$15 新会社と社員さんが大活躍してくれた
[彼ら採用した新社員さん達が就労ビザが出るまでの間]
俺とシュウは一時帰国している彼ら3人の新しい社員さんが居ない間に、
2人で頑張って今回第1弾の輸出する鉱石や金属の重さや形状を、
輸出する政府への申請書を出せとかいう書類を1枚1枚必死に作り、
やれカラットの記載が無いとか、クオリティーは?とか、
純金かどうかの資料は?等々不備を指摘されて、また作って申請して、
更に3人の就業ビザの発給を政府に申請するのに加えて、
書類の確認等をしてくれる行政書士さん等、
専門家を俺は会社設立時にお世話に為った会社に再度頼み、
技術面では伝手が無いので確認業者さんを、
初回だけ安くアーシラットさんに依頼して紹介してもらい、
依頼して検査してとギコギコ作業してやっと申請している間に、
彼らが来日して来た。
「やっと来てくれましたね、
では初回の仕事内容ですが、
アナさんは輸出販売業務をヨーロッパで売ってください、
ミハエルさんはその支援で書類作業を、
ジョンさんは各種業務に関する物品の輸送と警備を国内だけお願いします、
通常はジョンさんも海外でアナさんの支援で輸送も本来なら、
お願いしたいのですが今回は人手不足なので、
現地でサポーターを雇う計画です」と俺がジョンさんにすまなそうに言うと、
「仕方がないね、出来立ての会社だし仕方が無いよ」と理解してくれた。
こうして翌日、
早速アナさんは独身だけ有って「ええ、ガンバってエイギョしてきます~」
とアナさんは来日して直ぐなので持って来た家財道具も開封せずに
キャリーケースに俺たちが見つけた宝石や見本の金塊と
1トン分の金の取引書類一式等を持って出国していった。
あっさり単独で成田から出国して、
ヨーロッパの宝石業界に営業を掛けに出張して行ったアナさんは、
もちろん空港での持ち物の宝飾品と書類がセットに為ってるか確認されたが、
其処さえ通ればあっさり出国出来て行ってくれたが、
こっちはしっかり給与を払いたかったが、何しろ流石に原資が少なく、
俺が持ってる現金を移動費として数十万円程度渡しただけで
俺は情けなかったが、仕方がない、金が無いのだ。
宝石が売れなければ金に変えられないから、
売れたらそこから移動費と滞在費、給与分を取っていいからと、
アナさん本人には言ってあるし、俺たち日本に待機するチームは、
初回だけ売った分から給与が出るという事で納得してる、
丁度今が一番俺の所有金額が少ない状態だ。
何しろ宝石や貴金属は手元に多数あるが、それだけで現金は全く無く、
俺個人は精々数千円で残りは周辺から今回だけと頼んで借りた借金だ、
しかも資金を作る予定をしていた日本国内での宝石類の売却申請が、
何故か取れなかったのも痛かった、
今回は何故か事前に国内で少しだけ金を売って、
遠征資金にしたかったのに書類に不備ありと言われて、
何度も問題は無いと行政書士の担当者さんと言いに行ったが、
許可が取れなく残念だった。
結果として資金が少なく売却益がまだ無い状態で、
今まで俺が使ったカネは退職金と前に地元貴金属店に売った金などの、
売却金しかない状態に+シュウが働いたパートの給与や、
作ったプログラムの売上に加え、
うちの会社以外で頼まれて手伝ったシステム管理の仕事等に、
俺の要らないと捨てようとしてた私物や家具等、
作業員さん達が来るように為って不必要に為った物が多く、
持ってた数少ない高価な時計なども渋々売って資金を作ったが、
シュウはよりにもよって更に彼らの斡旋料として、
元妻との凍結してた筈の共同口座からシュウが勝手に金を使い、
事実その補填を今回売れた資金からしなければいけない上に、
例のアーシラット人材斡旋会社への斡旋料の追加したプランの
借金まで在る。
ほぼ全財産でここまで来たので残った数少ない、
そんな中で作った数十万円のお金を資金と言ってアナさんに渡し、
俺達は見送るしか出来なかった。
つまり彼女が今回の物全て持ち逃げしたら俺は破産だ、
コレは一種の賭けみたいな状態で、
為遂に資金が切れそうに成っていたのだが、アナさんが売ってくれれば、
会社を立ち上げて様々なやっと入金が有ればひと息つける所だ。
そしてジョンさんが我が社の有るマンションの近くに借りた家への
引っ越しが始まった、
わざわざアメリカから持って来た数少ない厳選した家具や生活物資を
持ち込んで来たのだ、
其処は妻帯者、家族がいるから物も多く結局一軒家を借りたが、
そもそも家も含めて不動産業社が設定した家賃が安かったので
納得出来る価格で借りれた。
どうにもあの業者は不思議だ、異様に安い家賃で利益が出るのだろうか?
などと思いつつも、ジョンさんが連れてきた奥さんのトレイシーさんと
1人息子のマイキーくん5歳が日本で家に住めると大喜びして居るので、
俺は就職祝いの代わりに引っ越を手伝って祝った。
そんな俺達の横で大喜びしてるジョンさんも
「いや~良かったです、ステイツじゃ家を借りて住むって結構大変なんです、
良い所は殆どアピールしてくるのですが、
悪い面は誤魔化されててが見つからないんです、
ですがあの日本の業者さんは良い会社ですね、問題の無い家が見つかって、
本当に良かったです」と喜んで居るし、
奥さんの金髪で長身美人系のトレイシーさんもニッコニコだ。
「全くです~ホントは日本の狭いマンションに住むだろうと
一軒家は諦めていました、本来日本は狭いのに家賃が高いですからね~、
沖縄に住んで居た時は軍の支援で多少は広い所に住めましたが、
それでもマンションでした
個人で一軒家を借りるのは無理だと家住みを諦めていましたから」
と言いつつも夫婦揃って笑顔だし。
「ホント、僕も日本って狭いし、前居た所は変な日本人ばかり居たけど、
ここは静かだし良い所に住めて嬉しい、父さんも良い所に務めて僕も嬉しいよ」
とマイキーくんも大人ぶってるが、しっかり意見を言える子らしい、まあ、
俺も働くことでお祝いとしたので彼ら一家も喜んでたし頑張ってよかった、
後はアナさんだよりだ、しっかり商品の宝石を売って来て欲しいものだ。
「まあ、後必要な物はおいおい手に入れれば良いでしょう、
今は日本に慣れることですよ、
僕も慣れる方を優先して結果、早く馴染みましたからね」と
シュウも実体験を話してるが、やはり未だ地球に来たばかりだからか、
言葉遣いが堅い。
だが俺はと言うと大きいマホガニーとか、
よく海外ドラマで見る様な海外で使われてる大型木製家具を、
必死で引っ越し業者さんと一緒に家の窓からの搬入手伝ってるのだが、
どうにもみんな気にしていない様子だ、何でだろう?もしかして
俺が元運送業関連だから?、でも現場で働いた事は無いんだけどな~、
いや、手伝った事は有るし、
良く下請けさんがブッキングして手伝ってたから?
見た目よく使う前の会社で使ってた作業着来てるから?、
とか思って手伝ってたら作業に来てる業者さんの管理スタッフから
普通に作業員に渡すお茶もらった、ああコレ間違いなく間違えられてる奴だ、
結局その日は作業が終わるまで引越し業者の作業員のリーダーから
気づかれなく終わった。
作業が終了したその後「全く誰も気づいてくれないんだもんな~」
と俺は自分の部屋でシュウに冷湿布を貼ってもらう為に、
リビングのソファ-に横になってて、
その下には完全に俺の部屋に馴染んだイグさんとミケがいる、
イグさんはのんびり夜なので発泡酒を飲んで、くつろいで居るし、
ミケはシュウが出した食事を食べてから、
イグさんが面白がってミケをブラッシングしてて、
ミケはそれを受け入れているらしく丸くなってまどろんでる。
「まあ、仕方がないんじゃない?祐二さんは、
引越し業者と似た雰囲気だったし紛れ込んでも、
ある意味バレないって奴?、まあボクならバレてたけど」と言うシュウと
「はははっ、そりゃ可愛そうっすけど誰も悪くないし、
もう終わったんでしょ諦めたらどうっすか?、」
と、いつもとは違う雰囲気でケタケタ笑いつつイグさんが話して来る、
どうやら酔っ払っているらしく横目で見ればイグさんは、
俺の気づかない間に俺の金で買って来た夜飲み用の少し良いワインを、
2本も開たらしい。
「まいったな~イグさん、それ俺が夜飲むのに買って置いた、
ボトルですよね、一気に2本も開けるって駄目でしょう?深酒しすぎですよ」
と注意するがイグさんは気にしていないようだった。
「良いじゃないっすか、今日悪いことが有ったっすよ。
全く企業は降格人事ってのが有るんですかねぇ?良い事しないっすね」
「何か有ったの?」と俺が聞くと、
「話していいっすか?じゃ言うっすね、
実はウチの支店の本社に当たる会社で、
ウチラの支店の管理地域の担当してるエリアマネージャーって言う、
形式上管理している役職の爺さんが、この前まで居たんスけど、
その人は何もしない安全な爺さんで居なくても問題ない人で、
安定してたっすけど、今回の人事編成で本社で反乱?
か何かが有ったらしく結構上に居た人が降格されて降りて来たらしいっす。
おかげでその爺さんは無理やり年齢を理由に辞めさせられて…
何かやる気の有るらしい、元偉い人が降格されて変な気合いの有る人が、
新エリアマネージャーになったって話っす、
問題はその人が明日からウチの査察に来るっすよ」
「マジか?それってウチの荷物とかバレないか?」
と俺が危惧してるのは、
俺の窓と接続するための左右に馬鹿長いトンネル状の通路に、
俺達が其処いら辺に放置されてたコンテナを持って来て、
倉庫代わりに使ってることだ、中は俺の部屋に入り切らなくなった、
冷凍庫や乾物系等の長期保存可能系な食品でそれ以外のコンテナも有る、
アレは見ればすぐ違反的な物だと解る物だろう。
「あ~そう言えば有ったっすね、通路に置いて有る倉庫代わりにしてる
コンテナって!、アレ新しいエリアマネージャーが視察に来たら、
バレるっすよヤバいっす、のお~」とやっと自体を理解して、
頭を抱えて悩んでるイグさんを放置して俺達は、
「じゃあ急いで片付けなきゃ行けないじゃねえか、シュウ移動先有るか?」
と聞くと「えー面倒」と言いながらも適当さを出すシュウに、
「何とかしてくださいっす、解決してくれると凄んごく助かるっす」
とまるでシュウを神様か何かみたいに崇めるイグさん、
それを見て俺は呆れながら「まあ、片付けるけどね、はあ~今から片付けと、
荷物を隠さなきゃいけなくなったぞ、空き部屋で少し大きめで、
尚且つ電力が豊富に取れる場所有るか?」と俺がシュウに聞くと、
「僕を誰だと思って居るの、この辺りならいくつか候補有るから、
中でも使って居ない機材保管庫って所が開いてるから、そこに放り込もう、
近いし良い場所じゃ無いかな?」と得意げに言うシュウに、
俺は「仕方ねえなぁ、さあ追加の時間外労働だ、さっさと片付けて寝るぞ!」
と言いそれに反応した、イグさんが「仕方がないっすね~私も手伝うっす」
と言うが、イグさんの足取りはふらついていて歩けるか怪しい。
「って、イグさん酔ってるよね、無理だって、しょうがないなぁ、
ここで寝ててよ、さぁ、シュウ行くぞ~」
と俺はイグさんをそのままソファーに放り出した。
そして俺とシュウの2人で窓の外で有る宇宙戦闘艦の外側に来た訳だが、
コンテナ3個は俺達2人だけじゃどうにもならず、
コンテナ内部の荷物の仕分けを先に大雑把にして、
とりあえずコンテナ本体の撤去をし始めたのだが…、
「なあこのコンテナってどうやって撤去するんだ?」と俺が聞くと、
シュウは軽く言って来た。
「ああそれねこのコンテナ折りたたみ式で珍しい閉鎖区画から持って来た奴だから、
捨てたく無いんだ、だからローダーを置いてある駐車場に今置いて在る
あの作業用パワードスーツを祐二が使って移動させてコンテナを撤去だね」
と言って来るが、俺的には乗った事も無いし操作方法も不安だった、
「あの乗るロボットか~前はシュウが操作してたろ、俺で大丈夫か?」
と聞くが、
「そうだけど、僕は体格が合わないから使いにくいんだよね、
この際だから祐二が操作方法覚えてよ、
やってみれば意外と操作は簡単だから~」と言うので、
「まあ、使って見もせずに苦手意識持つのもダメ出し乗って見るか」
と俺は渋々ものすごく細長い延々と続きそうな、
通路の一角に有る空きスペースだった所に今は放置されてる、
作業用パワードスーツに乗り込む。
電源を入れるが、
見た目は胴体が四角い形に手足が付いた感じで、
見た目は昭和に出てきたギコギコレバーを操作するイメージのする
頭部のない人形ロボットって感じだがそのパワーと動作スピード、
更に整備が簡単らしく一見馬鹿にするような見た目だが、
中身の技術性が凄すぎて俺は地球との技術格差に不安を感じる。
だがやはり見た目はどう見ても作業用なので、
手足の部分が黄色と黒の塗装で注意する様にペイントされてて、
ダサい、更にロボットに後ろの上、正確に言えば背中から、
乗り込む際も上から飛び乗る感じで乗り込むので、
やはり昭和の正義ロボット風で恥ずかしい、
だが操作部分の小さなメーターと両手を動かすグリップは、
まるで戦闘機のコックピット風でカッコイイ、
ただ足は歩き方等は基本操作せず、両足部分の下に有る、
フットレバーをギコギコ歩く時の用に前後に動かして、
スピードを変えるだけで操作は凄く簡単な方法は、
フォークリフトとほぼ同じ感覚で動かせる。
だが重機のような雰囲気を出して居るため違和感しかない、
「足元よ~し」と、俺はフォークリフト免許持ってる要領で、
掛け声を出しながら動かし初め操作して、
コンテナの中身の冷蔵庫をローダーに乗せシュウが現地まで運ぶ、
それを作業員さん等が下ろして空き部屋に搬入する流れだ。
シュウに聞いた通りの操作手順で自分の手足を動かすと、
そのとおりに動く機械は直感で動いてくれて簡単に操作できてしまう、
「うわ~物を持つ操作が簡単すぎて大型コンテナが、
おもちゃ感覚で動かせるぞこれ、感覚と実際の動作が、
全く噛み合わなくて違和感があって逆に危険だ」と半笑いしつつ、
俺は作業していると、ふと思った、
「あ~こう言う時って一人ぼ~っとキャンプでもしてのんびり休みたいよ、
イイ穴場なキャンプ場しってるんだ」と言うと。
「そりゃ悪くないですね、
でも今は誰でも動かせる作業機械のスーツを使って、
しっかり地球のフォークリフトみたいな作業機械だから、
地球の誰でも操作出来る感覚で使えるでしょ?
さっさと終わらせてしまおうよちなみにこの型は、
民間用に今じゃなってて連合じゃ誰でも作業に使ってるからね」
と俺の肩に付けた地球製の個人用の無線からシュウの声がする、
「そうっすね、子供から老人まで、農家から軍人まで誰でも使ってるっすから、
当たり前って言う感じで普通なんですけどね」と、気づけば、
酔ってソファーで寝てるはずのイグさんが何故か、
無線の通信に入って話してくる。
「そうか、それじゃ俺も慣れないとダメだろうな、
しかし使い勝手が良い機械だな、日本とは言わないが、
地球のどっかで製造しないかね」と俺が言うがシュウが反論する。
「え?それは無理じゃないかな?そもそもフォークリフトが有るし、
見た目がアレだから軍事系の人達や国が絡んで、
利権が大変な事になるだろうし、地上だけならタイヤのほうが効率良いよ。
コレは宇宙みたいな不安定な状況で使う為に、
作られた軍事技術を転用した雑な機械だし、
宇宙に出ていない地球ではそんなの作れ無いって」
とシュウの解るような解らない様な話を聞いて居たら、
「にゃあ~」と俺が操作してる作業用パワードスーツにミケが近づいてきた。
「ん?どうしたミケ、夕食は出したはずだがもう腹減ったか?」
とパワードスーツの上から言うが、
「にゃう」と否定するような言い方でミケが鳴く、
「違うの?」と俺は聞くと、「にゃ!」とそうだと言わんばかりに鳴く、
「違うと、さて困ったな、話せれば良いのだけれど、コレばっかりはな~」
と俺は悩んでいると、「にゃ、」とミケは俺と、
戻って来たシュウにくっついて太もも当たりに頭をくっつけてゴロゴロした後、
すたたっと駆けて行ってしまった。
「ありゃ?もしかして出てくるって挨拶だったか」
と言いながら不安に言うと、「らしいね」とシュウもそう言う、
「どうも動物の気持ちが分から無いがやっぱりミケは癒やされるね~」
と、俺はミケのちょっと出て来ると言う感じでさえ、
ああいう挨拶をしてくる猫に俺は癒やされて言うが、
「まあ…それはね」と少し不満なシュウがそう言い、
「そうっすね、ミケは癒やしっす」と俺の部屋から出て来たイグさんが、
ふらつきながら、言って来る。
「イグさんはホントに、仕事終わりは最近ミケにべったりだよね」
とシュウに言われたイグさんは言う、
「そ、それは仕方がないっす、ミケは可愛いっすから」
と少し顔色が赤くなって居るが、
実際、最近のミケは作業員達に密かに大人気で、
理由は彼ら作業員達に取っての[娯楽]と言う物が、
殆どニュース等の公共情報だけで有り、
それ以外は密かにため込んだ資金で購入した映像データやグッツや、
デジタルペーパーから為るデータ本だけだ。
つまり知識欲や動物を飼うとかは基本金持ちの道楽に入る物だった、
それが目の前に居れば保護欲も出る。
その結果として「その気持ち分かるわ~」
と後ろに居た作業員達も言って来て。
今はミケがこの元宇宙戦闘艦の中に消えた後も話題に為る程に、
ミケは愛玩される対象になりつつ有った。
そんな話題に3人共癒やされながらも俺達は作業を進める。
そしてやっと俺達は、
急いで倉庫にしてた中身の移送と、
コンテナを折りたたみ片付けをして、
中にしまって有った大小様々な冷凍庫や冷蔵庫とその中身の食料品を、
空き部屋と成って居た、中規模な軍用保管庫だったらしい部屋に放り込み、
取りあえずで電線を繋ぎ、
継続して冷やし凍らせて置き整理整頓は後に回して、
その他で発見されたが売却も出来ない、
回収した完全に違法な軍用規格の銃器と爆弾やら何やらを、
とりあえず隣の部屋が誰か元士官等の個人部屋だった空いてる部屋に運び、
発掘した武器の部品はリストを作る作業中で移動して居ないので問題無く、
残った入り切らなかった、
小物の拳銃とか大きすぎるライフルとか数点が何故か、
俺の部屋を通して俺の寝室のタンスや、
今じゃ狭くなった空き部屋だった部屋に仕舞われていった。
「まあ、とりあえず物が食品と保管用冷蔵庫とかだけで助かったよ、
電気関連は既に用意してた機材を移すだけで済んだし、
前に回収してた雑貨や連合宇宙でないと売却出来ない物は、
班長さんを通じて売って貰って、その代金で買った各種宝石で、
俺達は結構な額が稼げる筈…だよな?」と俺が不安顔でシュウに聞く。
「まあね、アナさんが売りさばいてくれればって事、
飽くまでも[売れたら]ってのが付くけど、予想では結構な額になるはず」
とシュウが言い。
イグさんは持ち出した宝石などを思い返して言う、
「まあアレらはあれっすね、地球人の欲に適えば売れるしって、
注意書きが付く見た目も品質も地球では少ない物っすからね」
そう言われ、
俺も「だな~ダイヤからサフャイヤ、鉱物は金から銀、
プラチナまでと幅広く買ってきて貰ったから売れてくれないと俺は破産だが、
果たして良い額で売れるかが心配だな」と俺が言うと、
シュウが俺を少し面倒くさそうな顔で見つつ言う、
「そう言うけど心配し過ぎだって、あの会社の紹介してくれた人だよ?、
持ち逃げとかしないし、持って行った物品は確実に売れる事を、
この僕がこの惑星で不足している鉱物資源でも、
僕らに手に入る品で固めた物だし絶対売れる!
ただ価格は営業する人に頼るからね~」
とシュウはアナさんの腕がどれ程は解らないので、両腕を抱えて考え込んだ、
シュウにしては珍しい行動だった。
「妙にアナさんとか紹介してくれたあの会社を信用してるな?」
と俺が言うと、
「ま、まあね、あの会社は徹底的に額を払うだけの価値が有る人材を紹介する、
会社だからね~信用は確実な会社だとボクは思ってるよ」
と言い切ったシュウを見た俺は、
「まあ良く分からないが、そこまで言うなら信じるしか無いな、
何せ封印してた口座の金をシュウに使われてるしな」
と少し嫌味を言いつつ作業に使った作業用パワードスーツの機体をイグさんら
の寮が有る方の通路の横にあるローダーの駐機場に止めて降りる。
「ところでさ、単純な疑問だが、このレーザー銃とかって、
試し打ちとか整備とかして無いけど安全なのか?」と俺は、
コンテナに入れていた荷物で現在空き部屋に放り込んだ大量に保管して居る、
現在は使って無い、
武器ケースの山と部品を入れた小型コンテナを見ながら聞いた。
「え?…さあ?」とシュウが思案顔でイグさんの方を見る、
するとイグさんもシュウを見て困ったような顔をする。
「君たち、知らんのかい!」と俺は驚くが
「そう言ったって、私は只の一般人っすからね~」
「まあ、ボクの場合はアシストロイドだからね、
基本戦闘する目的じゃ無いからそういった方面の知識は殆ど無いよ、
まあどういった物かって技術方面の知識は有るけどね」
と言って時暖気にすることでもないって顔でいる2人に俺は焦った、
「つまり一般人と後方担当のアシストロイドなのね、
はあ~コレって安全なのか急に不安に成ってきたぞ爆発とかしないだろうね?」
というとシュウが少しだけ焦りながら聞く。
「まあ、軍の物だし100年や200年普通に放置した程度じゃ壊れやしないよ」
「そうっすよ、ウチラ連合じゃ放置されてるものを使うってのも案外普通っすよ?」
とイグさんは疑問形で言い、シュウは知らないふりして、
2人して俺を説得する様に話してくるのだが、
まあ地球でも軍物だと100年前のが普通に売ってるが、
それは劣化しづらかったり整備してるからで、それでも武器は別だろう、
何か隠して有りそうだが、どうやって聞き出したものやら、
と俺は少し不安に思いつつも決定的な話のきっかけがつかめず、
その話はそのままと成った、
いつか聞き出そう、そう思うのだった。
そして作業も終わって見ればもう深夜2時だ、
「終わったわ良いがもうこんな時間か、さっさと寝るかね」
と俺達は俺の部屋のリビングで疲れてぐったりしてる場所で、
俺が言って部屋に戻ろうとするとイグさんはイヤそうな顔をして、
「いいっすね~私はこれから班に戻って新しく来る、
マネージャー対策会議っすよ、おそらく今も会議中っす」
と言うので俺はどのような内容の会議か気になって聞いて見た。
「その会議って何話すの?」
するとイグさんは、
「それっすけど、見た目から経歴まで不明っす、いきなりな事なんで、
男性か女性か対策マニュアルをそこから分けて作ってます、
更に不明の人がどういう理由で左遷されたか理由は知らないっすけど、
上に楯突いたらしいってのが専らの噂っすから、
そこ辺りに関わら無い言い方をする様に全員に言って置くとか、
見せると不正だってバレて不味い物は全部担当区画外の部屋に、
男女に分かれて隠して置いて、そして急に人事で変更されて来るって事は、
降格された相手は本社から嫌われて来る人っすから、
どう機嫌を取るかとか~」と言うので、
俺は「それって人柄に付いての情報は無いから、
人員関連の会議しても意味ないんじゃないか?」と俺は言うが、
イグさんは、「いや~人柄はそうっすけど、隠す物は隠して出す物は、
出してって感じで今まで無かった自由な物を放置したりするのを、
隠したりって重要っすよ?そうっすねいつもそういった答えが出なくて、
困ってましたけど。人柄に関しては余り意味ないっすね!周辺の荷物とか、
非合法な通路の登録者に連絡とかそちらの方が重要っすね、
早速進めて来るっす」と言ってイグさんは飛び出して行ってしまった。
「なんかみんな大変だよな」と俺が言うと、
シュウは「しょうがないでしょ、僕たちがいた時代は人事変更なんて、
連合じゃそうそう無かったよ、何しろ適正を最初の頃に診断して、
それに見合った部署に付けるのが大体普通だったからね、
こう言うの普通じゃ無いんでしょ?
でなければ今焦ってボクらだって片付けたりして無いって、
今回は大抵の企業って派閥が出来るから上のAIが怒りが限界に来て、
このままじゃ会社が崩壊するからって判断なんでしょ?、
でなければこんな急な変更なんて無いよ」とシュウが言い、
「ボクも昔は堅物の軍人のアシストでトラブった経験は豊富な方なのだけれど」
ここまでってのは聞いたことが無いね、
僕自身はあの装置に入ってた理由とも違うし正直解らないよ。
と言い切ったので、
「あぁ、AIもやりそうだし有りそうだな、みんな大なり小なり同じって事か~」
と俺も少し納得して言うとシュウも同意して、「だね」と言うので、
俺はするべき事を終えて、「さて、無休業務も終わったし、寝るかね」
と言って部屋に戻ろうとすると、シュウから「そうだね、おやすみ」
と少し珍しい言葉を貰って、俺たちは別々に部屋に戻っていった。




