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$10 第3回艦内探検 再開


「おっし、いつでも良いぞ」と俺が朝食が出来たので声をかけるが、

シュウとイグさんが宇宙船側でローダーの最終調整をしてる、そのローダーは、

班長が行っていた廃棄場で発見した完品で、天井こそ無くて入れる構造だが、

逆さに放置されてた為に重く修理技術を持つ人も居ない為に、

そのまま放置だったらしい。

班長はさっさと「イグの分も働かなきゃいけないから忙しいぜ」と言って、

仕事の準備をしに何処かに行ってしまってるので、

今誰も居間に居ないので俺は(せっかく作った朝食が冷める)少し不満だった。

しかも班長はもちろん自分以外の作業員さん達35人分の、

簡易だが朝食として食パンや卵ソーセージ等を適当に挟んだ、

サンドイッチもどきを大量に持って行ってる。

まあ、今の所はこう言った毎日が日課になってるので、

俺的にはもう慣れたものだが最初は焦った。

何しろ食料品の量が大量だし流石に毎日食べる生活用に買ってる、

生の食パンとか食材を用意して欲しいと持って行く時に言われて困ったが。

最近では彼らも米食に慣れたと言うか慣れさせたおかげで、

作業員35人分のパンは半分が米に為って俺が楽!、

だが定期的に大量に買い込む事になり、行きつけのスーパーでは、

レジの店員さんから発注担当の人を紹介してもらい、

最近は3日に1回購入する契約で発注して、

ウチのマンションの1階まで配送してもらってる。


俺の家のシュウの部屋以外の空き部屋には家庭用冷蔵庫が3台もある始末だ、

さらに買いに行けない時用にと、大手家電店から買った冷凍庫や冷蔵庫を、

艦内側に持ち出して既に4台も買って来て、

ゾンブレロ・ワイヤレス・ミルキーウェイ支社支店と成って居る艦の電力を、

変圧して艦内の俺の部屋に近い場所に設置されて居る、

そこに作業員さん達によって運ばれて来た日用品の物資が更に搬入されて、

現在は元気に大量の食料品を冷凍している、

お陰で家庭用冷蔵庫を大量に使う為に最大量を扱うブレーカーに、

交換が必要になったのが既に無用に為りつつ有る程だ。


スーパーではシュウもパーカーを被った白髪の美少年的地位を得て、

そのスーパーに来る奥様層と顔なじみになって居るし、

マンション周辺ではシュウも既に認知されつつ在り、

俺的にもシュウやイグさんが俺の部屋から外出して行くのが、

マンションの住民に認識されて来たらしい。


それが安全に続くと俺的にも生活をしやすくなって来てる、

何しろ今までオレ一人で買い物や、

仕事用の手続きの為に使えるマンパワーが1人で様々な仕事や作業買い物など

をしていたが、それが今度から最低でも3人で作業できるんだ。

まあイグさんは不定期だが、

それでも作業員分の食料をオレ一人で買いに行かなくて済むだけ楽だった、

そのため俺は艦内探索に向ける方向で注力出来るようになってきた所だ。


そして今俺は朝食を自分の分だけ食べてから部屋を出て、

窓から艦内の通路に一歩入った、

そこは広い横長の巨大トンネル見たいな雰囲気を醸し出す空間で、

大量の繋がって居たり閉じて居たりする宇宙戦闘艦の空気保管と通路を

一緒にした通路の奥に一部通路の空きスペースがあって、

その場所に今では其処をシュウが修理作業スペースとして占領していて、

前回回収した小型の偵察型という装甲の厚めな、

自衛隊の装甲偵察車風なゴツいローダーの、

ボンネットに当たる部分を開けて居るし、

シュウは先ほどから、班長の発言で見つかった大型のローダーを、

作業員さん達に回収して来てもらい、

大きさは大型の大体日本の5~6トントラックのような風格が有る、

多分4トンは乗るだろうオートローダーが小型の装甲型と2台同時に並んでて、

偵察型はランディングギアを出して駐車?駐機してて、

そしてもう一つの整備をしてる方は下に金属のガラクタで作った、

足場の上に置かれ、シュウとイグさんが、

今回回収したローダーの調査をしていたら荷台の両脇に設置されている、

荷台兼椅子の中から荷物を見つけて出して来たのだが、

軍用の戦闘サバイバルベストという物でその荷物と言うのは、

いわゆる戦時放棄品だ。


宇宙用では無い普通の地上戦闘をする地球の普通兵士用と同型なヘルメットや、

それら装身具を見つけたらしくその1着を、

何故か俺が今宇宙服の上からテストで着せられて探索準備を行ってる。

その内のベストの装具はいわゆる防弾ベスト的な物の進化版だそうで、

機械系のハードとジェル系のシフト系の2種類が入って居るらしく、

簡単に取り出せる構造で、

1つ目が機械的なユニットで言ってみれば胸につけるバリヤー的な機械だそうで。

訊けば平時はレーダー的な波動で衝撃を感知すると特殊な衝撃波で反射する

バリヤー的な機械で聞けば電気パルス波的な強い衝撃波として、

衝撃を出すほどだとか。


そして2つ目は俺は良く分からないが強い波動を出して銃弾が近づくと、

反応して衝撃吸収ユニットに信号を伝えるセンサー部分で、

その信号を受けると反射的にスピードで衝撃からベスト装着者を守る、

特殊な変化をする衝撃吸収ユニットと超高温のレーザー等から身を守り、

飛んでくる金属片や高熱をガードするジェル的な物が封入されてるらしい。


前後にパック型ユニットの2個で1個の軍用セット型だそうで、

スペースデブリから高出力レーザーまで防ぐらしく、

結構重いが訊けば地球の戦車砲弾まで防ぐと言われた、

それって凄いよなと普通に思うが、

俺の着ている宇宙服の上からベストを弄っている2人は気にせず、

俺を着せ替えのマネキン見たいにベストの機械をあ~だこ~だと言い合ってる、

また別途で電気パルスで衝撃を打ち消す、

防波ユニットなる装置も発見されたそうだがただこの機械、

衝撃を出して打ち消す方法らしく、強すぎる衝撃を相殺しようとすると、

機械的な限界が来て壊れてる、つまり戦時で壊れた故障品だ。


逆に衝撃波を出す衝撃波発生装置単体も見つかった、こちらは壊れていないが、

古い為に機械的な部品の劣化問題とかですぐに治ったりしないらしく、

後回しにするそうだ、だが本体は衝撃もジェルが防ぐと言うだけ有って、

余りにも強い衝撃はジェルが固まって防ぐ仕組みや素材と思えず、

更には金属とは思えない程に柔らかい。

見た目はナイロン製風な質感だが網目が無いのでつるつるして、

さわり心地はシルクっぽい感じだ、

ベストに冷却ジェルを入れたような少し重身があるが言われなければ

違和感が無い程度までバランスが良く軽量化されているらしい。


また各種荷物がしまえてレーザー銃のマガジンバッテリーから、

宇宙服の修理キットまで収納できるらしく、

修理キットと人体の治療キットなる箱は標準装備として既に収納されてた筈だが、

大半は戦時で使われたらしく大荷物が入れられる大容量仕様だが、

現在は空きが有ってスカスカだ。


それにしても未だ見たことは無いがレーザ銃とかのマガジンが仕舞える

ベストとか凄くSFなのかリアルなのか微妙でやけに現代的だなと思う、

「しかしレーザー銃とか光の速さでの攻撃だよ?個人で持てる武器でそれって、

避けられないでしょ?それを回避とか…撃たれたら即死だろうに…」と言ったら、

「それを防ぐのが特殊金属の盾や金属外骨格つまり甲冑だね」と言われた、

先ほどのボディーアーマーもそれの簡易版らしい、

などとこのベストを渡された時に話し合ったが納得した、

ちなみにこのベストと一緒に発見されたもう一つが、

軍用の生活用品一式が入ったバックパックだ。

これはローダーの後部座席の下で6人分見つかってる、

恐らく当時の戦闘員の忘れ物だろう、

お陰で死ぬかもしれないレベルの探索ができる用になってしまってるけども。


まあ生活するためには会社の業務のリストに多少は危険な探索も、

視野に入ったのは仕方が無いが、何も出ないとか言っているけども、

やはり危険は有るでしょう?でも危険有るよねと俺は言えず、

宇宙の怖さが実感出来て今震えてます…少し怖いです、

まあさっきの掛け声は空元気な訳ですよ…とか言えないし、

それと知らないイグさんは普通だしシュウも普通だ、


ちなみに今回は長期間に当たる2週間もの間探索ができるだけの量の、

完全栄養食と言った怪しげな食料を、

シュウが作業員さんの伝で連合側のを買ったので地球の水と

一緒にデカイバックパックに入れて持って来て、ローダーに積んでいるし、

最近当る車中泊用に販売され始めた自動車に積める冷凍庫を、

シュウは地球のネットで買って乗せている。


さらに地球のポータブル電源も改造してローダーで充電出来るように、

変圧加工して積まれて居る。

俺には解らないが訊けばもう地球に持ち帰れ無い程に大改造した、

ポータブル電源らしい、

そんな鈍い輝きが灰色のローダーと合わさりものすごいミスマッチ感が出てる

が、シュウいわく、「別にいいじゃん、機能性重視でいいでしょ」

とあっさり反論されてしまった。


思えばこのローダーも完全に軍用だったのがいろいろな機材を乗せるために、

金属フレームが追加され改造されて姿を変えているように見える。


また、ローダーの電圧を変換する機材やらも付いて居るし

地球側で買った個人用無線も更に改造して通信範囲を伸ばしてたらしく、

万が一トラブって長期間迷子になっても安心な体制を組んでいるそうだが、

これも地球側に持ち帰れない程改造したらしく持って行くと、

電波法とか色々引っかかって捕まるらしい、そういうの止めてって言ったが、

「便利だし良いじゃないか!」って言っていた。


また俺個人は安全対策として、今回からバールに追加した装備で、

危険な重力的加速力で叩き切る道具の[ナタ]も導入した、

これは万が一の時にワイヤーなどのケーブル繊維等を切る時に必要と判断して、

買った為だ。そのためにロープを買った登山用品店で話を聞いて、

折れないような厚みと多少の長さが有る物が良いと聞いたが、

生憎登山専門のスポーツ用品店には売って無かったので、

仕方が無くサバイバルゲームをしてる、

エアガンショップで売っていた高額な物を買った。

価格は刃物としては高い3万円したが、厚みが1センチも幅が有って、

長さもマチェット程の長さで普通使いは出来そうも無い異様に頑丈そうな奴だ、

更に宇宙戦闘艦内に有るであろう危険な漏電対策として、

電気技師用の内側が皮で外側がゴムな絶縁グローブもネットで買った、

まあ気休め程度だが有って損は無いと思う。


こういった特殊用途の物品って購入される機会が少ないから単品でも、

かなり高いよね。

それを一応シュウとイグさん用と俺用に売ってる物を全部で3個買ったので、

万札が羽をつけて飛んでいったが、

まあ必要経費として安全が金で買えるうちは買っとこうと思い切って買い。

それに今回から物品回収用にゴム塗装された火ばさみや特殊なコーティング

された革手袋や回収用の革袋や頑丈なプラコン等を用意、

また別件だがシュウから意外な情報が入ったというか、

シュウはその事をはっきり行って忘れてたらしい。

「ああそう言えば、裕二が今が着てる宇宙服は特殊な奴だよ」などと、

昨日事前準備してたらあっさり言いやがりまして……、

話を聞くと、やはりこの宇宙服、よくSFでも有るような軍用宇宙服で

しかも高価な機械兵器の戦闘要員用らしい、

更に視覚部以外を機能優先で覆ってる戦闘兵器のパイロット用らしく、

外観的にそうかな?とは思って居たが、

頭部のヘルメット部のみ頑強かつ様々なセンサーが付いてて、

服の生地は明らかに薄い生地だし、かと言って機能は普通以上らしいので、

防御面が余りにも手抜きに見えたから、まあ、

パイロット用とかそういう人用では無いのだなと予想の範囲外にしていたが、

どうやらここに来てシュウが言うには宇宙服には[外装]と呼ばれる追加装備を、

各種追加して行くことで様々な機能が付加できる、

特殊バリエーション型が有るらしい。


軍の所属によって違うが、外装の宇宙服が基本数種類支給され、

更に専門的な外装が複数種類有り、

それを付けるヘルメットの頭部部分と体の全体を保護する物が様々有り、

ヘルメットの目のバイザー部分を覆う用に追加装甲兼各種センサー機能を

追加して頭部に各種機能追加出来る装置が有ったり、

更に外部骨格の重装甲パワードスーツを付けると機動装甲武兵タイプだとか

外部電源を背負っての長時間戦闘等をする重装甲タイプもあるそうだ。


一部は昔通りの大型の[装甲武兵]と言う戦闘用のパワードスーツが昔は、

花形専門部隊として活躍してたが、

今は時代の流れと共に専門装備から個別パーツ変更型へと移って居るらしい。

ただシュウも専門でないので、

俺の宇宙服は今現在はその中のどれかは解らないらしい。


そのため現在は只の承認機能付きの宇宙服としての生命維持機能が

付いてるだけの最小限度の性能しか使えないそうで、

装備が見つかれば付けられるそうだが、生憎今は見つかって無い、

でも今の俺の宇宙服には不必要なベストを追加で本来とは違う、

使い方にするらしい、

そもそもこれらは艦内戦闘用員用のベストで、それを上から着せて、

身体保護を強化しようとシュウとイグさんが考えてるそうで、

シュウいわく有るだけマシな程度とか言っている。


「ゲームで言う初期装備に近い程度だね有るだけラッキーじゃん」とか言われた、

まあ防御面はこれでいいとして

「今回目指す場所だけど艦の中心部方向、最初の出発地が、

俺の部屋への出入り口でそこが軍艦の左舷側に当たる、

場所の通路に作られた空間接続場所なので、

基本シュウの居た隠されてた部屋とも違う未だ行った事の無い方角に行きます」

とシュウとイグさんの2人を前に俺は言う。

「まず作られた手作り地図の記載された場所の限界域に到着すれば

そこから地図が追加される事になるので、

そこからが未調査域なのでそこを調べます」と俺が言って3人で話し合った結果。


「探索面だがシュウが言うにはシュウを見つけたあの隠されていた倉庫が、

ここの通路からいって[俺の部屋(原点)ー最初の通路ーシュウの居た倉庫]

と俺の部屋がこの宇宙艦の中から見ると左舷に当たり、

北が宇宙戦闘艦の先っぽで進行方向と考えると右舷、

つまり中心部方向に進むことになり地図上で後ろがエンジン部分で、

真南となるという事で調べるって事だな」と俺が言うとシュウは

「うん!そうだから一先ずそこまで行っちゃおうって事で」と結構気楽に言うし、

「まあ、行って見ればお宝が有るかないか分かるんじゃないっすか?

何かしら有りますって」とイグさんは適当に何かある的な事を言って来る、

結果歴代の作業員さんがコツコツの作った地図を元に更に今回のために、

前回調べた通路データをシュウが追加修正して完成したデータを入れた、

[新しい地図]を使い挑むこととなった。


目標は基本的に地球の空母にもあるであろう、

艦の機械管理室とか司令室と呼ばれる上位司令官の居た所を、

最終目的地として目指しつつ、

ビジネスとしては備品保管庫や金銭の有りそうな保管庫に残ってる、

可能性の有る、貴重品や艦内商店・軍の貴重品倉庫や、

経理部の運営してた艦内銀行等そういった関連の部屋を重点的に探し出し、

艦内に居た軍人が忘れて置いて行ったであろう宝石や雑貨を集め、

日用品はイグさん達に売却してもらい、

宝石類を買ってもらって地球で売ろうと考えてる。

まあそう上手く行かないだろうとは思ってる、とにかくローダーや

シュウなど軍に取って重要な物が結構見つかってるので可能性は高い筈だし、

俺たちは重要施設を目指しつつ探すことになった訳だが、

ソレを感じているのか居ないのか。


おかげで俺が人形化して付けたり外したりしていたボディーアーマーも、

既に彼らは修理を終わらせ俺は放置状態で、

彼らが次に弄り始めているのが、

ローダーの長い感じの装甲兵員輸送型のローダーだった、

前回回収したローダーと違い各種使える部品を回収して来て居たから、

それの中で使える修理用部品や、

シュウが新しく基板から作ったらしい新造パーツで修理した結果、

使えるようになった?らしく、未だ動いては居ないが、

これが動けばローダーが2台体制になって、

色々運んだりと凄く輸送力が上がる予定だ、

何せここは今まで全部が人力だったから驚き、

普通は足ほど有るケーブルを運ぶのに車両とか使うだろうに、

それも支給は無く、

簡易の台車もどきな大八車とか昔習った様な搬送用の道具を、

彼らだけで金属製の何か・としか呼べない自作品で運んで使ってたって、

言うのだから酷すぎる会社だが、

衣食住そろってるって言う職場だから連合的には許されるらしいブラックさだ、


だがそれも今や昔、俺が軽量バイク用のタイヤをホイール付きの状態で、

4個と、ホームセンターで買ったリヤカー1台新品を買って1つずつ、

ここに持ち込んだら元は円形な何かのカバー的な車輪もどきから交換して、

更にリヤカーが連日大人気で今じゃスムーズな運搬が出来ている、

そしてなんと、ここの支店の隅に放置されていた廃棄品や回収してきたが、

修理不能で放置されていた機械類の中から出て来たのが、

先ほどからシュウ達が修理しているローダーだけでは無く、

宇宙服用の酸素供給装置、

つまり酸素を加圧して宇宙服のボンベに入れる発電機ならぬ酸素供給機だ。

そもそも宇宙服自体有っても使わないので説明書も着方・使い方・整備の仕方と、

何一つ伝わって居なくて使わないだろうと廃棄場に捨てられていたらしい。


それ以外でも工具や今じゃ作ってないので売っても居ない電子部品とか、

古いデータの再生機とか出てきたらしく、

結果としてそれらは今後シュウが先導して修理していくらしいと俺は訊いている、

そのローダーが完成するのを待っていたら、修理が終わったらしく、

「おーい裕二~ローダーの基盤交換と、手動運転の電圧調整終わったよ、

やっぱりこれ軍の兵員輸送ローダーの高速移動型で間違いないよ、

良い拾い物だったねこれで2台目だよ」とかシュウが軽い感じで言ってくる、

まあ必死よりは気持ち楽だが・・。

「それについて前にも聞いたがどう違うんだ?装甲偵察型ってのと

輸送型の違いは何となく分かるが、高速移動型ってなんだ?」


「ああそれね、偵察型は文字どうり頑丈な装甲をつけた結構重い装甲を付けた

乗務員が少ない偵察用で重くても早くて頑丈で乗り手が少ない小型な奴だけど

兵員輸送型は装甲が有って沢山の人数が乗れるけど遅い、

でも中には早く移動をさせる必要のある

兵種もあってそういった兵を早く運ぶ高速移動タイプが少数有るの、

これがそれでさ数が結構少ないから当たりって訳さ」

と結構シュウが興奮したように言うとか珍しいが、

俺には今一大型の装甲車が見つかったレベルだ、

多分扱いはトラックに為るだろうが、俺にはその程度なので、

「へーつまり、ある程度の荷物を結構な数載せられて早いと」

とテンションは低い、当然テンションに差が有るのでシュウは、

「うん、まあそういった解釈で良いよ」とどう言えば正しく説明出来るか、

少し悩んでるシュウがいて、

俺は「で、軍用という事は頑丈なのか?」と聞くと、

「うん、見た目は厚さ2センチとペラッペラだけど、

材料が地球に無い金属で出来てて地球の同じ強度レベルだと、

戦車の装甲ぐらいの強度が有るよ、

それに構造的には軍用は乗り手を守って外側の障害物には厳しい、

頑丈さで有名だね」と結構酷いことを笑顔で言ってる。


「な、なるほど予想以上か、これなら万が一、艦内で通路が壊れたとか、

壁が崩れてきたとかでも安全っぽいな」と俺は言うが、

シュウに即刻否定された、「いや~普通は艦内で通路が崩れて来るとか、

無いからね、まあ劣化して無くもないけど、

そこは軍艦内だし安全だから…まあ、障害物が有ったりしても、

多少なら乗り越えられるって事を理解しておけば良いよ、」

と段々と説明がトーンダウンしたが大体分かった、

「まあ俺たちが安全ならそれで良いさ」と俺が言うと、

「裕二っ誤解して無い?なんとなく分かるけども…、

ここホント敵とか居ないからね、まあこの軍用装甲ローダーは頑丈で、

大容量で高速移動ができるから、全体で頑張って8トン載せられて、

移動速度は最大で約150キロまで保証されてる型だから、

実質何でも持って帰れるって仕様だけどさ」


「おお、そこまで乗るのか、自重8トンじゃ無くて積載量で8トンって凄いな、

その重さ地球じゃ中型の最大積載クラスだぞ、意外とこのローダーは、

大きく見え無いから乗らないと思ってたが、小さくても8トンを載せられるって、

事は凄いな!」と俺は中型トラックより高さは有るが小さいし、

まあこの宇宙戦闘艦の通路は狭いから特大や大型は通れないから、

この程度だろうと思っていたが、それでも8トンは凄いと思った。


「うん、そうだねパワーが違うからね」

「そっか、8トン車って所か~かなり載せられるな~これは良い」

とつい俺は大量の物資を載せて帰る状況に期待が広がって来る想像をした、

このローダーは外見は地球の装甲車風だが屋根が無く背が高い、

つまり高さが有る分荷物が載るが、運転席もキレイに高く屋根を取った感じで、

周囲だけを装甲で覆ってる感じだ、装甲はつや消し、まあ科学的な発達

をすれば軍隊ならどこもそんな感じに進化するんだろうと想像出来るが、

この[屋根が無い]と言う状況だけが理解できない。


上からの攻撃とか想定してないのかな?一応進行方向の装甲の

上にには被弾傾斜として後方上に向かって上がる傾斜装甲が付いてるけど、

運転席や後方の乗員室が向き出しなのは何故なのだろう?と考えて

俺はシュウに聞いてみた。

「なあこのローダーって天井が付いてないのは何故だ?危険と思ってないのか?」

「ああそれね、地球の軍用車をネットで見て僕もびっくりしたけど、

地球じゃ上に屋根が有るんだよね、こっちじゃ一応エアーシールドっていう、

風でホコリやゴミを避ける技術が在るし、

連合の星々の中を民間機ならが何十にも上に通路が多構造で広がる

機体通行帯を通る時、沢山の機体が行き来するから、

ゴミとかを捨てたりする野蛮な人や危険なデブリから守るために安全

のためやUV避けで付いてるから理解できるけどさ、

軍用はいざって時に武器を出しやすくして戦いやすくしたり、

基本敵の一回の攻撃が凄すぎて車両がやられた時に逃げやすように様々な

観点から考えて移動しやすく屋根が無いんだよ。


上からの攻撃や物の侵入については慣性と風を出して守る防御システムで

守ってるから防御は必要ないんだけど、車両前からの空気抵抗とかは、

そういった事は装置が有るから余り必要ないかな?まあその装置は高いから、

軍用限定の装置だしその基礎的な装置でさえ無い地球の軍用車なら、

頑丈に守らなきゃいけないだろうけど、この車両は連合軍の古いとは言え、

進んだ科学技術で作られてるから視界と戦闘や脱出を優先すればこうなるよ」

「なるほど、見た目は地球のそれと近い外見だがソレはあくまで変わらない

利便性だからであって、基礎となる技術一つ一つが物凄く進んでるから見た

目所々違うと言うことか~地球の車産業も行き着くとこうなるのかもな」

「あの~そろそろ出発しません?」とイグさんが会話に入るのが面倒な顔で、

話しかけてくる、

「あ、ごめんよ、さて出発しようか、なあシュウ」と俺が言うと、

「う、うん」と俺達は少し恥ずかしそうにローダーに乗った、

俺はこのローダーを運転出来ないので後部座席に乗り、

イグさんが助手席で運転はシュウだ。

「出~発っつ~」とシュウが叫びながら急激に車両が上昇して、

およそ50センチほどまで浮き上がると一気に進み出す、

さすが軍用だけ有って初動の加速が早い、この速さは軍用の特性らしく

軍用は何事も素早く動くらしいとシュウが前回これを持ち帰った時に言ってた、

また操縦は本来必要ないがこの軍艦は今制御AIが動いてないので、

操縦する必要が有るのだとか訊いた、

まあシュウに任せれば良いとこの時は思って任せて操縦してもらってた。


俺は移動し始めてふとこのローダーが移動する速度が早いのに、

通路はそれに対応する様に素早く両サイドの光源が点灯して、

常に俺たちの居場所を照らしてくれる事に気がついた。

「なあ、これは地球の従来型テクノロジーでも結構できそうだが、

それを数百年間放置しても動く所が結構地味に凄いな」

と俺が言うとシュウは。


「恐らく構造は地球で言う屋外についてる人感センサーライト的な

簡単な構造な物だろうけどね、数百年放置でも動くとか、

ココまで頑丈にする壊れないのはこの軍艦の艦種だからだけどね、

まあなにせ一度出港したら補給とかの頻度がかなり開くし、

結果修理できる技術が有っても部品がないと困るから、

結果壊れないほうが良いから少し高くても良い高品質な部品で出来てるし、

良い装置付けるんだよ」


「つまり数百年ほぼ放置されてるのにしっかり動いてるのには理由があると、

なるほど今更ながらその技術力に感心したんだが、

まぁ~ほっんと連合というか宇宙って必要なら技術や

工業力が嫌でも進化するんだな、それに比べると地球の科学力は停滞してるな」

と俺が愚痴を言うと、

「はは、まあ単体の星としては結構早く進化してる方でしょ、

たった数百年で火からLEDまで進めれば早い方だって、後は一気に進むよ」

「そっすよ、地球って不思議な星っす紀元が2千年も有ってその中でたった、

数十年で一気に電子機器がデジタル化とかして進化してるんですよ、

それまでは一体何してたとか言われる程ゆっくりだったでしょう?凄いっすよ」

とイグさんにまで何故か慰められ、

「そうそうそれに紀元前まで含めると一気に進化してるって」と言うシュウと

「そっす早いほうですって」と言って来るイグさん達に俺は何か納得できるが、

不満だった、

「む~そう言われると早いけど、今は其処まで積み上げてきたワザという、

基礎技術がかなり失われる事が多くなってきてるからなぁ、

既にロストテクノロジーとか結構有るしな」と言うと、


「まあそれはどこの世界も通る道だよ、今は地球でも技術の保存が叫ばれてるし、

いずれはココまで進めば技術力の保存も当たり前になるよ、だから

会社は日本人とかでなく今後は国際的な人材を沢山入れなきゃってことさ」

と何気にシュウが俺の立ち上げる会社の問題になってる話を混ぜてくる

辺りさすがアシストロイドだと瞬間感じ、

シュウは機械だが進化したテクノロジーの産物だけあって、

その頭脳は策士だとも思った。


「そうだな悪かったよ、だが日本って労働が外国よりブラックって話は

有名だから来てくれるかどうか後諸外国は日本より就業時間が少なくても、

生活出来るらしいしな。

それに仕事する上で自分の習った法律や生活概念が違いすぎて、

上手く噛み合わない人もいるらしいな、

まあ全部は認識的な文化の違いなんだがいい人いればなぁ」

「まあその辺りは連合も同じっすよ、忙しくて働いてると腕の端末が

健康を判断して疲れすぎってAIが止めるっす、この腕輪等のデバイスが常に

注意してくれるから広大な宇宙でも連合が基本的に法律で規制してるから

企業も技術で労働を管理が出来るっすよ、まあその裏を行ってるのが、

うちの会社ですけどね」

「その点僕はしっかりしてるでしょ?きちんと地球の中でも、

日本の法律守ってるよ!金属プリンターだって作っても未だ組み立てて無いし、

こっちに持って来て設置すれば合法だしね」と豪語するシュウだが、

それで作った物を日本で使えば非合法だが分かって居るのだろうか?

「う~んそっちはギリギリな気がするが、良いのか?」

といった話をしつつローダーが進むこと約30分やっと手作り地図に無い、

端まで来た、イグさんが

「此処から先はまだ行ったことがない地域っす間違いなくこの先は、

未回収地区なので何か有るはずです」と目を輝かせて言ってる。


そう言われた時には既にシュウがローダーを停止させて軍用らしく

素早く着底する、この時俺はローダーの分かる範囲の基礎技術でも俺が

地球の何処かの研究機関に持っていけば金持ちでウハウハとか地球の

自動車産業を一気に塗り替えてしまうんじゃとか一瞬考えたが、

その後に起こるであろう社会構造の改変やそれに伴う産業の変化に、

日本の経済界が反発する可能性を天秤に乗せると、

その変化で生活を追われた人が俺を狙って危険な目に合う可能性が高くて、

いくら大金を手にしても安全で

穏やかな生活の方が良いという流れを想像できたので一瞬で諦めて、

頭を切り替えた。

[今は俺の食い扶持が先だと]あっさり思えたからだ、

そしてローダーから降りると俄然やる気が出る、周囲は相変わらず

軍人の個室が並んでるが恐らくここは未だ下士官用個室区画なのだろうが

何かしら金目のものが有る可能性が高い未調査区域に、期待が膨らむ、

「おっし探すぞ、とりあえず30分に一回ここに集合して情報交換な」

と俺が言うと、

「おう探すぜ~」と乗ってきてくれるシュウと、

「探すっすよ~」と本気で探す気なイグさんが居て、

なんだか俺も含めてちびっこギャング的な子供の遊びの一環に見える程、

ゆる~い探索だ、敵も出ないし超安全な軍人の部屋の探索と成った。


これでも本気で[物]が集まるとかなりの儲けになる計算だから

馬鹿にできない、早速探索だ~と手近な部屋に飛び込み中を調べ始める

初めの部屋は2段ベットが有る2人部屋だった、今まで調べ尽くした部屋と

基本的な間取りは一緒で有るが違いは軍の備品も含めそのまま残ってるって

事だろう、一番先に目が行くのがベットの上のシーツ代わりの毛布だ、

100%化学繊維だが有るだけ珍しい今まではこれさえ無かった、


今回は本気でじっくり探す、

布団の換えだろうか?新品で真空パック化された布団一式が、

押入れ見たいなケースに合ったので回収、

売るのではなく使う用だ、そして棚には未だ下士官が居た時の残していった

薬や、私物も細かい物が有る、廃棄する気がなかったのだろう、

基本雑貨だけだが洗濯してキレイに保管されてる下着らしき物や

棚に入ったままの本らしきフィルム状の物が複数、

更に床にはデジタルペーパー的な物が落ちてるので回収する。


一応下着っぽい物は別に用意した袋に入れる数百年経ってても、

見た目下着だし一応男物?らしく光沢のある白で一見キレイそうで、

価値は不明なのでとりあえずシルクっぽいかもと袋に入れて回収、

そして謎の薬瓶を大量に発見する。


早速ノートパットに写して翻訳ソフトで瓶の表面の文字を翻訳するが、

これが面倒だ、何かと一々カメラで映すのが大変苦労する、

連合でメガネ型のカメラ搭載の機械とか無いか気いてみよう、

で、物体はどうやら連合の薬瓶で合ってるらしく、

理解できない名前がついてるがかなり入ったまま残ってる

何錠とか書いてるから間違いないだろうが、

未だ薬が入って残ってるから売れるか?とか考えつつとりあえず回収。


その後未開封の酒が1本出てきて、

それ以外はプラスチック風ながら重くガラスでは無い謎物質製で出来てる、

残りが少ない開けた後の酒の瓶も出て

来たのでとにかく回収ベットの上の布団は無視してさっきの新品らしい

布団セットは使えそうなので回収とかき集め、


食器などが残ってたがこれは流石に回収外とした後で

相談して決めよう、と捜索するとなんとトイレにアクセサリーが落ちて残ってた、

パットで調査すれば先っぽの石は宝石らしい、

小さいが回収だ、と探索し終えて。


次の部屋へこの部屋は宝石類もなくペーパーだけだったキレイに整理整頓されて

たけどそっちのほうが何もない結構ガサツな人の方が物が残ってると分かった

今までは何も無いかいきなりのシュウとか被弾地域での機械類の回収とか

結構危険な物が続いたが今度からは地味な探索が続くようだ、そして

なんだかんだで30分後ローダーに帰って合流。


「おまたせ、どうだった?俺は小さいが青い宝石が1個と赤いのが1個後は

デジタルペーパーが13枚かな、後、

大量の謎の薬ととりあえず口が開いてたけど結構入ってる、

酒瓶は回収したけどどうだった?」


「こっちは指輪が1個と拳銃が2個、

人工・ルビーの食器とかも一応回収してきた指輪以外は捨て値だね」

「ウチもほとんど一緒ですね~、珍しくピアスが見つかったっす片方だけで

小さいけど結構な物ですよ、これブルーダイヤって言われるダイヤの、

特殊な奴っすよ、まあまあな大きさでセットじゃ無いけど結構するっすよ」


「お~しっかし小さいな~これ、地球価格でこの大きさなら数万円って所かな?

良いもんですよ」とシュウが独自で鑑定する

「へえ、よく見つけたね」

と俺は殆ど何も見つからなかったのでそう言うだけだ

「えへへ、ベットの裏っかわとか人がよく見ない所によく有るっす、

こないだ自分の部屋のベット脇で探してた物見つけて覚えてたっすよ」

と笑って喜びを誤魔化すイグさんを見て、俺は言う、

「ぬう、そこまでは見てなかったなぁ~もう一回見回ってみるよ、

後この布団一式は新品みたいだし、

状態が良いから一応洗ってこのローダーの荷室に轢くか自分で使うつもり、

どっちにしろ荷物を保護するなら傷つかないようにしたほうが良いだろう?、

運送業の常識だし丁度いいと思ってな」


「お、良いね、それじゃまた30分後にココで」とシュウが乗り、

「おう今度は隠されたのとか見つけてくるぞ」と対抗する気で言うと、

「もっと探してデカイの見つけるっす目指せ金持ち」と気楽に言うイグさんが居て、

そう行ってまた3人は散って探索に戻る。


これを繰り返し気づけば時間はすでに午後も良い所だった。

「はぁ~探しまくったぜ~これで宝石5個ゲット」

「今日はまあまあだね全員でトータル宝石・輝石合わせて8個だから合計で、

だいたい最低価格で安くても約80万円って所か?、

1個10万計算?余り効率は良くないな~、

皿はルビーでも人工だから珍しいってだけの価値で値段が付かないらしい、

価値不明な物や、その他の回収物が多すぎるね」


「でこれなんだが」

と俺は一応持って来た雑貨類の中に捨て忘れた衣類系をシュウが見つけると

「そのキッタねえ他人の下着?それはゴミだから光沢が有るから、

シルクって思っただろうけど連合じゃ逆に安い合成のやつだから、

衛生的じゃないから捨ててきなさい、

そこのダストボックスが壁にあるでしょ?そこに入れて来なさい」

とシュウが怒る。


結果として俺あっさり撃沈、

何故か俺の心には感覚的に山で子供が毒キノコを持って来て

怒られた感覚で怒られた雰囲気がした。

「うん・・やっぱりだめか」とさっさと諦めれば良かったらしい。

「流石にそこまでは要らないから・・・」とアッサリ言われたからね

「流石にいらんか~」と俺がしょぼくれて汚い下着らしき物を、

持って来た袋ごとダストボックスに入れて捨てると

「バシュ」っと空気の音がしてゴミとして出した袋が消えていた。

恐らく搬出する空気音だろうダストシュートはまだ行きていたらしい。

「早速積むっす」とイグさんが今日回収した分を早速積み込んでる。


俺はその横でシュウに高そうな物を聞くとやはりあの酒の瓶は古いので

いい値段らしい急いで回収に帰る、結果回収したものを、

まとめて積み込まれた箱はプラスチック風の質感のやたら頑丈そうな素材で、

出来てるのだがこのコンテナがこの連合宇宙軍では普通らしく前日にはシュウが

「地球のダンボールは完全じゃない回収システムだし無駄が多くて駄目だ!」

と拘っててお怒りで駄目出ししてた。

そんなコンテナを積み込み終わると今日の分はこれに入れて回収終了だ。


「本日の回収は合計で6箱ね、

結構な利率で良い物が見つかったよ割りの良い物有ったね、

でも一日あたりの割合的にはもっと良い物がある筈なんだけどな~

まあ根気よく探そう、きっとあるよ」

とシュウが効率を重視する発言をする。

「まあチリツモだよね」とイグさんが横で笑ってる、

初めての真面目な探索が余り割の良い物

でないと言われて俺の中で浮かんだのがゲームで言う薬草採取的な、

新人のお仕事的な感覚だった、


まあ本格的な探索としては初めてだしね、

一見良い物と悪い物の価値観が違うという事を学んだ、

明日から修正して探索しよう明日はもっといい物を見つけたいと思いつつ

ローダーが駐機してある通路の横でLEDランタンを着けて架空キャンプ的な

雨も敵もいない超安全だけど多少違和感ある夜を迎えた。


ここの通路は常に光ってるが今は照らす光源の明るさは徐々に暗くなってる、

シュウは、「俺たちが動かないから若干暗くなってるんだと思うよ、

恐らく省電力モードだろうね」と主張して居るが、

だが俺の意見は

「夜だからだろう、朝になれば明るくなるのではないか?」

と言う意見で割れた、

イグさんは「いや~この区画は初めてなのでわからないっすよ」との事、

社員用の区画で寮がある場所は毎日朝から夜まで微妙な明るさらしい。


「確かに出発した場所はここに来た時より暗かったような印象がしたな」

と言い返すだが俺の主張は現在がPMの9時だから、

それなりの暗さになったので暗いという意見だ、

スマホで見たら夜だったから人間の感覚を考えた設計だと思って言ったんだが、

どうやら意見が合わない、まあこれはいずれ解決するだろうと

問題を先送りして俺たちは夕食を用意する。


今夜の食事は家から持ってきた温めたコーンスープに、

チキンサンド的な手作りサンドだった。

イグさんも入れて2人分を初日だから疲れるだろうと、

かなりボリューミーにしたのだが余りの軽作業っぷりにあまり食欲が出ない、

体より心が疲れてるようだし、

その横ではシュウは相変わらず上白糖を袋からスプーンで食べてる

まあ初日だしこんな物かと勢いで食べると腹も一杯だがちと甘みが欲しいと、

バックを漁り缶詰を出して来た。


「それってミックスフルーツの缶詰ですよね、」

今回買い物に行った時買った特に高いメーカーのでこれが甘いのが気に

入ってるいつもはシュウがシロップを食べて俺が中身を食べるという

分け方で食べるが、今日は3人でしかもいきなり見つかり後ろを見ると、

イグさんもシュウも俺の手の中にある缶詰を狙うスナイパーの

如きギラついた目で声を掛けられ狙われてるので仕方がなく、

もう1個出して2個を3人で分ける。


「はい」と渡すとイグさんが1個まるごと持っていってしまった、

もう1個を2人で分けるそしてほっこりした、

そして荷台から俺たちが出してきたのはキャンプ用品店で買った、

ちょっと想定より高かった1個1,8万円の寝袋だ、

一応1個500円値引きしてくれた品で早速広げてみる。


高かった要因は店員いわく時期外れな冬用が安値になったからとの事で、

他に手頃で丁度いい品は無かったので高いものが安くなった

ので値段的に俺が出せる上限となったらしい。

たしかに品は良いと感じたので買ったのだがこの艦内は、この寝袋に

想定されてるより温かいので、

選択ミスかとも思ったが、それでも良い物の方が何かと使い勝手が

良いだろうと奮発して買った頑張った一品だ、


寝てみると意外とふかふかでいい感じだ、型遅れと言っても品は良いので

逆に得した気分だし満足だが、残りの2人も満足らしく笑顔だ

良かった、

と思いつつそう言えばおまけをくれたなと思い出した、

まあ安い海外製のキャンティーンだったけどね、

ココは何せ艦内だし通路だからね広いところじゃないと危険だし、

空気は一応循環してるっぽいけど温度一定でちょっと暑い感じなので

気にならないけど、火の危険性はやはり有るから空気も汚れるし火起こしは

最後の手段的な扱いかなと話し合いながらこの寝袋意外と良いなとか話しつつ、

寝るために明かりを消した。


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