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盗賊にさらわれた村娘を救い出した勇者さま一行。許嫁との結婚を控えている村娘は、聖女フィーリア様の好意により祝福をうけ、幸せそうな笑みを浮かべた。

勇者さま一行が世界を本当の平和に導くのも近いだろう。

                          ゴーイ報道部



「白魔術師って、結婚したら辞めないといけないの?」

「派閥によっては処女性を重視するから結婚できないみたいだけど、私の神殿には子持ちの白魔術師はいたわよ」

「派閥とかで違うんだ。白魔術師って政治にも絡んでいるし、しがらみとかでなんかごちゃごちゃしてそうだもんね」

「神への信仰心と奉仕の心が変わることなければ、白魔術は使えるからね。その代り、心が変わればどんなに優秀な術者でも白魔術は使えなくなるわ」

「へぇ、面白いね。黒魔術も似たようなところがあるよ。急に使えなくなる人もいれば、一生使える人もいるみたい。うちのお母さんも私を妊娠したってわかったその日から魔法が使えなくなったんだって」

「テラちゃんのお母さんも黒魔術師だったの?」

「うん、うちは代々黒魔術師だよ。それにお母さんは有名。爆炎のカイナって知らない?」

「…歩いた後には消し炭しか残らないという、あの爆炎のカイナ?」

「うんうん、それそれ」

「…単身、敵城に乗り込んで全てを焼き払って人質取り戻したっていう、爆炎のカイナ?」

「あぁ、それそれ。本当は、お父さんが誕生日プレゼントにくれたのがねりけしだったから。ぶち切れたお母さんが敵につかまっていたお父さんに文句言うために乗り込んでいっただけなんだけどね」

「…でも、おそれおののく兵士たちにいってのけたセリフも有名よね。たしか…」


「どきなさい、だれにも私の炎の志は止められない」

「どけや、ワレェ…」


「……すごい脚色だね」

「あぁ、知りたくなかったわ。大事なものを失った気分」

「人の母親でそんなこと言わないでよ」

「でも、お母さまは愛に生きる人なのね、娘さんは話しかけることはおろか、顔すら見せないのにね」

「か、顔は黒魔術師の掟なの!!」


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