査が厳しくなったんだよ」と説明すると、班長達も少し呆れていた。
「そ、そうか、お前の国別の意味でヤバいな、
他国から狙われるとか危険だがお前は普通の市民なんだろうし、
これはれっきとした純金だし、形は手製だから変だが1キロで合わせたし、
売りに行けるだろ?」と心配はされたがそれでも金に飢えた宇宙人達は、
獰猛に俺という善良な市民を狙う、
「まあ、鋳潰したと言え金は金だし、警戒されるだろうが重さは、
渡した1キログラムの塩と同じ重さにして有るなら、多分大丈夫だと思う?
まあ、元々がその状態で買ったと言えば多少不安視されても売りきれるかな?
まあ扱った事が無いから調査から慎重にやるよ」と俺はついに、
圧力に負けて売る事を請け負ってしまった。
すると班長は凄く怖い人っぽい組系な人の発する様な笑顔で
「なら良い、作った甲斐があるってもんだ、金線の絶縁を剥がしたりして、
レーザーて溶かして固めてって結構手間かかってるから売れれば良いんだよ」
と班長がそれとなく、暇な時間を使って仲間と金のケーブル線を買って、
中の金を溶かして作った物だという苦労して作った代物だと、
それとなく言う話が聞こえる、つまり班長ら班員全員がそれなりに苦労して、
用意した「金」であるらしい。
結果として話し合って俺はとりあえず、お試しで1キロ分の金塊を作って貰い、
それを売って、約1千万円を物資購入に使おうとなった。
そして元々この話は「イグ」さんの休憩時に俺がした地球の価値観などの
日常的な話から、彼らが俺の部屋で見知ったり体験した経験から、
その話が広まり生活力の向上を願い出す人達が出た結果、
代金の代わりに少しは俺が貰って良いと言う話だし、
彼らは生活をほんの少し向上させたいから売った金を使って、
物資購入資金にと言う話が出て来て金の話に繋がったと言う経緯だそうだ。
俺らが結託して闇契約されてるこの通路を使って生活物資を地球で買って、
差額で彼ら作業員達の実質賃金を上げる形にして生活を少しだけ
潤そうというので、それについては賛成だが、
だが正直素人ばかりで上手くいくのか?不安で仕方がないが、
それでも日常の仕事は有るし日にちも常に過ぎていくので、
俺は普通に出社するそして普通の生活をするしか無かった。