え、私のチート能力すごすぎ・・・
衝撃の事実発覚、ステとかスキルとか考え始めた矢先に出鼻をくじかれる(自分に)
前回のあらすじ!
妖怪首置いていけになってゴブリンを討伐したよ!
さて、コロシアムにて行った大レベリング大会のおかげでわかった事が二つある
一つは【創造者】【模倣者】のチート性
いや、自分で作ってもらったけどぶっ壊れすぎだわこれ
まずMP効率、どんな魔法的なものを作っても一回に最大10しかMPを消費しない
どうやら【創造者】でスキルを作るのに5、【模倣者】で投影するのに5という計算のようだ
ちなみにMPは30秒に1回復するらしい(サブちゃん調べ)、ほぼ無限では?
一応デメリット的なものもあって、例えばファイヤーボールのような魔法を作ったとしてもそれを常時使えるわけではないという事
どういう事かと言うと、あくまでスキルを作って自分にプリントするという方式らしく、新しいスキルとして習得出来るわけじゃないからもっかい使いたかったらまたMPを10消費する
とはいえエンチャント系ならMP消費なしでしばらく出し入れ自由っぽい、体感は1時間くらい、ちなみに刀を燃やすスキル(火剣 -終-と名付けたでござるよ)はエンチャントに分類された
二つめはステータスについて
・・・結論から言おう、俺にとってステータス値はいらない子だった
正直これは一つめと重複するところでもあるんだが・・・
簡単に経緯を説明すると
1対1の戦闘では余裕で勝てるって事で調子に乗った俺はゴブリンを複数召喚、流石にいきなりの複数戦闘は厳しく致命的な一撃をもらいそうになってしまった
別に安全装置もあるから食らう前に消滅してくれるんだが、俺は咄嗟に最近話題のバビロニアの英雄が使う鎖をスキルとして発動、これがまた凄いのなんの
まあ?原典が神クラスを縛る鎖なわけで?そらゴブリンなんかひとたまりもないわけですよ
結果、手に汗握る戦闘が鎌の少女よろしく磔にされた状態のゴブリンを撫で斬りにする作業ゲーと化したのでした、まる
強すぎるチートは退屈を生む、そう、俺には才能が欠けていたのだ
神より与えられたスキルを操り、ギリギリの死線をくぐり抜けてかっこよく戦闘をこなす才能が
いや、でもチュートリアル戦闘だし!ドラゴンとか出てきたらまた違うと思う、きっと
・・・神の鎖は封印しよう、そうしよう
なんか最近自分の貧困な想像力をまざまざと見せつけられてる感じがする、誰にって?当然俺自身に
はぁ、嘆いても仕方ないのでかっこいい戦闘は今後の課題だな、可愛い女の子を助ける時までに出来るようになればいいんだよ!
切り替えの早い男、それが俺なのだ
作業ゲーに没頭していたおかげでレベルも17に上がったし、当初の目的であるギルド登録へ向かおうではないか!目指せハーレムパーティー!
そうと決まればまずは身だしなみを整えよう、流石に汗臭いままで街に行きたくないしな
あれ?そういえばこの世界のお風呂事情ってどうなってるんだ?小屋にはシャワーとバスタブあったけど標準装備なのかな
『えーと、中世にシャワーってありましたか?』
愚問であったようだ、街は多少汗臭い事を覚悟しなくてはならないのか・・・
『そこはご安心、シャワーはないですが魔法がある世界です、魔法を利用した公衆浴場は一般的なものですよ』
おお、それは有難い!して、サブちゃん、その公衆浴場は混浴だったりは?
『んー、残念ながらそこは男女別みたいですね』
ですよねー、流石にそこまで旨い話はないですよねー
サブちゃんとの話もそこそこに、ザッとシャワーを浴びて肌着を変えた
ちなみに鏡に映った自分はメタボなおっさんから理想的な細マッチョのイケメンへと変貌を遂げていた、ビバ異世界転生!
よし、準備も出来たし出発しますか
HEY!サブちゃん、街への行き方を教えて
『はーい、小屋の中の転移魔法陣を使ってもらうとこの世界で一番栄えてる王国の領土内の街付近に転移できるよ』
『そこからはワタシがナビゲートしまーす、目的地までの距離は1.2キロ、所要時間は約10分、です』
OK、ちなみにどんな街?
『えーと、王国領土としては辺境の街で、近くにダンジョンがあるよ』
『わりと危険な場所だから冒険者の数も多くて、ラックの素性も特に気にされないところだと思うよ、名物はお酒とモンスター料理だね』
おお、異世界の酒!どんな味だろ?超淡麗より旨いといいなぁ・・・ってモンスター料理とかあるの?
『あるよー、むしろこの世界で家畜を育てるのは難しいんだ、放牧したらモンスターに襲われるし街の中だと臭いとかで苦情が来る、よほど大きな街じゃないと畜産は行われてないんだよ』
確かに、獣害ってレベルじゃねぇよな、跡形も残らなさそう
でもモンスター料理か、名物になるくらいだし旨いんだろうな、楽しみが増えたぜ
邪な野望と期待を胸に歩みを進める、俺の伝説は辺境の街から始まる!
ステータス?うふふ、そんなのもありましたっけ